ちゃれんじゃー ろく
「じゃ、仕切り直しといこうか」
バイク男は兜を地面に投げると葉巻を咥え指ポキポキしてる。
いいな、あれ。僕は不器用だから、指ポキポキすると、指が変な方向に曲がる。指バキバキだ。めっちゃ痛い。
なんか面倒くさくなってきたなー。全力疾走したから汗だくだし。
「かかってこいよ。相方は居なくていいのか?」
まあ、バイクといえど、女性の形をしたものとは戦いたくないのだけど、この全身タイツのような兄ちゃんは目の毒だ。目の癒しが欲しい。
「なぁに、ジェニファーは直ぐに戻ってくる。それまでにケリつけてやるよ」
男はゆっくり歩いてくる。
横から飛び出す影。リナだ。男に一直線に向かっていく。
「コソコソしやがって! 許さん!」
どごむっ!
リナは男を蹴り上げる。何かがリナの逆鱗に触れたんだろう。リナの沸点は激低だけど、その導火線は謎だ。
男は綺麗に垂直に飛んでいく。リナすげぇ。体やらかいなー。足が顔に付きそうだ。どうでもいいけど。あっちギャラリー沢山いるぞ。その視線の先はリナの腰あたり。こっちからは見えないけど、ビキニでそのポーズはヤバいだろ。と思うも刹那。リナは大剣片手に跳び上がると男を追い越し唐竹割り。男は頭から股下まで真っ二つ。やり過ぎだろ。なんだかんだでリナは優しい。無意味に人命を奪うような事はしないはず。
どごーーーーーーん!
あ、爆発した。男を中心に大きなシャボン玉みたいなのがリナも包み込んで、その中で爆炎が渦巻いてる。かなり上空なのに、ここまで熱気が伝わってくる。炎が晴れ、シャボン玉は弾け、消し炭のようなものと共にリナがゆっくりと降りてくる。『フォーリンコントロール』の魔法。僕が欲しくて止まない、落下速度を調整するやつだろう。リナは毛先が少し縮れて、体が日焼けしたように赤いだけだ。当然ビキニは無事。どういう体してんだろうか? 本当に人間なのか?
けど、今のは何だったんだ? リナの新必殺技なのか? 相手を斬って爆発させる。いや、それはないな。リナの技なら、絶対に放つ前に技名を叫ぶ。叫ぶのに意味がない訳じゃない。格好いい方が魔王力が集まりやすいらしい。ただ強いだけでなく、強くて格好いい方が人々に強い感情を引き起こし、魔王力による魔王武器の力が強くなるそうだ。
なら、バイク男が自爆したって事か? なぜに? 問おうにも消しクズになったからもうどうしようもない。変な奴だったけど、殺すほどの事は何もしてないはず。
「ザップ、何、考えこんでる。終わってないぞ!」
「なに?」
シューーーーッ!
何かが風を切る音?
見ると足?
どごっ!
僕の顔に生足裏が飛んできた!
某書店様に、私のサイン色紙を置いていただける事になりまして、サインだけじゃなんか寂しいので、拙いながらもなんか絵などを添えたいと思ったのですが、キャラ系は著作権的なものがあるので、
猫ちゃん! 猫ちゃんを描く事にしました。
にゃーん にゃーん にゃーん




