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赤髪の女勇者アンナ ~実は勇者だったので、義妹とともに旅に出ます~  作者: 木山楽斗
第七章 海を統べる者

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第113話 魔の大陸

 アンナ達は、海魔将タイラーンの呪いによって起こった嵐で、魔の大陸に辿り着いている。

 魔の大陸は、魔界に繋がる魔族達の拠点である。

 そのため、アンナ達は戦いの準備を進めていたのだ。


「こ、これは……?」


 しかし、船の甲板から見る景色に、アンナ達は驚いていた。

 そこに待ち構えていると予測されていた、魔族達がいないのだ。


「ガルス、ここは魔の大陸で、間違えないんだよね?」

「……ああ、そうだ。ここが、魔の大陸であることは、間違いない」


 アンナの問い掛けに、ガルスもそう答えた。

 やはり、ここは魔の大陸で間違いないようだ。

 それなら、何故ここに魔族がいないのか、アンナ達にはわからなかった。


「とにかく、奥に進んでみようか……このままでは帰れないし、本当に魔族がいないか、確かめておきたいし……」

「ああ、それがいいかもしれん。ただ、周囲の警戒は怠るな。もしかしたら、罠があるかもしれんからな……」


 アンナ達は、とりあえず前に進んでみることにする。

 現在、海は未だに嵐に包まれており、帰ることができない。故に、魔族の同行は掴んでおきたいのである。


「それじゃあ、進んで行こう。ボーデンさんや船員の皆さんは、ここに残っていてもらえますか?」

「ああ、いいだろう。船の守りは任せておけ」


 アンナは、ボーデン達に船にいてもらうことにした。何かあった時、船を守ってもらうためだ。


「それなら、これを渡しておこう」

「これは?」

魔法通信機(マジック・コネクター)さ。これがあれば、遠距離でも会話できる」

「何?」


 そこで、教授が懐から取り出したものを、ボーデンに渡した。

 それは、遠く離れていても会話ができるものであるようだ。


「先程、アストリオン王国軍に渡していたものに通信したが、通じなくてね。恐らく、嵐のせいで遮断されているんだろう。もしかしたら、通信が入るかもしれないから、持っておいてくれ」

「ああ、それはいいが……お前らは、大丈夫なのか?」

「大丈夫、もう一つ持っているからね。僕達に連絡したい時は、こちらに通信を入れてくれ」

「なるほどな……」


 教授が渡したものにより、アンナ達とボーデン達の間で連絡がとれるようになった。

 これで、何かあっても大丈夫だ。


「よし、それじゃあ、皆、行こう!」


 アンナの一声で、勇者一行は魔の大陸に降り立つのだった。





 アンナ達は、魔の大陸に降り立ち、奥へと進んで行った。

 道中、特に魔族と会うこともなく、アンナ達の疑問は加速していく。


「本当に、魔族がいないのか……」

「うん、どうやら、そうみたいだね。でも、一体どうしてなんだろう?」

「……なんだか、これも不気味ですね」


 アンナ達がそんなことを話していると、建物が見えてきた。

 それは、城のようなものである。


「ガルス? あれは?」

「あれは闇魔城。闇魔将ドレイクがいるはずの場所だ」

「闇魔将か……でも、本当にいるのかな?」

「それはわからんな。周りに魔族がいないことから、あそこにも誰もいないかもしれん」


 どうやら、その城は闇魔将ドレイクがいるはずの場所なようだ。

 ただ、ガルスの言う通り、そこにいるとは限らない。現状が普通ではないので、そこも普通ではないはずだ。


「……とりあえず、闇魔城に入ってみよう。ドレイクがいた時は、戦うことになるけど、現状がどうなっているのか、知っておきたい」


 アンナの言葉で、一同は闇魔城に進んで行くのだった。





 アンナ達は、闇魔城の中を進んでいた。

 ここでも、特に魔族と会うことはない。

 そのまま進んで行き、アンナ達は闇魔城の奥まで辿り着いていた。

 そこには、大きな黒い渦のようなものがある。


「こ、これは……」

「これこそが、魔界に繋がる(ゲート)だ」

「これが……」


 どうやら、それこそが魔界への道であるようだ。


「ここを通れば、魔界に辿り着くということだね……」


 アンナは(ゲート)の前に立ち、様子を伺う。

 そこからは向こう側を見ることはできず、黒い道が続いているだけだ。


「……皆、聞いて欲しい」


 アンナは、そこで皆に振り返り、ゆっくりと口を開いた。

 今感じていることを、話すためだ。

 それは、これからの戦いのことである。


「今から、魔界に突入したいと思う」

「お姉ちゃん!?」


 アンナの発言に対して、他の皆は驚いた。

 それは、かなり衝撃的な発言だからだ。

 そんな仲間の反応を受けながら、アンナは言葉を続ける。


「海魔団が滅び、残っているのは、闇魔将ドレイクとその部下達、操魔将、影魔将、そして、魔王……その残りを、この隙に叩きたい」

「で、でも、もしかしたら、闇魔将ドレイクやその部下が、待ち構えているかもしれないよ?」

「……その可能性は、低いと思う。仮に、闇魔将ドレイクが魔王の元に戻っていたとしても、ここに誰も残さないなんてことはあるはずがない……だから、魔族側に何かがあったと考えられる」


 アンナは、魔族の不在は、魔王軍側に何かがあったからだと考えていた。

 その場合、今の魔王軍には大きな隙があるといえる。そのため、今一気に攻め込むことこそが、いいと思ったのだ。


「……なるほど、確かにそれなら、いいのかもしれないね……」


 アンナの言葉は、カルーナ達も納得できた。

 そのため、魔界への突入が決まったのだ。


「教授、ボーデンさん達に連絡を入れてもらえますか?」

「ああ、任せてくれ」


 アンナ達は、教授の連絡が終わるまで、しばらく待つのだった。

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