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15.さらに建築 ★

 俺の料理をお腹いっぱいに食べた皆はご満悦のようだった。特にリユとライが凄い量を食べていた。

どうやらニンニクを使った料理が大変気に入ったらしく、また作ってほしいと頼まれた。


 アリサに至っては俺の世界の料理を学びたいらしく、目をキラキラさせている。

 ミリィは平然と装っているが、尻尾がふりふりと左右に揺れているから機嫌が良いんだろう。

 お婆さんは……、うん、案の定ほっこり顔だ。


 俺はテーブルの食器を片付け、流し台で洗い始めるとアリサが寄ってきて隣で手伝ってくれた。

 横目でアリサを見ると照れながら食器を洗ってくれている。


 う……。 可愛い……。

 これって最早もはや――。


「これってもう夫婦だろ(ニヤニヤ)」

「ぶふっ!」


 突然思っていたことをライに言われて吹き出してしまった。

 俺はごまかす様に蛇口から水を流すと、アリサがびっくりしていた。


「ひゃっ! お、お水が出てます!」

「ああ、俺の世界では水を家で給水できる技術があってな、って言ってもこれは異世界仕様で給水原理は違うけど、まあ、似たようなもんだな」


 アリサはポカーンとしている。


「へー、林太郎の世界って私たちの世界とは違って技術力が高いのね。私興味があるわ」


 ミリィがテーブルから立ち上がり流し台を覗いてきた。俺は構わず食器を洗う。


「ああ。さっきも言ったけど、その代わりスキルや魔法は無いけどな。この家の機能は俺の能力で再現されているみたいだけど、費用が掛からない分かなりお得だな。あっ、アリサこれも頼む」

「は、はいっ!」

「これが終わったら、この家の機能を説明するよ」

「あたいも! あたいも混ぜてくれ!」


 ライがリユを抱きかかえて近づいてくる。


「わふっ! ライ姉ちゃん、ベットふかふかだよっ!」

「マジか!」


 俺は苦笑しながら食器を洗い流し終え、皆に家の中を案内した。



 ◇



 一通り説明した後、皆ポカーンとしていた。


「ま、こんなところかな」

「な、なぁなぁ! あ、あたいもここに住みたい!」

「あ、こらライ、何無茶なことを言ってるのよ」

「だ、だってよー、あたいも温かいお湯に浸かりたいんだよー!」


 一夜過ごして知った事だが、基本的に湯煎で体を拭いて綺麗にしているらしい。

 温かいお湯に浸かることはないようだ。そもそも、お湯を貯める桶がこの村にはない。

 暑い時期には水場で体を洗うこともあるようだが……。


「私はこのトイレってのが凄いと思うわ……」

「ええ。私もミリィ姉さんと同意見です。衛生面では画期的ですね」


 ああ。そう言えば用を足すのは外だったな……。


 なんて思いながらアリサたちを見ていると、アリサとミリィがジト目で見てきた。


「林太郎さんの、えっち……」

「スケベ……あんた、何考えてたのよ」

挿絵(By みてみん)


 いやいやいやいや、不謹慎なことは考えてないよ?


 俺は顔をブンブンと左右に振った。


「おねーちゃん、えっちってなにー?」


 ライに抱きかかえられているリユがハテナ顔で聞いてきた。


「リユ、エッチっていうのはな――」

「わーーー! ライ姉さんリユに変な事教えちゃダメーー!!」

「ライ……あんたって本当にデリカシーがないわね……」

「はぁ!? リユだってその内知ることになるんだから、疑問に思ったことを教えてあげるのが大人の務めじゃねーのか?」

「と、時と場合によりますーー!」

「リユ、大人になって好きな人ができた時に自然と知ることになるから、今は知らなくていいのよ?」


 ミリィはライからリユを引きがはがす。


「うん、わかったー!」

「ううぅ、なんだよ、あたいが悪もんかよー」

「ライ姉ちゃんよちよち」 

「リユ~~~!!」


 ミリィに抱きかかえられたまま、手を伸ばしてライの頭を撫でるリユ。


 お、俺この場に居ていいのだろうか。女の子同士の会話についていけなくなりそう。

 場を切り替えようと俺は「こほんっ」と咳き込んだ。


「とりあえず提案なんだが、一緒に住むには部屋もないし、新しくライ達の家を建てようかと思うんだが――」

「マジか! サンキュー林太郎ぉぉ!」


 いきなりライに抱き着きられて頬で頬を擦られ、昔飼っていた犬を思い出した。

 犬みたいな仕草をするなって、ふおっ! ふくよかな胸の感触が腕に!?


「はいはい、ライ落ち着こうね」


 首根っこを掴まれ引きはがされるライ。その後ろではアリサが頬を膨らませていた。


「アリサごめん、あたい嬉しくて興奮しすぎた」


 しゅんとするライにアリサは笑顔で「何がですか?」と答えると「ひぃぇっ!」とライがガクガクし始めた。


「でも、林太郎。本当にいいの? 家を建てるの大変じゃないの?」

「ん? ああ、大丈夫大丈夫」


 俺はそう言い外に出ると皆ついてきた。

 今あるライ達の家はそのままに、新たな場所に俺は『マイクラフト』のアイテムで木造2階建ての家を3軒建設した。

 ライと、ミリィと、お婆さんの分。

 因みに西洋風の建物だ。


「お、おぉ~~~……建物って、こんな簡単にできるもんなのか?」

「な、なんでもありね林太郎……」

「ありがたやありがたや」


 呆然と家を眺めている3人を尻目に次は何を設置しようか考える。 


 あ、そうだ。忘れてた。井戸も設置しよう。

 自給自足するなら作物も作らないとな。


 『マイクラフト』からアイテムを選ぶ。


 -------------------------


 アイテム名:井戸(異世界仕様)

 ランク  :『 N 』

 説明   :


 ミネラル豊富な天然水で一切の不純物なし。


 井戸の底に魔法陣があり、井戸水が枯れることはない。


 常に冷たくて夏場にスイカを冷やすのにぴったり。

 

 -------------------------


 各家に一個づつ設置していく。


「よし、次は畑だな。いや、果樹園も捨てがたい」

「え、作物も作るんですか? た、種とかありませんけど……」

「大丈夫大丈夫」


 俺は『管理ツールアプリ』の中から『農業を経営しよう』のゲームを選ぶと沢山の作物のアイテムが表示される。

 育てなくても野菜自体もあるが、やはり作物を作って保存できるようにして、必要分を使えるようにした方がいいだろう。

 いきなり育った作物を渡してもなぁ。俺が居なくなった場合を想定して、この村が自給自足できる環境に変えていかないとないけない。


 俺は野菜の種のアイテム欄を確認していると、リユがズボンをくいくいと引っ張ってきた。


「リンタロー、かじゅえんってなにー?」

「ん? 果樹園ってのは果物がなる木が沢山ある状態にして育てるところだよ」

「わふっ! くだもの!!」


 果物と聞いてリユの尻尾がふりふりと左右に振れる。


「前にリンタローが作ってくれたの飲みたいっ。そのくだものあるー?」

「あるぞ」

「わふっ! わふっ!」


 あ、そうだ。いいことを思いついた。


「ちょっと待っててな」


 俺は『農業を経営しよう』のゲームから必要なものをピックアップしていった――。

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