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~世界の民話・伝承集~最奥の森、最果ての海。  作者: みこと。@ゆるゆる活動中*´꒳`ฅ


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45/50

45.底見えぬ鉢(スコットランド)

~ 「決して底を見せるな」


 娘が息を吹きかけ命じた鉢は、その後どんなに中の小麦を使っても、底が見えることは決してなかった。 ~


挿絵(By みてみん)

(絵 2005年)


◆◆◆


 ある若い娘が、小麦を粉にひき、ふるいにかけていた時。


 見たことのない美しい女性が、小麦粉を貸りに来た。


 娘は快く頼みに応じ、彼女の持ってきた古風な鉢に小麦を貸し与えた。


 一週間後、小麦を返しに来た女性は、鉢を下に置き、「決して底を見せるな」と息を吹きかけて立ち去った。


 その後。

 小麦を貸した娘は大変な長生きをしたが、鉢の中の小麦はいくら使っても尽きることなく、生涯、鉢の底を見ることはなかったという。


◆◆◆


 このシンプルなお話が、なぜかとても好きです。


 持続魔法!


 いまガンガンオンラインで連載されている『「もう‥‥働きたくないんです」冒険者なんか辞めてやる。今更、待遇を変えるからとお願いされてもお断りです。僕はぜーったい働きません。』

 "なろう"に小説ありますが。(https://book1.adouzi.eu.org/n1258gp/)

 そちらを思い出します。

 主人公エクスの魔法で、えんえんと水が湧き続ける水瓶(みずがめ)とか、出てくるんですよ。


◆◆◆


 軽視しがちだけど、身近にある大切な価値のもの。

 それがずっと続く、効力。良いですよね!


 妖精の贈り物は、大抵主人公がポカをやらかして、その効力を失ってしまうものが多いけど、今回の鉢は、力を持ち続けます。小麦ひきの娘の心根が、変わらず善良だったことの証かも知れません。


 参照図書は、「妖精の誕生―フェアリー神話学」。

 他には、アイルランドの説話で、妖精から貰った"なんでも出てくる魔法の瓶"が、持ち主が亡くなった途端、ゴタゴタがあって失われるといったパターンのものもあったと思います。


 そんな失われたマジック・アイテムがひょっこり出てくるお話、書いてみたいなぁ。


 最近、妖精率高いですが。妖精モノ、好きなんです。編集順に頓着せずに出してて、失礼してます(苦笑)。楽しんで貰えてたら、嬉しいです。

お読みいただき、ありがとうございました(^^)/


いただいたご感想は、いつも嬉しく何度も読み返しています♪ 作品より読み返してるかも!

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― 新着の感想 ―
[良い点] 小麦を挽くのはものすごい重労働らしいのに、この娘さんは快く貸す。 こういう博愛の人が幸せになるお話は、ほっとしますね。 小学校の音楽の教科書に載ってた茶色の小瓶みたい!(うろ覚え) と思…
[一言] 長生きした……がミソですね バレたら盗賊やら王族・貴族に狙われるのテキメンな壺ですからね(^_^;) でも飢饉なんかのときに、こっそりひとりだけ食べていたら…… ……深く考えたらイケナイ話…
[一言] うちのネコ妖精たちも宝くじ一等を招いてプレゼントしてくれないかなぁ(笑)
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