50.蛇の舌が別れた理由(インド)
~ 半人半鳥のガルーダ。
彼の母親は蛇にだまされ、蛇たちの奴隷となっていた。
そんな母を解放する条件として、蛇がガルーダに付きつけた要求とは。
不老不死の力を持つ神の飲み物【アムリタ】を、蛇に捧げることだった。 ~
(絵 2009年)
◆◆◆
ガルーダは神々との戦いののち、蛇と約束した霊薬【アムリタ】を手に入れ、蛇に差し出します。
そうして母を取り戻したガルーダは、アムリタを飲む作法として、"飲む前には、沐浴しなければならない"と蛇に告げ、蛇が沐浴している隙に、【アムリタ】も持ち去ってしまいます。(実はこの一連は、雷帝インドラとの密約)
さて、沐浴を終えた蛇が、いざ【アムリタ】を飲もうと置いてあった場所に行くと……。
もちろんそこに【アムリタ】があるはずもなく。
慌てた蛇は、一滴でも【アムリタ】が落ちていないかと必死で地面を舐めまわりました。
あまりに舐めすぎたため、蛇の舌はこの時から、現在のように2つに分かれてしまったということです。
◆◆◆
蛇の舌が二股なのには、そんな理由があったとは――!!
と、驚いたお話。
蛇が脱皮して若さを保つのも、もしかしたら、落ちていた【アムリタ】の雫を舐めることが出来たせいかも?
ちなみにガルーダの母は、辱められた仕返しに、以来、蛇を常食としたそうです。これが、猛禽類や孔雀が蛇を食べる理由とは、神話って奥深いですね~~。
お読みいただき、ありがとうございました(^^)/
今回、このお話をピックアップしたのは、最近みなはら様の詩
『天恵 -アムリタ-』https://book1.adouzi.eu.org/n2289hg/
を拝読し、"アムリタ繋がり"で思い出したので。
御作品の"小編のニ"では、"雨"と"電子"と"言葉"と"アムリタ"の意外な組み合わせが、とてもマッチしてて、ゆったりとした素敵な詩でした。癒しが欲しい方に、ご紹介♪ (※みなはら様よりURL掲載許可取得済です)




