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駅前はダンジョン~派遣から転職したらパワー系魔法使いでした!  作者: 武蔵野純平
第三章 西新宿の首折り魔

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第31話 パワー!

「そうか! レベルアップ!」


 上原さんに指摘されて、俺は気が付いた。

 一階層のボスも倒したし、そろそろレベルアップしていても良い頃だ。


 早速、ステータスを開いてみる。



 ■―― ステータス ――■


【名前】 狭間駆

【LV】 1→2


【ジョブ】魔法使い


【HP】 D

【MP】 F

【パワー】D→D+

【持久力】D

【素早さ】E

【器用さ】F

【知力】 F

【運】  D



 ■―― スキル ――■


【剛力】

【精神耐性】

 →【初級火属性魔法】


 ----------



 俺はステータスを見て喜びと失望を味わう。

 とても微妙な気分だ。


 俺の様子を見て、上原さんが優しく声を掛けてきた。


「狭間さん? どうですか?」


「レベルアップしていました。でも……」


「でも?」


「えっと、良いニュースと悪いニュースがあります」


 上原さんは、受付カウンターの向こうで『むむむっ!』とうなる。


「では、良いニュースからお願いします」


「レベル2になりました。魔法スキル【初級火属性魔法】をゲットしました」


「おお! おめでとうございます! 初級の火魔法はファイヤーですね! 狭間さん、ファイヤーメイジですよ! 良かったですね!」


 うむ。ここまでは良いニュースである。

 本当に喜ばしい。

 これで名実共に魔法使いだ。


「では、悪いニュースを聞かせて下さい」


「パワーがDからD+に……」


「あれ? 魔法関連のステータスは伸びなかったんですか? MPとか? 知力とか? 器用さとか?」


「伸びませんでした!」


「あー、狭間さんはパワー系ステータスですもんね。ご愁傷様です」


 上原さんが同情のこもった視線を向ける。

 なぜだ!

 俺は魔法スキルを得たのに、なぜ同情されているのだ!

 なんとういう理不尽!


「まあ、まあ、狭間さん。そうガッカリしないで下さい。魔法スキルが生えたのは良かったですよね。ほら、エイホックさんからもらった新装備を使えるじゃないですか!」


「そ、そうだよね!」


 そうだ。エイホックさんから魔法使い用近接戦闘装備をもらったのだ。

 魔法使いは長距離職だろうというツッコミが入りそうだが、気にしてはいけない。

 人それぞれの戦い方があるのだ。


「じゃあ、早速ダンジョンに行きましょう。狭間さん一人では心配ですから、私が同行します」


「お願いシャス!」


 やった!

 上原さんとダンジョンデートだ!

 そう考えると、俺は興奮を抑えられなかった。

 上原さんが怪訝な顔をする。


「あれ? 受付カウンターが浮いてませんか?」


 なぜか重くて頑丈な受付カウンターが浮き上がっている。

 なぜだろうか?


「狭間さん。何かしましたか? あっ!」


 上原さんがのぞき込む。

 俺も上原さんと視線の先を見る。

 すると、もっこりした俺の股間が受付カウンターを押し上げていたのだ。


「狭間さん……」


「待って! 上原さん! これは違うんだ! パワーがD+になったのが悪いんだ!」


「パワーは、そのパワーじゃないでしょうが!」


「パワー!」


「ふざけんな!」


「痛い! 痛い! グーで殴るのは止めて下さい!」


 例によって例のごとく、上原さんにボコボコにされるのであった。

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