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おばちゃん(?)聖女、我が道を行く~聖女として召喚されたけど、お城にはとどまりません~  作者: 実川えむ
第19章 おばちゃん、恋愛はほどほどがいいと思う

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第224話

 いかん、ちょっと私も冷静さを欠いていたか。まぁ、今は緊急事態だし、精霊王様たちがいるし、と自分に言い訳をする。そう、緊急事態なのよ!


「とりあえず、内緒ってことで」

「いや、そういう訳には」

『美佐江』


 第一王子が、グダグダ言いそうになったところで、水の精霊王様が、私に声をかけ、にっこり微笑む。


『大丈夫よ。私たちがこの者たちを連れて行きましょう』

「いいんですか!?」

『(ついでに、今の記憶も消しておきましょう)』


 こっそり耳打ちされて、ちょっとビックリする。まさかの、そんなことも出来るなんて。さすが精霊王様。美しい笑顔に癒されます。


『では、レヴィエスタの王城に戻ればいいかしら』

「あ、はい……す、少し、お待ちを! 先に一報だけでも送らせてくださいっ」

『わかったわ……早くしてね……そろそろ、来そうよ』


 水の精霊王様が、鋭い眼差しでドアの方に目を向ける。地図を見ると、宮殿の中ではだいぶ奥まった部屋に押し込められてたのがわかる。隣国の第一王子に対する扱いではないよね。他人事だけど、私でもちょっとイラっとする。そして、赤い点々が複数向かってくるのがわかった。


「ありがとうございますっ。レイノルド、お前は大使に、至急、帝国から脱出するよう指示を送れ。少しでも早く動けるに越したことはない……たぶん、いや、確実に、まずいことになる」

「はっ!」


 どっちにとってまずいことなのかは、一目瞭然だよねぇ。私は精霊王様たちと目を合わせて、にっこりと微笑む。


『とりあえずは、皇太子はもう使い物にならないでしょうね~』


 水の精霊王様が愉快そうに話す。一応、もう氷は溶けているらしいんだけど、確実に下半身が色々と使い物にならないことになっているだろう、と想像する。さすがに皇太子だけに、お抱えの教会関係者にでも頼んで、治癒魔法でなんとかするかもしれないけれど……精霊王様たちが、そのままにするわけがない。怖いわ~、と言いながら、私も悪い顔になる。

 私と精霊王様達が話している間に、第一王子とレイノルドと呼ばれた侍従が慌てて伝達の鳥を呼び出し、それぞれに手紙を送ったようだ。


「お待たせしましたっ」

『これで全員かしら? 飛ぶわよ』


 すでに準備の整っていた水の精霊王様が周囲を見渡してそう言うと、私たちが集まっている部屋の中央部分が円形上に青く光りだした。それと同時に、部屋のドアが勢いよく開かれ、黒いローブを着た魔術師と騎士たちが数人が入ろうとしたけれど、見えない何かに阻まれたようで、ドンドンと叩いて何やら叫んでる。知らないうちに、他の精霊王様が結界も張ってくれてたらしい。私の視線に気付いたのか、ウィンクした土の精霊王様。さすがである。

 魔術師たちの自慢の結界だったのか、彼らの怒り様が半端ない。しかし、こいつらが精霊王様の作った結界を壊せるわけがないしね。


「じゃあねぇ~」


 にっこり笑った後に、あっかんべーをしてやった。こんなことをしたのは、子供の時以来なのを思い出す。相手が怒りで真っ赤な顔になった瞬間には、すでに我々は別の場所に飛んでいた。

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【コミカライズ】
2022年4月8日
モンスターコミックスfより発売


おばちゃん聖女コミックス

ミキマサハル先生

【書籍化】
ツギクルブックスより発売中

おばちゃん聖女

イラストレーター:那流様

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