表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
赤髪の女勇者アンナ ~実は勇者だったので、義妹とともに旅に出ます~  作者: 木山楽斗
第六章 獣人達の王

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

89/160

第89話 地下の修行場

 アンナ達は、レミレアの勧めで、教授と呼ばれし男の元へ来ていた。

 教授から強さの本質は、愛であることを教わったアンナ達に、新たなる提案が持ち掛けられる。

 それは、アンナにとって期待していたことだった。


「この家の地下には、僕が作った修行場がある……そこで、君達を強くする」

「しゅ、修行場……」


 アンナ達の前には、地下へと続く階段がある。

 そこには、教授が作った修行場があるようだ。


「この修行場で、君達それぞれに課題を与える。そうすれば、君達はさらに強くなれるだろう」

「それぞれに?」

「ああ、最も、ガルスやツヴァイに関しては、特に言うことはないけどね」


 教授の言葉に、ガルスとツヴァイが反応する。


「俺とガルスに言うことがないとは?」

「君達二人は、既に完成しているはずだ。今更僕が口を挟む必要はないだろう」

「なるほどな、ならば、俺とツヴァイは勝手にトレーニングしておこう」


 教授の見立てによると、ガルスとツヴァイは完成しているらしい。

 つまり、修行をするのは残りのメンバーということになる。


「まず、アンナ、君は聖闘気を極めなければならない」

「聖闘気……」


 聖闘気とは、アンナの持つ聖なる光と闘気を組み合わせたものだ。

 アンナは、それを動きながら作ることが難しいのである。最近は、少しなら作れるようなったが、それでも完璧ではないのだった。


「わかりました。それで、どうやって……?」

「それは、中に入ればわかるよ」

「中に?」


 教授は詳しい説明をせず、他の者に目を向ける。


「次にティリア……それとネーレもか」

「は、はい」

「俺達か」


 次はティリアとネーレが、何をするのかを言うようだ。

 ネーレをつけ足したため、元はティリアのために考えていたものなのかもしれない。


「君達は戦闘能力を鍛えた方がいい。そのためのメニューがある」

「は、はい、わかりました」

「よし、よくわからないが、やってやるぜ」


 次に、教授はカルーナに目を向けた。

 残っているのは、カルーナだけなので、当然だろう。


「カルーナ、君には新たなる魔法を授けよう」

「あ、新たなる魔法……ですか?」

「そう、それは究極の魔法、消滅呪文(フレア)をね……」

消滅呪文(フレア)……!?」


 カルーナには、新たなる魔法を授けてくれるようだ。

 その呪文の名前は、消滅呪文(フレア)というらしい。


「さて、それでは全員、入ってくれ。修行を始めよう」


 教授の言葉で、アンナ達は地下へと足を進めていくのだった。





 アンナ達は、地下へ入った後、それぞれの部屋にわけられた。

 その部屋は、何もない部屋だ。

 アンナは、教授にそこで待つように言われたのである。


「さて、アンナ」

「え!?」


 アンナが部屋の中で待っていると、目の前に教授が現れた。

 しかし、どこか透明であり、普通の状態ではなさそうだ。


「ああ、これは魔法で作った分身のようなものさ。気にしないでくれ」


 教授曰く、これは魔法で作ったものらしい。

 恐らく、それぞれの元へ現れているのだろう。


「それで教授、私の訓点は……?」

「ふむ、まず、聖闘気を練ってもらえるかな?」

「あ、はい」


 教授に言われ、アンナは聖闘気と練り始める。

 動かないままなら、それ程難しくない。そのため、すぐに聖闘気を練ることができた。


「……これで、いいでしょうか?」

「いや、駄目だね」


 しかし、教授はそう言って、アンナを否定する。


「だ、駄目というと……?」

「遅いね……もっと早く練らないと駄目だ」」

「もっと早く?」


 教授曰く、アンナの聖闘気を練るスピードは遅いらしい。

 アンナの中では、かなり早くなったと思っていたのだが、これでは駄目なようだ。


「でも教授、どうすればいいんですか?」


 だが、そう言われても、アンナにはどうしようもできない。

 今まで自身で突き詰めたのが、このスピードなのだ。


「ふむ、そうだね……聖闘気を練る時、どんな感覚で練っているんだい?」

「えっと、集中して、かき混ぜるような感じです」

「うーん、それでは駄目だね。もっと、リラックスするんだ」

「リラックス?」


 教授は、アンナに対して、そう言ってくる。

 だが、それはアンナには理解できないことだった。


「そんなこと、できるんでしょうか?」

「ああ、できるはずだ。まず、体の力を抜いてみてくれ」

「は、はい」


 疑問を感じたアンナだったが、とりあえず言われた通りにする。


「そう、リラックスして……」


 アンナは、体の力を抜いていく。

 すると、体に流れる闘気と聖なる光の流れがわかる。


「おっと、リラックスして」


 しかし、アンナはそれを掴もうとして、集中してしまった。

 そのことで、教授からさらなる言葉がかけられる。


「リラックスを保つんだ、目先のものに捉われてはならないよ」

「は、はい……」


 アンナは教授の言われた通り、リラックスを続ける。

 今度は、闘気なども気にしない。

 しばらく、沈黙が続く。


「ふむ……」


 そして、アンナは理解する。自身の体に流れる闘気と聖なる光が、混ざり合っていくことを。


「わかるかい?」

「はい……」


 そんなアンナに、教授が声をかける。


「それが本当の聖闘気を出す方法さ。そうすることで、すぐに聖闘気を出せるようになるだろう」

「は、はい……」

「それが安定するようになったら……そうだな、ある程度体を動かしたりしてみるんだ」

「わ、わかりました」


 アンナは、教授の指示に従うことにした。

 この方法ならば、聖闘気が掴めると思ったのだ。


「さて、それで、疲れたりしたら休んだらいい。向かいの部屋には、ベッドや食べ物が置いてある。自由にしてくれていい」

「そうなんですか? ありがとうございます」


 こうして、アンナの修行が始まるのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ