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Nostalgia world online  作者: naginagi
第二章
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【集中】スキル

 あれから私は、そのまま成長させて作った種と【急激成長】スキルを使って一気に成長させた種の比較を行っていた。

 結果としては、【急激成長】スキルで一気に成長させたとしても種にまでは影響は出ていないようだ。

 しかし、あくまで影響がなかったのは回復量だけで、実は遺伝子とかそういう細かい部分に影響があるとかだともうお手上げだ。

 なので、一応念のために【急激成長】スキルで成長させて種にするのは一回だけに制限しておこう。

 少なくても効果が下がらなかったため、種が増えるまではその手順で増やすことにしよう。


 とまぁ、レッドポーションの材料についてはこれでなんとかなりそうとして、あとは何でお金を稼ぐかだよね。

 空いてる時間とか使ってギルドで依頼を受けた結果、なんとか1Mは貯まった。

 でも、あと半分の1Mをどうするかが問題だ。

 人がコツコツ貯めてやっと1Mなんだよ?

 レッドポーション五千個作らないといけない金額なんだよね…。


 一つ作るのに大体三分として、一時間で二十個。

 つまり単純計算二百五十時間で十日間ちょい掛かる計算だね。

 うん、発狂する。絶対叫びそう。

 リーネさんたち生産者が【集中】スキルを取った意味がやっと分かった気がする。

 五千個は作らないにしても…まぁ…半分は作ることには…なるよねぇ…?


 これは本格的に【集中】スキルも取る方向で考えないと…。

 一応注意点をリーネさんに聞いたほうがいいかな…?

 今お店にいるかな?



「失礼しまーす。リーネさん、いますかー?」


 私はお店に入り声を掛ける。


「アリスちゃんいいタイミングにゃ」


 私が声を掛けるとリーネさんが奥の作業部屋から出てきた。

 ん? いいタイミング?


「何がいいタイミングなんですか?」

「以前話してた水中で泳げる服のことは覚えてるかにゃ?」

「はい…。まぁ素材持ってくるのは私ですし…」


 なんか嫌な予感がする…。


「普通の服は作ったんだけど、お客さんの一人が水着がいいって言うことで試作で作ってみたのにゃ」

「はっはぁ…」

「それでそのモデルとしてアリスちゃんにお願いしようかにゃと」

「今お忙しそうなので失礼しました!」

「待ってにゃぁぁぁぁ! モデル料払うから一枚だけお願いなのにゃぁぁぁ!」


 いや、そんな写真撮った事知られたらまた怒られると思うんだけど…。


「もちろんその写真はこの店に来てもらって見せるだけで、そのあと消すから…お願い…出来にゃいかな…?」


 てかリーネさんが着ればいいんじゃ…?


「その…何と言うか…その水着の依頼者の胸が大体アリスちゃんと一緒ぐらいで…その…私…ぺったんこだから…」

「…なんかすいませんでした…」


 なんでサイズ知っているのって思ったけど、よく考えたらリーネさんが服作ってくれたんだから採寸してくれたんだった…。

 問題は水着の種類だ…。

 その依頼者が血迷った物を指定してなければいいけど…。

 もし血迷った水着だったら悪いけど断ろう。そんなの着たくない。


「えーっと…それで…これなのにゃ…」


 リーネさんがアイテムボックスからその水着を実体化させる。


「まっまぁそれぐらいなら…」


 リーネさんが出したのは、私が作って貰ったようなシャツのようなものではなく、白が基本で黒の花柄模様のタンクトップビキニ、通称タンキニと呼ばれるものだ。

 私は大体海とかプールに行くときは、露出が少ないビキニにラッシュガードを上に着て泳いだりしている。

 タンキニは露出が少ないので、まぁ良しとしよう。


「とりあえず顔は撮らないでくださいね…」

「私も命は惜しいにゃ…」


 まぁわかってるならいいでしょう。

 モデル料…いくら貰えるかな…?



「アリスちゃんありがとにゃ。それでモデル料にゃんだけど、五万でいいかにゃ?」

「そんなにいいんですか?」

「アリスちゃんをこっそり撮影したと知られた方が怖いからにゃ…こんぐらい出すにゃ…」


 撮影が終わった私は、さっさと水着を脱いでいつもの着物に着替える。

 そしてその水着をリーネさんに返し、モデル料の話に移った。

 私としては一万行けばいいと思ってたんだけど、今はお金が欲しい状況…ここはありがたく頂くとしよう。

 でも写真一枚五万か…。


「二十枚撮らせたら1M…」

「何か言ったかにゃ?」

「はっ! いっいえっ! 何でもありません!」

「にゃ? そういえばアリスちゃんは何でお店に来たのにゃ?」


 危ない危ない…お金に目が眩んで越えてはいけない一線を越えそうになった…。

 いくらお金が欲しいと言っても捨てちゃいけない領域はあるからね。

 うん、気を付けよう。

 って、本題を忘れていた。


「えーっと…リーネさん、【集中】スキルについてちょっと聞きたいことがあって来たんですけど、少し教えてもらえませんか?」

「【集中】スキルについてかにゃ? 以前説明した気がするけど何かあったかにゃ?」

「以前聞いた時はDEXが上がる代わりにテンションが上がって、キーワードを言わないと止まらないっていうんですけど、他に注意点ってあるかを聞きたいんです」

「注意点…注意点…」


 リーネさんは他に何かあったかなーっといった形で考え込む。

 そして思いついたのか思い出したのかはわからないが、何かに気付いたようだ。


「アリスちゃんは私たちと違って戦闘をするにゃ」

「そうですね」

「あくまで私たちは生産職で対象は物にゃ。でも、戦闘で【集中】スキルを使ったという報告は聞いたことはないにゃ」

「つまりどういうことです?」

「戦闘で【集中】スキルを使った場合、気持ちが高ぶりやすいという戦闘の影響が出やすいかもしれないのにゃ」


 確かに戦っていると興奮したりとかそういった感じになるね。

 ということは、戦闘では短時間で止めないと暴走しちゃうってことかな?

 それは注意しないとなぁ…。

 でもDEX上がる分【切断】スキルにも影響でるし、ある程度は慣れるようにした方がいいのかな?


「まぁ注意点としてはそこらへんかにゃ。万が一止まりそうににゃかったらペットに止めてもらうように指示するのもいいかもしれないにゃ」


 ネウラはともかくレヴィなら大きくなって止められそうだし、レヴィにお願いしとこうかな?


 家に戻った私は、レヴィを出して戦闘時に【集中】スキルを使って暴走しそうになったら止めてもらうようにお願いをする。

 レヴィは困ったような顔をするが、一応了承してくれた。

 レヴィとしては暴走しないようにしてくれといった感じだが。


 ネウラが成長すればきっと【植物魔法】で動きを止めてくれると思うんだけどね。

 まぁまだダメだよね…?

 とりあえず止められる環境になるまでは、外で【集中】スキルを使うのはやめておこう。


 あとは臨時収入入ったことだし、明日は土曜日だし王都に向かってみようかな。

 王都のポータル登録も済ましておきたいというのもあるが、正直なところ奴隷雇用が気になっているのもある。

 掲示板では情報が出ていたが、実際に見てみないとわからないことはたくさんある。

 百聞は一見にしかずっていうことだね。


 それに私としては一つ試してみたいことがあるのだ。

 まぁそれも、雇用奴隷を雇わないといけないんだけどね。

 でも雇用奴隷とかお手伝いさんを雇う場合って、きっと寝床とか食事を用意しないといけないんだよね?

 そこも含めて聞いておきたいところだ。

ようやく【集中】スキルゲットです!

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― 新着の感想 ―
[良い点] 書籍の方の挿絵が気になって見に行ったけど身長低いわりに胸はCくらいありそうなんだよね…… 意外とあるというかロリ系ではなく妹系ヒロインっぽいかんじ [気になる点] 書籍の副題が首狩り姫の突…
2023/02/04 22:12 退会済み
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