2.牛の皮一頭分の土地(カルタゴ)
カルタゴは紀元前の帝国です。
~「牛一頭分の皮で覆えるだけの土地をやろう」
地元の王イアルバースの言葉に、エリッサは皮を使って細く長い紐を作り、大地を囲い始めた。
牛の皮一枚は、果たして広大なビュルサの丘※を覆い、カルタゴ帝国の幕開けとなった。~
エリッサとは、カルタゴの女王ディードーのことです。
カルタゴを建国した伝説の女王。
"ビュルサ"とはギリシャ語の"牛の皮"が語源だとか。
牛の皮一頭分の土地。
普通に考えたら、座るくらいの小さな土地。
だけど、皮を細く細く切り伸ばしたら?
このエピソードを知った時、ディードーの知恵がすごいなぁと深く感心したのを覚えています。
兄たちに追い出された先で、こうして大きな土地を得、国まで作っちゃった!
逞しい!! ディードー逞しい!!
なのに、こんなにすんごい人なのに、愛する人に捨てられた悲しみで、最期は胸を突いて自害しちゃうんです。
もったいない……。
ちなみにディードーは"迷える人"の意味。エリッサの名前とどちらがよく知られているのか。ディドとも表記されています。
ご紹介したものの、私もカルタゴ方面はそんなに詳しくは知りません。
なので、ご興味がおありの方は彼女のこと、検索してみてくださいね!
ドラマチックな人生であったことは間違いないはずです。
ところでどうでもいい話ですが、イアルバースって名前の響きが好みです。
(いや、ほんと、めっちゃどうでもいいね?)
2021年は丑年なので、牛にちなむエピソードをピックアップしました。
牛、皮で切られてるけど!
皮まで余すとこなく、大きなものを生み出した牛!!
皆様にも私にも、お互い得るものの大きい、素敵な1年となりますように。
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モルドヴァ建国伝説も牛絡みだけど、こちらをセレクトしてみました♪
モルドヴァ話も絵があるので、いずれご紹介したいです。あと"ヘドレイのべこっこ"も牛が出るけど、あちらは牛というより、妖精寄り……。
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