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Nostalgia world online  作者: naginagi
第二章
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古都ヒストリア

 ふぁーぁ…。ちょっと寝過ぎたかも…。

 いくら今日が日曜で朝からインするつもりだからって、昨日十時には寝てたしね…。

 とはいえ、今は朝の六時だからGTだとえーっと…21時かな? 結構遅い時間だけど、蜂とかは夜行性じゃなかった気が…するから逆に夜の方がいいよね? たぶん…。

 ということで、早めにご飯とか食べてさっさとログインしよっと。


 なんだかんだご飯とか食べてたら四十分位掛かって、結局インしたのはGT23:00頃になっちゃった。

 となると、クラー湖に着くのが大体一時か二時ぐらいになるのかな?

 そこから約二十キロちょいだから…朝には着けるかな? 頑張れば。

 でも、初めて行く場所だから警戒分も含めて速度を落とすとして、やっぱりお昼ぐらいになっちゃうかな?

 まぁ無駄に考えるより行動あるのみ。


 毎回のことながら、西門の衛兵の人に開けてもらって私は森に入る。

 クラー湖までは見知った場所であるため、ガンガン速度を上げる。

 ゆっくりだったらレヴィたちを出してもいいのだけれど、今は急いでるため悪いけど召喚石の中にいてもらっている。

 案の定クラー湖に着いたのはGT01:30と、おおよその時間通りだった。


 ここからが問題で、方角を間違えると調和の森に入ってしまう可能性がある為、ちゃんと方角を確認する。

 ここで吹っ飛ばされて戻されるのはちょっと洒落にならない…。


 ちゃんと方角を確認して、私はクラー湖から新しい街へと向かうため、再度森に入った。

 とはいえ、やはりしばらくはエアストの森の範囲なのか木の材質に変化がないように見えた。しかし、今は深夜の関係もあって、細かい違いがあった場合は見逃してしまっている。


【感知】スキルも使いながら警戒しつつ、一時間毎に休憩して進む。

 これだけでも肉体的にも精神的にもかなり違ってくるはずだ。

 確かに昨日リーネさんのお店でテンション上がっていたが、今回に限っては目的は蜂ではなく街に到着する事だ。


 ハチミツは欲しいが、ここで欲を出してもう一回行き直しだドンといったことは勘弁したい。

 そのため、心苦しいが今回ハチミツは諦める。

 それに新しい街の方がきっとハチミツを獲りに行く分には近いだろうし、その方が得だと感じたからだ。


 三時間程森を進んでいると、明け方になったのか日がゆっくりと昇ってきた。

 すると今自分のいる木の葉の色が、エアストの森とは違って少し濃い緑色のように感じた。

 ということは、私はもうエアストの森から抜けて別の森に入っているということだろう。


 それに、日が昇ってきたということは、生物の活動時間となってくるということだ。

 なので少し急ごうかな?


 日が昇ってきたことで周りへの警戒もしやすくなってきたため、少しは速度を上げていいかもという判断でだ。

 ということで私は少し移動速度を上げる。

 しかし、【隠密】も使って足音を極力出さないようにする。

 あまり音を大きく出してしまうと、その音でモンスターが起きてしまい、襲われてしまうからだ。

 そんなので時間を取られるのも嫌なので、使えるスキルは使うようにする。


 とはいえ、木を蹴った衝撃までは消せないのでそこは気づかない事を祈るしかない。

 気づくなー…気づくなー…。


 でも、これが街道だったらこうはいかないんだろうね。

 下手に隠れる場所がない街道で逃げると、他のプレイヤーに擦り付けてMPK扱いされるかもしれないもんね。

 いくらその人にMPKをやる気はなかったとしても、実際に起こってしまった場合は問題になってしまう。

 なので、極力そういった事は避けたいソロプレイヤーの私にとって、この森での移動は結構都合がいい。


 まぁ私みたいな方法で四つ目の街に移動しようとする人なんて、普通はそうそういないと思うけどね。


 なんだかんだで早四時間、ようやく森の切れ目が見えてきた。

 運がいいのか悪いのか、まったくモンスターに会わなかったことでスムーズに行くことができた。

 しかし、蜂の生息地域がわからなかったことは痛い…。

 街についてポータル登録したら探しに行かないと…。


 ようやく森を抜けて街道に入った私は、周りを見渡してみるがプレイヤーの姿はほとんど見られなかった。

 ほとんどということなので、数人には私が森から出てきた姿は目撃されてしまった。


「あれっ? あの子ってもしかして【首狩り姫】?」

「なんで森から出てきたんだ?」

「でも森って進むの大変だよな?」

「じゃあもう既に着いてて森に潜ってたんじゃね?」

「流石【首狩り姫】だな。森は得意分野か」


 おぅっ!? 目立ってる!? さっさとこの場を去らなくては!

 私はそのまま駆け足でその場を去って行った。


 十分程走ると、第四の街に着いた。

 まぁ着いたのだが…。


「これって…城壁っていうんだっけ?」


 立派な石組みされた塀に囲まれた城壁が眼前に並んでいた。


「もしかしてここが都なのかな?」


 私が城壁の周りでうろうろしていると声が掛かった。


「そこの者! そこで何をしている!」

「はっはいっ!?」


 私の方に向かってくる人は、エアストの街での衛兵さんの装備よりも、更にしっかりと作りこまれているような銀のプレート装備をしていた。


「んっ? 君は…異邦人か。そんなところで何をしているんだ?」

「ちょっと城壁が立派でしたから首都かなーっと思いまして…」

「あぁ、確かにここは昔は首都だったな」

「昔は? 今は違うんですか?」

「そうだ。ここは古都ヒストリアだ」


 古都かぁ。通りで立派な城壁だと思ったよ。って、あれ? そういえばこの国ってどこなんだろ? 今更だけど知らなかった気がする…。

 もしかして一般的な事過ぎて誰も教えてくれなかったってこと!?

 図書館…あるかな…?


 私は門番さんに案内されてヒストリアの中に入った。

 古都と言っても、街の中はエアストに比べても人が多そうに見えた。

 たぶん高いところから見れば広さもわかるんだろうけど、その前にポータルで登録しないと。


 門番さんにポータルの場所を聞いてみると、正面の道を進めば着くというので、お礼を言ってポータルへと向かう。

 さすがに昨日見つかったばかりなのか、ほとんどプレイヤーは見られなかった。

 とはいえ、ここで立ち止まっていても邪魔なので早いところ登録をするとしよう。

 私はポータルの上に乗って地点登録をする。これで四つの街を行き来する事が出来るようになった。


 それにしても、銀翼がいないとは意外だった。

 でも人数が多い分確実に来るだろうし、時間の問題だろうね。

 さてと、ポータル登録もしたことだし、再度森に向かってハチミツ狩りに移るとしましょう!

今更ながら、この国の名前がなんなのかがそろそろわかります!


そしてダンガンロンパ3絶望編見てますが、9話10話でゾクゾクしてしまったのは異端なのだろうか…。

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