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私は〈元〉小石でございます! 〜癒し系ゴーレムと魔物使い〜  作者: Ss侍


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255話 あっという間の討伐でした!

「しかし封印といっても、血液と身体を別にして冷凍保存するんじゃな」

【闇魔法で凍らせてますから、私以上の魔力を持つ魔物が城内に侵入して正しい手順で解凍しない限り生き返りませんよ】

「まあ、滅多にないじゃろうな」



 いつもの木で作った棺桶と血を抜き取る道具、それを貯めておく袋を取り出し、いつもの物理的封印術をジンに施した。おじいちゃんはどうやら欲しかった情報が手に入れられたみたいだし、魔王軍幹部の封印としても依頼を遂行できた。

 村が燃やされてしまったのは残念だけど、魔王軍幹部の集めているものが人が生きてないと意味ないおかげで死亡者はおらず、深刻な傷を負った人も全員私たちが回復させた。

 これは完全勝利と言っても過言ではないわね。討伐に至ってはおじいさんがあまりにも強すぎたし。もしかしたら今までの幹部、全員をおじいさんとクロさんだせで倒せてしまうかもしれない。



「だが念のためじゃ。もし封印が解けたらワシをすぐに呼んでほしい」

【んー、私が管理してるわけではないですからね】

「やはりオーニキスか」

【ええ、そうですよ】



 ロモンちゃんとリンネちゃんが騎士団長の娘であり、総騎士団長の孫とはいえ、一応は国に雇われてる冒険者という段階。封印した危険な魔物の管理までは任されたりなんかしない。それにこれは完全に私情だけれど、管理もして冒険者もして……なんてことになったらガーベラさんとデートする時間が減ってしまう。

 おじいさんは一瞬だけ眉をしかめたけど……やっぱりオーニキスさんだけじゃ管理は不安なのかしら。



「ふむ……とりあえず村に戻ろう。クロ、封書に戻ってくれ」

【はーい】

「あれ、飛べるんじゃないの?」

「飛べるがSSランクの魔物が空を飛んでると周りの環境を変えてしまう恐れがあるからな」

「なるほど」



 そういうわけで、行きと同じ組み合わせで私たちは村へと戻っていった。空を飛んでいるところが見えたのか、 村の人たちがおそらく総出で迎えてくれる。



「おかえりなさい……まさか、もう倒されたのですか!?」

「ただいま。ああ、見事倒すことができた。安心して良い」

「はぁぁ……!」



 大多数の人が力が抜けたようにその場にへたり込んだ。私たちを連れてきてくれた城の庭師さんもその中にいるわね。



「よかったです……」

「しかし連絡の方法を国は考えなきゃダメじゃな。いくら魔王軍幹部を倒し、死者はおらず、傷者も回復させたが……村がこうではな」

「いえ、いいのです。魔物に村を滅ぼされるなんて普通のこと。その魔物が討伐され、死傷者も結果的にはいない。これ以上のことはありません」

「ふうむ」



 確かに連絡手段が不便すぎるわよね。騎士同士の大事な連絡ですら光ったりするだけのアイテムでやってたんだから。前世の記憶でいう電話……だったかしら、そういうものをこの世界にもなきゃいけない。

 移動するだけなら転移魔法陣がこの上なく便利なんだけれど、連絡なら直接伝えたい相手と離れていても自由に話ができるようなものがないとダメね。私とロモンちゃんならどんなに離れていても念話を送り会えるんだけど……。



「もしまた、魔王軍幹部に関連することで何かあったら……村に念話できるものはおるかの?」

「あ、一応私ができますが……」

「村長か。ではワシの魔力を覚えていてくれ。念話ならワシ宛だとどこにいても繋がる」

「そ、そうなんですか!?」

「今のところワシにしかできんがな」



 やっぱりおじいさんは規格外ね。つまり、私とロモンちゃんの間でできることがおじいさんはなんの制約もなしに誰とでもできるってことか……。その技術がおじいさんのものだけでなく、誰にでも使えるように魔法技術が進んだら今よりもっと便利になりそう。



「それではぼちぼち帰るとしよう。君はどうするかね? 庭師の君じゃよ」

「俺は一旦城に戻って、村の復興の基盤が整うまで、しばらく休暇をもらえないか聞いてみます」

「そうか、そうするといい」



 私達はおじいさんの発動させた転移魔法陣で王都まで戻った。

 庭師さんは私たちにひたすらお礼を言うと、真っ先にお城まで向かっていった。私たちはひとまずお父さんとお母さんに終わったことを報告しようという話になり、一息つけたかったしお屋敷へと行くことにした。お父さんがベスさんと一緒に迎えてくれる。



「さすがお義父さん、たった数時間で倒されたのですね」

「ああ、さすが魔王軍幹部、それなりに骨のあるやつじゃったよ」

「おじいちゃん、嘘ついちゃダメだよー!」

「そうだよ、ぼく達は誰も傷つかなかったし、楽勝だったんだから!」

「いんやぁ、骨はあったぞ。ほっほっほ」



 ロモンちゃんとリンネちゃんの言葉に対し、おじいさんは笑いながら答えた。骨のあるやつってつまり、骨すら残さないほどの実力を前にして原型をとどめていたからそう言ったんじゃ……まさかね。



「ところでオーニキスはお前さんかノアに頼みたかったようじゃが、この数時間の間に何か言っておらんかったか?」

「いえ、特に。オーニキス様だけでなく、国の者からは誰も……」

「ほっほっほ、そうか。それじゃあ誰かがオーニキスに、ワシが向かったと言っておいてくれたのかもしれんな」



 そうなのかしら? 言ってくれたとしたら、お父さんとお母さんに出動するようお願いしに来た兵士さんとかかも。



「ところでノアの姿が見えんが」

「それなら娘達が普段行っているギルドに、3人はしばらく来ないとちょうど伝えに行ったところでして」

「なるほどな」

「お義父さんが出動するので必要ないとは思っていたのですが、念のためにと」



 実際はおじいさんの尋常じゃない探知力のおかげで、蜘蛛討伐の時のお父さん達みたいに何日もかかって対象を探すだなんてことしなくて良かっただけなんだけど。

 おかげで今日もガーベラさんに会える。

 べ、べつにガッツポーズしちゃうほど嬉しいとかじゃないんですからねっ。



「アイリス……そんなに彼氏に会えるのが嬉しいのか」

【なんだゾ、そのポーズ】

「え、あ……はい。その、ちょっと嬉しいことがあった時のポーズで……」

「やっぱり嬉しいんじゃないか」

「嫁入り前のノアがお前さんとデートすると約束した日の前日と同じくらいの機嫌の良さじゃな。……これ、グライド。なんじゃそのだらけきった顔は」

「す、すいませんっ……」



 やっぱり好きな人と会えるとなるとみんなこうなるものなのかしら。お父さんとお母さんがラブラブだから特別とかじゃないわよね? 



「やっぱりお似合いだったよね」

「うんうん、ぼく達の目に狂いはなかったよ」

「たっだいまー! あれ、みんな帰って来てる!?」



 玄関口からお母さんの声がした。あれ、いつも聞いてる声よりテンションが高い。やっぱり二人でいる時は私たちには見せないような表情があるのかしらね。

 お母さんはそのままリビングまでやって来た。ついでにちょっと買い物もして来たみたい。



「流石はお父さん! もうおわらせたんでしょ、相変わらずねー」

「そうじゃろう、すごいじゃろう」

「いつまでも憧れなのは変わんないなぁ……。もう30半ばになるって言うのにお父さんができること、私にはほとんどまだできないや」

「それは鍛錬あるのみじゃよ」



 そりゃあ探知でものすごく広範囲からピンポイントでイフリートサラマンドラを見つけ出したり、魔人融体を応用して無理やりステータスのぞいたり、記憶をのぞいたりするなんて普通はできないわよね。むしろここまで行ったら人をやめてるといっても過言じゃない気がする。



「あ、そうだアイリスちゃん。ギルドにはしばらく来れないって行っちゃったけど……」



 お母さんは話を置いといてそう言ってくれた。



「ええ、聞いてます。今夜にでもギルドに行けば問題ないでしょう」



 と言うわけで今夜もガーベラさんに会いに……お父さんがあまりいい顔してないけどね。


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