20・装備に関しては規格外
( ・ω・)週のユニーク数が100単位で
変わるとビビる(小心)
日本・とある都心のマンションの一室―――
そこのペットと思われるシルバーの長毛種の猫が、
天井に向かって顔を見上げる。
「……では、今回のご報告はこれまでで―――
ところでユニシス様、アルフリーダ様は何を
しておられるんですか?」
『いや、家にはいるんだよ。
それで今、フィオナと一緒で。
たぶん聖戦の事で話し合っているんだろう
けど……はぁ』
ナヴィの問いに、疲れたように軍神は答える。
「あー……もう今年もそんな時期でしたか。
今年はどうです?
どこかのタイミングで脱出出来そうですか?」
『退路はほとんど断たれているからねえ。
というか近年はそれも含めて、楽しんで
いるような気がするよ、ママは』
男性陣はそろってため息をつき、
『そういえばナヴィ。
お前の方はどうなんだ?
あの人外娘たちとは』
「んー、お互いにけん制し合っているような
状態ですから。
去年も別段、何事も起こりませんでしたし……
まあ今年も平和に終わるんじゃないでしょうか
ねえ?」
『いいなあ……』
心の底から羨ましそうな声を出すユニシス。
そして彼は続けて、
『あー、でもお前も気を付けた方がいいかも
知れないよ。
フィオナがアルプ君と結ばれて一段落したし、
ママもあまり進展が無いと介入してくる
可能性がある』
「それは……無いとは言い切れませんね。
特に今、アルフリーダ様はフィオナと様と
一緒にいて、二乗状態になっているかも。
一応、警戒はしておきましょう。
それではそろそろ、本編スタートしますね」
│ ■シフド国 メルリア本屋敷 │
「いやあの、何があったんですか?
いきなり大声出して……」
知的な眼鏡をかけた、大企業の秘書ふうの
女主人が女神に問いかける。
「まあ多分、『アンカー』からまた予想可能
回避不能な事でも言われただけでしゅよ。
しょれで今回はどんな事を?」
フィオナの従僕の銀髪の美少年が、
続けて彼女に問い―――
「い、いやあ……
行先もその人員も決まったんですけどね?」
そこで『アンカー』たちから言われた事を、
女神は改めてメンバーに説明した。
「へー、カガミと一緒に行くんだー」
「まあ確かにカガミと一緒なら、身の安全は
保障出来ると思うけど」
赤茶のツインテールをした妹と、兄である
銀の巻き毛をした獣人族の少年は追認する
ように語り、
「でも、カガミちゃん―――
ナヴィ様と一緒ならまだわかりますけど。
ちゃんとフィオナ様を警護出来る?
途中で何かに興味が移ってどこかへ行ったり
しません?」
組織のトップに立つ者の特性としてか、
メルリアは彼女の性格と行動をよく
見抜いており、
「あんまり自信ないなー」
あっさりとカガミはその危惧を認める。
「いやいや、そんなあっさりと認められても
ですねえ……」
「それにターゲットそのものが移動するような
ものでしゅからねえ。
しかも、限理神・マファーダに一番狙われて
いる人物が―――」
追い打ちのように指摘するナヴィにフィオナは
反発し、
「(だって仕方ないじゃないですかー!
『アンカー』の決定は絶対なんですー!!
ですー!!)」
「(その『アンカー』に頼ったのはフィオナ様の
判断でしゅし……
しょれならもう少しご自身で行動を考えられる
ようになっても)」
正論で返す彼の言葉に、女神は『むぐぐ』と
黙り込むが、
「ただメルリアの言う通り、カガミがずっと
大人しくしているわけが無いんだよなあ。
どこかで女神様を一人にしてしまう事も
十分考えられるし、その時に襲われたら
目も当てられないよ」
キーラも妹の性格を懸念し―――
その危険性を口にする。
「しょうでしゅねえ……
せめてご自分の身を単独で守れるくらいの
強さがあればいいのでしゅが」
「え? 自分で自分の身を守れたらいいの?」
きょとんとして言い返すフィオナに、
「いやあの、しょんなにあっさり返せるような
話でもないでしゅよね?
基本的にフィオナ様、戦闘能力はそこら辺の
カエル以下なんでしゅから」
「何で比較対象が両生類なのよ。
いやホント、アタシ装備さえ良ければ
そこそこ戦えますって、ホラ!」
そう言うと女神はいつの間にか、特殊部隊の
ような武装に身を包み、
「えっ? な、何でしょうかそれは」
「あー、しょういえばこの子、装備に関しては
規格外でしゅた」
この屋敷の女主人の疑問にナヴィが答え、
「おー、何かカッコイイー!
何それ何それ!?」
「んっふっふっ。
これはアタシの加護の力で収穫された
旬の果物から出来たタクティカルベストと
ボディアーマーというもので―――」
得意気になって話すフィオナを、
キーラとメルリアが見つめ、
「ねぇメルリア。
ボク、言葉は通じているはずなのにあの2人が
言っている意味がわからないんだけど」
「安心してキーラ。
ワタシもさっぱりわからないから」
そこへナヴィが割って入り、
「果物製の軽い鎧だと思えばいいでしゅ。
あ、やっぱり理解しなくていいでしゅ」
「ちょっと!?
説明しようとして途中で諦めないで
ください!!
やるなら最後まで成し遂げて―――」
抗議する女神に従僕はふぅ、と軽く息を吐いて、
「いやだってこんな物どうやって説明するん
でしゅか。
特徴とか言えますか? フィオナ様」
「え、えっと……
だからここからここまでがオレンジ味で、
この部分はアップル系を使ったから」
「あ、ホントだー。
ほのかに甘い香りがするー」
女神の説明に、獣人族の少女がクンクンと
鼻を鳴らして匂いを確かめる。
「というワケですよ!
わかりましたか!?」
フィオナは獣人族の兄の方と屋敷の女主人に
同意を求めるも、
「えーと、そのー」
「こんな時どんな顔したらいいのでしょう」
二人は困惑した表情でナヴィに視線を向け、
「バカでしゅねえ、笑うんでしゅよ」
「だから面舵一杯の方向に投げ捨てないで!!
アタシだってこの能力、よくわかっていないん
ですからー!!」
女神が叫ぶ中、
ナヴィ→わかっているけど説明出来ない
メルリア→わからない
キーラ→理解不能
カガミ→何かいい匂いがする
という状況が残され、一段落するのに
時間を要した。
「……まあとにかくでしゅね、フィオナ様
お一人の状態になってもすぐ危険な状態に
ならない、というのはわかりましゅた。
しかししょの格好では目立ちましゅよ。
どうしゅるんですか?」
基本的な疑問に立ち戻り、その確認から
ナヴィが入ると、
「あ、どうもこの装備アタシの所有物?
という判定になるっぽいので―――
いったん地球に置いて、すぐ取り出しする
ような感じになるっぽいです」
「あー、しょういえばさっきもいきなり着替えて
ましたよね」
そこでようやく他三人も会話に参加出来る
ようになり、
「まあそれならいいかな?
カガミが側にいれば、何かあってもすぐ
気付くだろうし」
「カガミが離れる時だけ、着てもらうっていう
手もあるもんねー」
「それじゃ、いったんここまでまとまった事を、
各国に『神託』で通達しておくべきでは」
と、グレイン国に向かうにあたり……
女神一行の情報共有へと話が移った。
カシャ☆
―――女神フィオナ信者数:現在7379名―――
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