9.三粒の豆(インド)
画質が悪いです、ご容赦ください。
(2005年絵)
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~ 貧乏な男が亡くなって、隣に住んでいたこれまた貧乏な男が、その夜、死体の番をすることになった。
果して死体は食人鬼となり、夜中に起き出して、生きている男を見るなり喜んだ。
「これは、これは! うまそうな肉があるわい」
死体番の男はこれを聞き、怒って言い返した。
「なんだお前! オレはこの手に握った全財産の3粒の豆を食べずに! 空腹を我慢して! お前の死体の番をしてやってたんだぞ? そのオレを食べようなんて、なんてヤツだ! お前は死んでるんだから、腹が減ってもオレ以上に我慢しろよな!!」
男の理屈と迫力は、食人鬼を納得させた。
「わ、わかった。俺があの世に行ったら、おまえがもっと良い暮らしが出来るよう神様に頼んでみるよ」
この約束は守られ、3粒の豆しか持たなかった男は、その後、莫大な富を手に入れることとなった。 ~
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死んだ後、死体が悪さする系って多いですよね。それを防ぐために、国によっては死体の胸に鎌乗せたりとかしてたなぁと。
そんなにあっさり食人鬼になられても困るんですが、ここでは阻止する方法はなかったのか?
でも、やりとりの末、男は富を手に入れる結果になったので、まあ良かった、のかな?
死者との交渉で財宝を得るパターン。
大抵は生前の隠し財産なんかを教えて貰ったりするのですが、神様に頼んでくれるという流れは珍しくて、このお話をピックアップしました。
食人鬼、いいヤツだった。(?)
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舞台インドとかだけど、イラストはそんなこと気にせずに描いてますね? (先のプエルトリコ絵もノルウェー絵も)
おそらく好みな若い男性が描きたかったんだと思われます。苦情受付窓口は2005年のワタクシということで、お願い申し上げます。
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