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~世界の民話・伝承集~最奥の森、最果ての海。  作者: みこと。@ゆるゆる活動中*´꒳`ฅ


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16/50

16.メドウサの青い瞳(トルコ)

下書きを予約投稿してて 1/11 23時にうっかり出てしまいました。

その後加筆していますが、うまくまとまった気がしないので後日修正するかも。すみません。


挿絵(By みてみん)


 トルコを象徴する青い目玉"ナザル・ボンジュウ"。

 ナザルは目(しかも凶眼、イービル・アイ)、ボンジュウは玉(ガラス玉、ビーズ玉、飾り玉)。

 魔除けとして有名ですので、見かけられた方も多いかと存じます。


 だけどあの目玉、実は神話でおなじみ"メデューサの目"といわれています。


 その姿を見る者を石に変えてしまうという恐ろしいメデューサ。

 トルコでの彼女は、日本で言うところの鬼子母神的存在となっています。


 赤ちゃんを嫉妬や羨望の邪視、その他の悪しき禍から守るため、トルコでは青い目玉のお守りを子どもの衣服や周囲に取り付けるのが一般的。

 安全ピンについた小さな目玉を服にとめたり、お部屋やベッドに飾ったりします。安全ピンとか、飲み込みそうなサイズのガラス玉とか逆に危なさそうですが、可愛いもの=赤ちゃんは悪魔が狙うので、厄除けが必須なのです。


 メデューサが魔よけ、って驚かれそうですが、蛇体である彼女は元々大地母神という性質を持っていました。古い社会における正義の守護神として侵入者を阻んでいたのですが、他民族に侵略された際、信仰対象であった土着の神たちは、その存在を歪められ、怪物として貶められます。

 よほど力の強い女神だったのでしょう。ビザンツ帝国時代に作られたイスタンブールの地下貯水池では、今なおメデューサの頸が数個、逆さまや横にされて柱の下に封印された状態です。

 支配民族に恐れられた神、メデューサ。けれどその魔力は今なお健在で、か弱きものを守り続けているのでした。

  挿絵(By みてみん)

※写真はフリー素材ではありません。とはいえ数年前からフォートラベルさんとかでアップし続けてるから、いまさらなんですけど(苦笑)


◆◆◆


 Nazar boncuğu

 ガラス製の青い眼玉のお守り。

 青だけじゃなくて、赤や緑など色とりどり。 

 この目玉が壊れた時は、自分が受けるはずだった災いから、身代わりとなり守ってくれたとして、丁重に目玉を廃棄します。赤子だけではなく、家内安全、商売繁盛、交通安全、なんでも効く万能お守りです。


 一説ではメデューサの目の他に、クジャクの羽根という由来もありますが、クジャクの羽根はそもそもギリシャ神話で言うところの百眼巨人の目。どちらにも守りの性質ですね。

 

  挿絵(By みてみん)

※写真は普通に日本で買ったものです。ボンジュクは名詞。


◆◆◆


おまけ: 2003年絵

挿絵(By みてみん)

 メドウサ。意味は「女王」。恐ろしい顔立ちや見る者を石に変える眼力には厄よけの力がある。

 ギリシャ神話では、ポセイドンと交わったがために、アテナの怒りを買って醜い姿に変えられた元美女。

お読みいただきありがとうございました(^▽^)/

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― 新着の感想 ―
[一言] 地元の神様が他の宗教に破れて 貶められることはよく聞きますね だから宗教はキライだ!
[一言] この飾りは見たことがありますが、まさかそんな由来だったとは! 土着の神が侵入者により貶められるのはあるあるですが、ギリシャ神話の時代から既にあったんですねぇ……
[良い点] 有名なメデューサですか。私、物語以外は疎いので知らないことばかりでした。ありがとうございます! [気になる点] 支配者(侵略者?)が占領地の神を邪神にするのはよくありそうな話ですが、頸を横…
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