19.おおかみだんなとろば(アルバニア)
~ 空腹でたまらないオオカミは、森のはずれで出会ったロバに感激し、大きな口をあけました。
「ちょっと待ってください。やせ細ったロバの私なんかより、オオカミだんな様にはもっと相応しいお食事があります。どうぞ私の背中にお乗り下さい。その場所までお連れします」
助かりたいロバは咄嗟に機転を利かし、オオカミをうまく口説きました。 ~
(2006年絵)
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このお話はアルバニアの昔話です。
「だんなさま」と言われて気を良くしたオオカミは、ロバの言うままに空腹を我慢し、彼の背に乗ります。
あちこち走り回り、最後には人間の村へ運ばれて、
「オオカミが来たぞー! やっつけろ!!」
と、人間に追われ森へ逃げ帰るお話です。(当然ロバは食べれませんでした)
「得意げに、ロバの話と背に乗ったりしなければ良かった」
原作では、こんな風にオオカミが自己反省するところまで書かれている、教訓話なのだとか。
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2006年に書店で偶然見かけた "福音館 こどものとも年少版「おおかみだんなとろば」"。
愛嬌のある絵にひとめぼれし購入。その時学んだお話です。
ずっと持ってたのに、娘(現在5才)が赤ちゃんの時に本を読んでやったら、早すぎて。
大きくなったので再び読んでやろうとしたら、紛失していた!!
書籍化しなければ絶版になるタイプの薄い月刊本で、いまはもう入手できないと思うと悔しい。
何かに紛れて捨てられてなければ、いつか見つかるはずだけど……。(希望薄)
作者は、再話 八百板洋子先生。 絵 早川純子先生。
八百板先生のお話は、この"世界の民話・伝承集"で意外に多く拾っている気がします。まだ投稿していませんが。そして出典書籍はバラバラなのですが。私好みなのかな? そうなのかも。
お読みいただきありがとうございました。
ご評価・ご感想良かったらよろしくお願いいたします(^^)/




