第四章『暗影蠢動』編 あらすじ
姜子蘭は薊国太子、利幼に請われ、薊の隣国、奄との和平の使節団の副使となった。
子狼は姜子蘭に随従していたが、その軍中で異様な光景を見てしまった。薊国の武人の一人、李博という人が――影に呑み込まれるというものである。
呑躯術という、他者の体を乗っ取る外法の術があると子狼は知識では知っていたが、それが実在のものであることを知った。目的が何であるかもわからないとあり、子狼は、姜子蘭にそのことを告げつつ、警戒を始めた。
一方、奄国のほうでも不穏な動きがあった。
奄国首脳は、渓谷と友誼を結ぼうという動きである。奄国にとって目下の敵は、東にある窮国であるからだ。
しかし、先に薊国公子、練孟と結んで利幼と戦った男――田仲乂にとってはこれは危惧すべきことである。薊奄が結べば、我が身が危うくなるからだ。
田仲乂は家臣と、命の危機を救い食客となっていた旅人、呉西明に命じて薊国使節の正使、子伯異と、副使、姜子蘭の暗殺を命じた。
田仲乂の刺客は、呑躯術を扱う外法の術士と手を組み、子伯異と姜子蘭を襲う。
しかし、子狼の機智を以てどうにかこれを撃退した。
薊奄の和平は成り、務めを終えて薊国に帰国した姜子蘭は、やがて本来の目的――虞王を顓族から解放するための戦いに赴くことになる。そして姜子蘭とその一行は、北の地に向かった。




