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赤髪の女勇者アンナ ~実は勇者だったので、義妹とともに旅に出ます~  作者: 木山楽斗
第八章 魔界決戦

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第119話 再生ラミアナ

 ツヴァイは、魔王城の一室に来ていた。

 これは、オーデットが操る魔将の屍、屍人形(デス・マリオネット)が放った魔法の筒(マジック・ポット)によって、部屋を移動したからである。


「シャアア……」

「お前は……」


 ツヴァイの前には、ある魔将の屍人形(デス・マリオネット)がいる。

 その魔将は、毒魔将ラミアナ。ツヴァイが、勇者一行の仲間になってから、初めて戦った魔将だ。


「シャア!」

「何っ!」


 ラミアナは、口を大きく開け、紫色の液体を放ってきた。

 それは、ラミアナが持つ毒である。

 その毒をまともに受けたら、ツヴァイでも確実に死に至るだろう。それは、なんとしても躱さなければならない。


「くっ!」


 ツヴァイは大きく後退し、ツヴァイの毒から逃れていく。

 そんなツヴァイを、ラミアナが追ってくる。


「シャア!」

「くっ……!」


 その口からは、毒が漏れていた。

 このまま追跡されれば、毒を喰らうのは時間の問題である。

 そのため、ツヴァイは毒を浴びても平気なように対策することにした。


変化(チェンジ・)(アーマード)!」


 ツヴァイは、手に持つ槍を鎧へと変化させる。

 ツヴァイの体は、鎧に包まれた。これで、毒を受けても平気だ。


「シャア!」

「ふん!」


 それを気にせず向かって来るラミアナに対して、ツヴァイは拳を振るう。


「シャア!?」


 ラミアナは、攻撃をまったく予測していなかったようで、その拳が完璧に入る。

 そのまま、ラミアナの体は後退していく。


「……ラミアナなら、この程度の攻撃など、簡単に予測できただろうな……」


 ツヴァイは、ラミアナのことを思い出していた。

 先程の拳など、ラミアナなら簡単に躱せたはずである。

 それが躱せなかったのは、ラミアナとしての意識がなかったかだろう。


「そもそも、奴は毒を用いた戦術など使わなかっただろうがな……」


 ラミアナは、自身の持つ毒を戦いで使うことを嫌っていた。

 それ故に、剣の技術を鍛え、毒に頼らずに魔将にまでなったのだ。

 そんなラミアナが、毒に頼った戦いをするとは、以前よりも強くないのは当たり前なのである。


「シャアア!」


 ツヴァイがそう考えている内に、ラミアナが体勢を立て直していた。

 今度は、剣を構えて、ツヴァイに向かって来る。


「剣に頼るか……だが、今更だ! 変化(チェンジ・)(ランス)!」


 ツヴァイは鎧を槍に変化させ、ラミアナの攻撃に備えた。


「シャア!」


 すると、ラミアナが体を動かし始める。

 腕を広げ、その体を回転させ始めたのだ。


「シャアア!」

雷の槍(サンダー・ランス)!」


 それに対して、ツヴァイは槍を振るう。

 雷を纏った、魔闘気の槍である。

 ツヴァイの槍と、ラミアナの剣がぶつかり合う。


「ふん!」

「シャアア!?」

変化(チェンジ・)(アーマード)!」


 ツヴァイの槍により、ラミアナの体は後退していく。

 そんなラミアナを、ツヴァイは追いかけながら飛び上がる。

 さらに、槍を鎧に変化さながら、片膝を下に向け、落下していく。


稲妻鎧落とし(ライジング・ブレイク)!」

「シャアアアア!」


 ツヴァイの膝が、ラミアナに突き刺さった。

 魔闘気によって強化された一撃が、ラミアナの体を破壊する。

 その攻撃によって、ラミアナは大きく叫んだ。

 ツヴァイは、反動によって一度後退する。


「シャアア!」

「む!?」


 その時、ラミアナは体勢を立て直していた。

 さらに、ラミアナは大きく飛び上がってくる。


「これは……!」


 ラミアナは、ツヴァイの頭上で回転を始めた。

 ツヴァイはそれが、毒魔奥義蛇の嵐(スネーク・ストーム)であると気づく。


「……ならば、俺も全力で相手するとしよう」


 ツヴァイは自らの魔闘気を解放し、電撃を発せさせる。


鎧放電撃(アーマード・スパーク)!」

「シャアアアアア!」


 ラミアナは、頭上から剣による突きを放ってきた。

 ツヴァイの鎧が砕けていくが、ツヴァイは気にしない。


「シャアア!?」


 なぜなら、動けば電撃が外れるからだ。

 ツヴァイの電撃で、ラミアナの動きが少し鈍る。


「これで終わらせよう……変化(チェンジ・)(ランス)! 雷の槍(サンダー・ランス)!」


 その隙に、ツヴァイは鎧を槍に変化させ、一気に解き放つ。


「シャアア!」


 ラミアナの体を、ツヴァイの槍が貫いた。

 すると、ラミアナの体から、ゆっくりと力が抜けていく。


「シャア……」


 ラミアナの体が、地面に落ちてきた。

 その体には、最早力は残ってなさそうだ。

 ツヴァイは、その体からゆっくりと槍を抜く。


『まさか、お前に解放されるとはな……』

「む……?」


 そこで、声が聞こえた。

 これは、毒魔将ラミアナの声である。


『感謝しておくぞ……ツヴァイ』

「……ふん!」


 ツヴァイは、ゆっくりと歩き出す。

 一人の戦士に、心の中で敬意を表しながら。

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