表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
27/30

第27話「首都焦土化」 



──ヴェルガルド領都・上空。


帝国魔導軍が展開を完了。

セレナは前線指揮艦アストリア・ゼロの艦橋に立ち、魔導砲《ヴァルハラの咆哮》三門の照準を確認する。


「目標:議会塔、術式研究棟、軍事中枢。

 彼を奪った代償を、国ごと支払わせる」


副官が震えながら確認する。


「王妃殿下、発射許可を——」


「許可などいらない。これは“宣告”よ」


セレナが手を振り下ろす。


---


──魔導砲、発射。


三門の砲口から、深紅の魔力が奔流となって放たれる。

空が裂け、音が消える。

ヴェルガルド首都の防衛結界は一瞬で崩壊。

議会塔は蒸発し、術式研究棟は魔力逆流で爆散。

軍事中枢は、地形ごと消滅した。


---


──敵国宰相府・地下避難室。


宰相アルマンドは映像を見ながら、顔を青ざめさせる。


「これは……戦争ではない。災厄だ。

 セレナ・アストリア……あれは、王妃ではない。破壊の化身だ」


彼は逃亡を決意するが、すでに通信網は遮断されていた。


---


──帝国艦橋。


セレナは沈黙の中、焦土と化した首都を見下ろす。

副官が言う。


「敵国首都、壊滅を確認。軍事機能、完全停止。

 世界各国の術式衛星が、映像を受信しています」


セレナは短く言う。


「よく見ておきなさい。これが、帝国の怒り。

 次に奪う者には、言葉は与えない」


---


──世界各国・魔導通信局。


セレナの攻撃映像が強制送信され、各国の議会が騒然となる。

“セレナ・アストリア”という名は、外交文書ではなく“戒め”として記録され始める。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ