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盗人

それから3日間は、何事もなく過ぎて行った。

毎日の日課として兎狩りをした後、水汲みに行くという事が、僕達の仕事となっていた。


兎狩りも、巣穴の場所を見つけ同じ所に兎が出てくる事が判明してからは、僕は巣穴の前で待ち伏せをし、出て来た所を狩るという方法をあみだした。

そのお陰で1日に4匹まで狩る事が出来るようになった。


あと少しで半分の5匹になる。

半分ずつ狩れるようになったら、ようやくパートナーとしての役割が果たせるはず、今のままでは足を引っ張っている役立たずだからね。

だから半分までは頑張ろうと目標にしていたのだが、僕のレベルは全く上がらず1のまま。

もうそろそろレベルも上がって良いんじゃないかと、自分の事ながらに文句を言いたい。

僕のステータスどうなってるんだ!

レベルが上がりステータスも上がれば、今よりも、もっと楽に兎を狩る事が出来るはず。


上がったと言えばAGLだけは、兎を遥と合わせて30匹倒したから、合計で6まで上がっていた。

その所為なのか、兎の動きが僅かながら遅く感じるようになった。


お陰で前よりも楽に兎が狩る事が出来ているのは気の所為だろうか?

兎狩りが慣れた所為もあるから、何とも言えない。


最近、まだお試し期間だけど、このクランで良いんじゃないかと思うようになってきた。

最初のクランと比べて、イジメられる事はないし、メンバーに恐い人は居なくて優しい人ばかりだし、今は兎しか狩っていないけど、その内、下の階層に下りて違うモンスターを倒せば、また違った変化が生まれるかも知れない。


もっと強いモンスターを倒せば、もしかしたらレベルが上がるかもと淡い期待を抱いていた。



だが、その日の夕食。

いつもと雰囲気が違う事は僕でも分かった。

いつもなら皆、お喋りしながら賑やかな食卓なのに、今日は何故か話し声もなく重苦しい雰囲気の中、沈黙が続き食器の音、物を食べる音だけが辺りに響いていた。


そして、ついに団長が重い口を開いた。


「あまり疑いたくはないけれど、僕達クランが貯めていた魔石が盗まれた」


「えっ!」


反応したのは、僕だけだった。

皆、先に話を聞いていたのか沈黙したまま、何故か僕達二人、僕と遥の方を見ていた。


「盗まれた魔石は全部ではないが、犯人は分からない程度に少しだけ盗み、犯行を誤魔化しているのだろうけど、キチンと数を数えて保管している為、盗まれている事が分かった。

今なら直ぐに盗んだ魔石を返してくれれば、警察沙汰にもしないし、今回の件は無かった事にするが、正直に名乗り出てくれないか?」


団長は、そう言ったが、犯人が名乗り出る訳がないと普通は思うだろう。

それよりも、クランメンバーは僕達二人を鋭い目つきで見つめている。

明らかに僕達が犯人だと言いたそうだ。


それは僕達が新しく来た人だし、今まで仲間達とは上手くやって来たのだから僕達が怪しまれるのは仕方ないと思う。

だけど、僕達は盗んでないし、そんな事したらクランに今から入ろうとしているのに印象悪くするだけだろう。


もしかしたら、僕達をクランに入らせない為の裏工作なのか、または、僕達に罪を擦り付けて魔石を盗んだ奴がいるのか?

いろんな考えを巡らすが、決定的な証拠がない。

兎に角、身の潔白だけは伝えないといけない。

 

「あの〜、どうやら僕達が疑われているので、言わせてもらいますが、僕達は魔石を盗んだりしてませんから。

大体、魔石は全部、渡してますし、それをどこに直しているかなんて知りませんから」


「そうよそうよ、ハルトの言うとおり。

私達を疑っているなら、お門違いだわ」


遥も賛同してくれる。

だって知らないものは知らないし、疑われたままじゃこの先、このクランの人達とは一緒にはやっていけない。


「隠し場所なんて、我々がダンジョンに潜っている間に、家の中を探す時間なんて、幾らでもあるんじゃねぇのか?」


普段はあまり喋らないクランメンバーの一人、矢島が追い打ちをかけるように話す。


「そんな暇、ありませんよ。

兎狩りした後、山の麓まで水汲みに出掛けているのに、どこにそんな時間があるんですか?」


「そうよ、それに私達だっていう証拠があるなら、提示して欲しいわ」


「魔石が盗まれたなら、まだ犯人が持っているんじゃないんですか?

探したんですか?」


「それは犯人が持っているとは限らないだろう。

何処か別の場所に隠しているかも知れないし」


「そもそも、魔石は金庫に入れて置かなかったのですか?」


「キチンと入れていたさ」


「鍵は掛けていたんですか?」


「勿論」


「なら、僕達よりも内部犯を疑った方が良くないんですか?

金庫の在処もですが、鍵がかかっているのに魔石を取るなんて無理でしょう」


「だが、今までこんな事はなかったんだ」


「だとして、僕達が疑われるのは侵害です。

誰かが、僕達の所為にしようとしているんじゃないんですか?」


僕がそこまで言うと、団長は下を向いたまま何も語らなくなった。

普段、あまり喋らない僕でも犯人扱いされると腹が立つ。

その勢いのまま話していたが、後で言い過ぎたかもと少し後悔していた。

このクランならと思えてきた所だったのに、クランメンバーとは深い溝が出来た印象だ。


そしてその日は、無言のまま部屋へと戻っていった。

なかなか続きが書けずにスランプ中です。

どうやったら上手く書けるようになるのか…。

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