~第1幕~
死神たちの決戦を受けてランクは大きく変わった。
1位:西園寺明日香
2位:黒崎エレナ
3位:明神翔
4位:野神修也
×鈴木政宗(西園寺明日香)
×氷山由紀(西園寺明日香)
×久保達也(黒崎エレナ)
×九龍奈美(明神翔)
×月村丈(九龍奈美)
×真中豪(西園寺明日香)
×権藤山太郎(黒崎エレナ)
×菊池叶子(野神修也)
×小倉仁(野神修也)
×尾崎琢磨(氷山由紀)
×林原晴美(黒崎エレナ)
×黒崎真人(黒崎エレナ)
第2代勝者マヌ・マルゲは顎鬚をさすりながら微笑んでいた。
「これは面白いことになってきたなぁ」
彼の元から死神となった者は残り1人。しかも4人のなかで最も不利な位置。それでもゲームが予想外の方向にいきすぎて彼は楽しまずにはいられないようであった。
「牧師、牧師らしくない顏をしていますよ?」
第4代勝者テッド・ライアンがランクを眺めてニヤつくマルゲに声をかけた。
メアリーとゴンゾーラは水晶玉を見入っているようだ。
決戦から開けてすぐに決戦が始まることはない。そう確信したマルゲはすぐランクが掲示されているモニターへ足を運んだのだ。
「これをみろ。君のイチオシがだいぶ後退しているぞ?」
「あ、本当だ。だけどアスカさんが1番手にきてはいる」
「アスカもエレナも結構殺している。ここにきてランクの信憑性があがったな」
「どうかな? タツヤを殺したのはキドウインという証人ですよ。黒崎エレナではないでしょ?」
「証人をうまく扱うのも死神の力のうちの一つさ。久保達也は彼の能力で証人を多く作れたが、ただのモルモットでしか使わなかったよ。証人が死神を始末するなんてあり得ないことが起きたが、それはエレナと黒崎零、彼らとの信頼関係がそうさせたとみることもできる。これは面白いことじゃあないかね? カリスマビジネスマンよ?」
「カリスマじゃないですよ」
水色のスーツを纏ったテッドは爽やかな笑顔で手招きをしてみせた。
「そのキドウインがエレナたちと袂を分かつ決断をしようとしている」
「ほう?」
「ランクに釘付けになるより、水晶玉をみるほうが断然楽しいですよ」
「うむ、そうだろうな」
「もう次の戦いは始まっています」
水晶玉はまさに鬼道院と対面する零とエレナを映していた。
「ふふ、客観的にみれば他人事なのに、落ち着かないものね」
「………………」
「ねぇ、あなた何も想わないの?」
「………………」
「私もあなたぐらい達観していれば、感情的にならないかも」
第1代王者ゴンゾーラはただ悠然とその立場から水晶玉をみていた。今も尚その姿勢は何一つ変わらない。彼が仲間から王と尊敬される所以なのだ――
∀・)死神ゲームを見守る番人たちの話でした。第4章の第16幕で登場した人たちですが、久しぶりの登場でした。あなたは覚えているかな?全員で4人いますが、今回全員の名前が明らかとなりました。次回もここから話が続きます。また次週お会いしましょう☆彡




