第28話「黒鋼工廠、殲滅戦」
──ヴェルガルド領都・地下施設《黒鋼工廠》。
帝国特殊部隊が施設外縁を制圧。
セレナは単騎で刻印術式室へ突入する。
施設内は魔力遮断結界が張られ、術師たちが人格抽出の最終段階に入っていた。
「彼の人格はもう消える。記憶だけ残れば十分だ」
その言葉に、セレナの瞳が凍りつく。
「……なら、あなたたちの“国家”を人格喪失させてやる」
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──術式室・戦闘開始。
セレナは魔力遮断結界を無視し、剣を抜いて突進。
敵術師の防御術式を“感覚遮断斬”で切り裂き、術式中枢へと踏み込む。
「人格を奪う術式? そんなもの、技術じゃない。
魂の強奪よ。なら、私は魂ごと焼き払う」
術式装置を破壊すると、魔力干渉波が逆流。
施設全体が崩壊を始め、術師たちは記憶混乱に陥り、錯乱状態に。
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──刻印台・レオン奪還。
レオンは拘束されたまま、意識が混濁していた。
セレナは彼の手を握り、語りかける。
「あなたは誰かのものじゃない。
私の隣にいた、あなた自身よ。戻ってきて」
レオンの瞳に焦点が戻る。
「……セレナ……君の声が、俺を引き戻した」
拘束が解除され、彼はセレナの腕の中に倒れ込む。
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──施設外縁・殲滅完了。
帝国軍が施設を完全制圧。
セレナは脱出前に、術式衛星《アストリアの瞳》を起動。
施設の崩壊映像を世界各国の魔導通信に強制送信する。
「これが、帝国の怒り。
次に奪う者には、言葉は与えない。
ただ、焼き尽くす」




