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【サカイメの書架】2019年3月 お題「母」

「隊長は、私にとってお母さんのような人なのです」


 奇妙な言葉だった。隊長は身長2メートルを超える大男で、戦場ではその大剣で敵を黙らせ、訓練場ではその鉄拳で部下の兵を黙らせてきた。

 そんな慈悲の欠片も持ち合わせなかった男を、この副隊長は母親のようだと言う。


「ぐえっへっへ。部下思いの隊長様だな。あんたを人質にとったと嘘をついたら騙されて一人で来たぜ。意識戻らないらしいなあ?」


 下卑た笑みを浮かべる男に彼女は怯まない。


「あの人は過保護なのです。いつまでも私を雛鳥扱いするのです」


 すちゃ、と剣を構える。


「病院で寝ている隊長に送ろうと思います。今日は母の日なので」


 副隊長は剣を構えた。

 

「真っ赤なカーネーションを」

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