ちゃれんじゃー よん
「何やってんだよ!」
「危ねーだろ!」
罵倒を受けながら走る。超加速なら、なんか通り過ぎたなで終わると思うんだけど、結構ギリギリですり抜けてるから、どえしても止まるから見られる。まあ、怒られてしょうがないよな。ここは車道なんだから。けど、歩道は人が多い。もう止めよっかな。何で走ってるんだろ。走るの止める。そうだ何でわざわざ走ってるだ。飛べば良かった。まあ、飛ぶと言っても、足元に収納のポータルを出して足場にするから空中を走ってるのと同じなんだけど。
僕は馬車の上を走る。見えたっ。奴は格好よく馬車の間をすり抜けながら爆走してる。格好よくって言ってもまたがってるのは美女だけど。街の出口に飛び込み門番に通行証を見せて飛び出して道から外れて砂煙を撒き散らしドリフトしながらターンする。おおかっけー。乗ってるのは(以下略)
「お前、きたねーぞ。なに飛んでやがる」
僕が門をくぐったとこでギャーギャー言ってる。知るか。ちなみに僕は門は顔パスだ。
「飛んでない。走ってる」
僕も折り返し加速する。直ぐに追い越した。
「地面に付いてない時点でルール違反だ。ジェニファー! 加速! 加速だっ!」
ん、しつこく追いかけてきてるみたいだな。なんかジェニファーを呼んでるが、もしかしてスピード調整って言葉でしてるのか? 走行音が離れない。なかなかやるな。さらに加速するか。
「ルール? 知らねーよ。先いくぜ」
この先には馬車が数台テロテロ走ってる。奴は減速するだろう。勝ったな。
「そうか、ならこっちも奥の手だっ!バーストブースター! ファイヤー!」
ブッオッ! ボボボボボボボボーーッ!
大きな爆発音から連続した爆発音。バースト=爆発、ブースター=加速させるもの。なんかやな予感がする。
当たった……
「悪いな。先行くぜっ!」
わざわざ兜のバイザーを上げて二本指で敬礼してる。ジェニファーは僕にウィンクしてる。そして僕を抜いてぶっ飛んでいく。
目の前でジェニファーはお尻から火を噴いている。何を燃やしてるんだ? 最低だ。なんで燃えないんだパンツ? マイにぶっとばされればいい。
けど、多分、負けたらぶっとばされるのは僕だ。
「どっせいやーーーーっ!」
負けてたまるか! 思いっきり両足に力を入れて前に跳ぶ。一気に奴らを抜く。
「ジェニファー! 全力でぶっ放せ!」
ブォブォブォブォブォブォブォ!
音が高くなり大きくなる。まじか! さらに加速しやがった。
「ジェニファーのバーストを舐めるなよ!」
また追い抜かれた! 今、なんて言った? ジェニファーの何を舐めるって? いかん、変なとこを見てしまった。多分見られてるのを忘れてた。ジェニファーすげぇ。火山みたいだ。山? そっちの山は見てないよ。
だが、甘い!
僕はさらに足の裏にポータルを出して蹴って加速する。ぶっつけでやってみたけど、加速するのは簡単だ。蹴れば加速できる。けど、加速し過ぎると着地はどうすればいいんだ?
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