305話 10/9 27人目の客
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クライヴ君の元気を取り戻すのに少しの時間が必要だった。まあ、確かに、自分の魔法が合わなかったと言われたら、残念に思うだろう。仕方が無い事ではあるんだよ。
ミーガンの時は、そもそも、ミーガンに合わないのは解っていたから、話題には出さなかったしな。ミーガンも買っていないし。解り切っていることだからな。
落ち込まなくても、次があるさ。次に期待をすればいい。客は大勢居るんだから。認知度は、まだまだ低いが、使ってくれる人も居るんだから、期待しておけよ。
認知度については、どうしようもないんだよな。今の内に客を増やしておかないといけないんだけど、簡単には増えてはくれない。簡単に増えてくれるのであれば、良いんだけどな。
限定的過ぎるからな。魔法使いを相手にしているんだから。これが、冒険者を相手にしているのであれば、話は変わってくるんだけど、相手は魔法使いだからなあ。
魔法使いが、この店の前を通らなければならない。前衛では駄目なんだ。駄目ではないんだけど、その話を魔法使いにしてくれるのかは、解らないからな。多分だが、しないと思う。
クラン内での魔法使いの位置がはっきりとしていないのが問題なんだよな。どういう位置に収まっているのか。特別な地位にいるという訳では無いとは思うが、話しかけづらいんじゃないか?
そう思っている。前衛は前衛で固まっているような気がするんだよなあ。アットホームなクランであれば良いんだけど、大所帯になればなるほど、なんか、内部で色々とありそうだし。
内部で壁を作るなとは言いたいけどな。言いたいが、所詮は部外者だからな。壁を作られたら、どうなるのかって言われても、私の店には関係の無い話なんだよ。
それに、普通の冒険者が、魔法屋を気にかけることがあるのかって問題もあるんだよな。自分の目的の場所以外の所に、興味を持つのかと言ったところもあるだろう。
例えば、私だが、商業ギルドに行くのに、この道を何度か通ったことがあるが、そこに店があっただろうか。あった様な気がするが、何の店なのかは知らないんだよ。
とまあ、こんな感じで、そもそも、興味を持たなければ、見つからない可能性もあるんだよな。その為の幟ではあるんだけど、それすら無視する人も居るだろうからな。幟は物珍しいものだから、見てくれるとは思うけど、覚えているのかは、解らない。
結局は、運なんだよなあ。運が良いのか悪いのか。それに尽きてしまうんだよ。運が悪いと見つからない。運が良ければ見つけてくれるんだ。私の運は、そこまでなんだよな。
貴族の生まれではあるが、追い出されている時点で、察してくれると助かる。そんな感じだからな。運は、良い方では無いだろう。運が良ければ、そもそも、貴族生活をしているはずだ。
そっちの方が嫌だったのは、間違いないんだけどな。貴族生活は、こりごりである。あんな、ギスギスした所に居たいのかと言われると、居たくはない。出て正解だったとは思うけどな。
カランカラン
「いらっしゃい。ゆっくりと見て行ってくれ」
「いらっしゃいませ!」
「おっと、こんな所にも魔法屋があったなんてな。目立たない所にあるから、気が付かなかったな。何時からここで、店を始めていたんだ?」
「そうだな。9月1日からになる。始めてから、1か月と少し経ったという所だな。まだまだ新米の店なんだ。だから、よろしく頼むよ」
「まあそれは、魔法次第な所があるけどな。魔法を見せて貰うぞ」
「ああ、それと、所属しているクランと、名前を教えてくれると助かる。客の名前と顔は一致させておきたいんだよ。出来れば、何処で狩りをしているのかも教えてくれると助かる」
「いいぜ。俺はダニエルだ。クランは魔敵の強奪者に所属しているぞ。狩場は、平原だな。森と沼地には、行ったことがねえ。行く意味も無いとは思っているけどな」
「そうか。平原で狩りをしているのであれば、この雷属性の魔法がおススメだ。何処まで行っているのかは、知らないが、タイフーンウルフにも効果があったと報告を受けている。これが、この店の売りになる魔法なんだ」
「流石にタイフーンウルフは無理だ。そこまで大きなクランじゃねえよ。だが、雷属性の魔法なんだろ? 普通は火属性か、氷属性なんじゃないのか?」
「まあ、普通はな。この魔法は、普通じゃない。威力でどうのこうのする魔法じゃないんだ。効果で相手を倒す魔法なんだよ。因みに、ゴブリンにもワイルドボアにも効くから、おススメだぞ」
「まてまて、ゴブリンやワイルドボアは、属性が違うじゃないか。それなのに効果があるっておかしいだろ? とりあえず、読んでみない事には判断が、ん? なんだ? 紐で縛ってあるぞ?」
「ああ、これか。これは私の魔法と弟子の魔法を認識するためのものだ。だから解いてくれても構わんよ。ただ、読んだらまた括っておいてくれると助かるな。混ざると面倒だからな」
「混ざるのを防止しているのか。それなら安心できるな。白いのが店主ので、赤いのが弟子の魔法って訳なんだな。混ぜる馬鹿は何処にでも居るからなあ」
「そういう事だ。わざと混ぜる様な事はしないでくれよ。流石に、内容では見分けが付かないんだ。そうなったら、色々と終わるからな。魔法屋としてもな」
「ま、そうだな。危機感の無い所もあるからな。これだけ対策してるんだったら、大丈夫だろ。愉快犯が居ないとは、言えないが。常識が通じねえ奴も居るからなあ」
悪意がある奴は、どうしても一定数居るんだよな。店には来て欲しくないけど。こればかりは運だからな。見張りもしっかりとしていないといけないし、面倒ではあるんだけどな。
とりあえずは、買ってくれそうで安心したよ。普通に買ってくれるだけでいいんだ。特別に沢山買っていってもらおうとは考えていない。沢山買っていくのは、歓迎するけどな。




