28.妖精王女とハイビスカス(ハワイ)
~ 妖精の王女が、"ハイビスカスの花におしべを縫い付ける仕事"を、母である女王より言いつかった。
しかし彼女は裁縫などしたことがなかったので、指を針で刺してしまった。
ハイビスカスに怒った王女は、花をグシャグシャに踏みつけた。
その後両者は和解したが、ハイビスカスの中央に滴り落ちた王女の血の跡は消えることがなく、このためハイビスカスの中央は、赤いのだという。 ~
(絵 2008年)
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これは……どう聞いても、王女様に非があるような気がしますが、でも気持ちが落ち着いた後は自ら反省し、ハイビスカスに謝ったそうなので、根が素直な王女様なのでしょう。
確かに言われて注視してみると、ピンクや黄色のハイビスカスも、真ん中は赤い気がします。
あれは王女様の血の跡だったのかぁ、と納得すると同時に、ハワイにこんな神話があるなんて面白いな、と思ったのでした。
花の中央は昆虫に寄ってきて貰うよう、アピールのため色が変わっているものが多いのだそうです。
人間から見て同じ色でも、虫の目から見たら変わって見えるというのもあって、黄色いタンポポなんかは、白いふちに、中が赤、という具合らしい。(外が黄、中が黒というパターンも)。紫外線視覚、創作の小ネタに使えそうで、ちょっとワクワク。
南国には一夜だけしか咲かない花もあり、闇に咲くため、虫寄せ工夫に強い香りを放ったり、とにかく植物もニッチで生き残るために、いろんな賭けに出てるなぁと感心することしきりです。
花や虫の世界も奥が深いですね! そして昔の人たちの解釈が、もっともらしくて楽しいです!
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密かに「なろう」さん書き手暦・半年記念でほぼ連日更新をやっておりました。
そろそろペースダウンしようかと考え中ですが、私のペースダウンは極端なので、「更新止まってるぞー。続きアップしろー」と思われましたら、どこかで一声かけてやってくださいませ。お手数おかけして、すみません(汗)




