持て余す時間
さて、ダンジョンから戻り、オロチクランの拠点に帰って来たけど、どうする?
団長には兎狩りをしろと言われたが、その後の事は何も聞いてなかった。
まさか、こんなに早く終わるとは僕も思わなかったが、団長達も自分達が行って戻って来るまで、まだ兎を探しているだろうと思っていたのだろうか?
そもそも、勝手に戻って来て良かったのだろうか?
ダンジョンの1階層で待つべきだったのでは、今更そんな事、言っても手遅れだし、それに折角狩った兎がダンジョンに吸収されては、どうしようもない。
言い訳しかならないけど、団長達が戻って来たら、ありのまま伝えるしかない。
まだ、正式に団員になった訳じゃないから、そんなに怒られる事はないよね。
自分自身に言い聞かせていた。
それにしても団長達、遅いな…。
待っている時間が長く感じてしまう。
僕達がダンジョンに行って戻って来るまで、1〜2時間くらいしかまだ経っていない。
団長達が、どれくらいで戻って来るか分からないが、戻って来るまで暇を持て余していた。
ダンジョン入口の扉は、キチンと締めた。
狩った兎は保管庫に入れた。
忘れ物がないか、1つ1つ確認していく。
あとは、お風呂とはいかないが、シャワーくらいは浴びたいな。汗をかいたし、泥まみれになってるし、浴びたい気持ちはあったが、まだメンバーじゃないし、ただのお試しだから、勝手に使ったら印象悪くなりそうだし、もし入団する事になったら、その事で後々言われてぎこちなくなりそうだし…。
遥と相談して取り敢えず洗面器一杯分の水だけ使わせてもらい、それぞれの部屋に戻りタオルで身体を拭く事にした。
お風呂かシャワーは、メンバーが戻った時に使わせてもらえばいい。
僕は身体を拭き取り、普段着へと着替え、多少はスッキリとしたが、手に付いた血のニオイやモンスターのニオイまでは取れない。
やはりシャワーで身体を洗いたかった。
遥にしてみれば、今まで何日もお風呂に入らない日が続いていたのに、贅沢だと言われそうだけど、このニオイは気になって仕方ない。
とは言ってもモンスターとの戦闘で疲れた所為か、このままベッドでゆっくりとしたい気持ちが上回る。だが、いつ団長達が戻って来るか分からないし、まだ戦っているかもしれないのに、自分だけベッドでゆっくりと眠る事は出来ない。
だって印象が悪すぎるだろう。
メンバーの人達が帰って来て、一人でグゥグゥ寝ていたら…、呆れられるに決まっている。
団長達が戻って来たら、直ぐに出迎えられるようにしないと。
でも、することがない。
窓から見える景色をながめたり、部屋をグルグルと回ったり、かなりの手持ち無沙汰だ。
だからと言う訳でもないのだが、廊下の音を意識しながら防具の手入れを始めていた。
武器や防具の手入れは大事だからね。
僕の一張羅、換えがないので大切にしなければならない。
僕が防具を磨いているとドアが突然ノックされた。
『コン、コン、コン』
あれ、廊下に注意をはらっていたつもりだったのに、もしかして団長達が帰ってきたのだろうか?
「は〜い」
僕は返事を返した。
「入っても良いかな」
その声は遥のようだ。
何の用だ?
別段、断る理由もないし、ついでに聞きたい事もあったし、丁度いい。
「どうぞ」
ドアが開き遥が部屋へ入って来た。
「何もする事なかったから、来ちゃった」
遥もする事が無かったのか。
それはそうだろう。
ここは山の上、この建物以外、周りには何も無い。
建物の中に居てもする事がないから、ちょっと近くのコンビニまで…、とはいかず山を下りて、かなり歩かなければならなかった。
行く所がないから、誰か話相手を…、そう思って来たのだろう。
僕も同じ気持ちだ。
人と話すのは苦手だが、一人でいると寂しい気持ちの雰囲気に包まれる。
だけど女性の部屋に押しかけるなんて、なんか気不味い感じがして遠慮していたが、向こうから来てくれるなんて有り難い。
だけど、逆に男性の部屋に女性が来るのも、どうかと思う。
この部屋に二人っきり。
それに遥の格好、Tシャツに薄手のショートパンツ姿。
身体の線がはっきり分かり、目の行き場に困る。
冒険者をやっているわりには、手足が細く、肌が白く透き通って見える。
男性の部屋に来るのに、恥じらいはないのか?
そう言えば、僕は女性と話した事も遊んだ事もあまりないな。
これが普通なのか?
もしかして、襲われる覚悟で来たのか?
そんなつもりは、勿論ないだろう。
遥にとっては、それが普通なのだろう。
いろいろな妄想が、僕の頭の中を巡っていた。
遥は部屋に入ると、そのまま窓の方へ向かった。
「やっぱり、ここから見える景色は森しか見えないわね」
そう言って外を眺めている遥だが、日の光が遥に当り服が透けて見える。
パンツの形がくっきりと、そして上はブラジャーの形が見えない。
もしかして、ノーブラ!?
見てはいけないと思いつつ、つい見惚れてしまっていた。
いつも読んで頂きありがとうございます。
なかなか考えが進まず、低迷しておりますが、少しずつ投稿していきますので、気長にお待ち下さい。




