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Nostalgia world online  作者: naginagi
第二章
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イベント開始

すいませんが今回は短めです。

 あれから数日、海花との活動はなかった。別に海花が来なかったということではなく、私がログインした時にメッセージで、しばらく落ち着きたいので一人にさせてください。というのが来ていたのでそれに従うことにした。

 まぁ私としても、あの状態の海花とどう接したらいいかがわからなかったし、ちょうどよかったのかな?


 とは言え、もうイベント当日です。今回のイベントに関しては、集合地点に参加者を集めて転移させて行うということで、私はエアストに来ています。ですが、流石に第二陣もいるので人が多いです。これだと第三陣とかも来たらもっと混雑するだろうなぁ…。


 っと、ぼーっとしてたらいけない。ルカを探さないと。

 昨日辺りにルカからイベントでPTを組もうとメッセージが来て、特にそういう話は誰からも来てなかったので二つ返事で返したのだ。ということで探してるのだが…。

 人が多すぎて見つからない…。

 そう思ってキョロキョロしていると、突然誰かが右腕に抱きついてきた。ルカかな? と思って向いてみると、そこにいたのは…。


「……」

「…海花、どうしたの?」

「その…お姉様の姿が見えたので…」

「見えたので?」

「だっ…抱きつきたくなって…つい…」


 おぉぅ…。海花…、本当に大丈夫なのかな…?

 すると今度は聞き慣れた声が聞こえた。


「アリス、探した」

「ルカー、こっちも探したよ」

「ところで、それ(. . )…誰?」

「えっと…この子は…」

「初めまして。あたしは海花って言います」

「そう。私はルカ。よろしく」


 …ん? なんか空気が重くなったような気がするぞ…?


「ルカさんですね。それで、あなたはお姉様とどのようなご関係で?」

「…お姉様…?」


 一瞬ルカのこめかみがぴくっとなった気が…気のせいかな…?


「…アリスは大切なフレンド」

「そうですか。あたしはお姉様が身を張って助けてくださる仲ですけどね」

「…私はアリスに膝枕してもらえる仲」

「なっ!? うっ羨ましい…」


 今度はルカがドヤ顔して海花が悔しがっている…一体なんなんだ…?


「お姉様!」

「はっはい!?」

「こっ今度、あたしにも膝枕してください!」

「べっ別にいいけど…」


 その瞬間、今度は海花が勝ち誇った表情をしルカが悔しがっている。何の勝負をしているんだ…。


「あら~面白そうな話をしてるわね~」


 すると今度は背後から声が聞こえた。この声は…。


「リン」

「久しぶりねアリス~」


 私が振り向こうとした瞬間、ルカが私の左腕にしがみついてきた。


「どうしたのルカ?」

「ここは譲れない」

「リン…噂の暴風ですね…」

「あら~私のことを知ってるのね~」

「えぇ、お姉様に関することはこの数日で調べていましたから」

「あら~アリスとPVPしてから随分変わったのねぇ~」

「うぐっ!?」


 あっ、何かが海花に刺さった音がした。てかリンもなんか様子が…。


「そっそれも過去の話です。お姉様に助けてもらってからあたしはお姉様を尊敬しているのです」

「あら~尊敬している割りにはスキンシップが随分なようだけど~?」

「これはただの愛情表現で…あっ! いやっ! 違うんですお姉様! これはっ!?」


 とりあえず落ち着いて海花。本当に今日は三人ともどうしたの…?


「うふふ~」

「……」

「ぐぬぬっ…」


 そして三人の間で火花が散ってるような…。


「それにしても私のアリスがお世話になってるようね~」

「いえいえ、あたしのお姉様は頼りになる人ですから」

「私のアリスは私にとっても優しい」


 なんか更に火花が激しくなったような…。


「そっそれよりそろそろ時間だよね…? リンと海花は待ってる人のところに戻らないと…」

「そうねぇ~…そろそろ戻らないとねぇ~…」

「おっお姉様ぁ~…」


 二人は名残惜しそうに離れていった。ふぅ…これで落ち着くかな…?

 さて、さっさとルカとPTを組まないと! 私はルカにPT申請を送ってPTを組む。これであとはイベントが始まるのを待つだけだ。


 しばらくすると時間になったのか、私たちがいる場所が光り始めてアナウンスが聞こえます。


『これからイベント参加者を転移させます。参加されない方は地面が光っている場所から移動してください』


 どうやら予想より範囲が広かったのか、何人かのプレイヤーが光っている場所から出ていった。

 やっぱりイベントに参加しない人もいるんだなぁ。そして…。


「ルカ、まだしがみつくの?」

「転移するまで、ダメ?」


 んまぁ別に問題ないからいいかな…? 私は頷いて了承する。

 そして地面が更に光って咄嗟に目を瞑ってしまう。目を瞑った時にポータルを使った時のふわっとした感覚がしたので、転移したのだとわかった。

 そして目を開くと映った景色は緑が一杯の森でした。


「すっごい…」

「広そう」


 すると今度はモニターが現れ、社長の姿が映った。


『プレイヤーの皆さん、イベントに参加してくれて感謝する。今回のイベントのタイトルは夏のキャンプだ。皆も知っての通り、この世界では三倍の早さで時間が進んでいる。ということで、この世界では今は夏になるのでそれに合わせたイベントにしたということだ。なお、システムからログアウトがなくなっているのは仕様のためだ。もしすぐにイベントをリタイアしたければ、システムの方に自殺機能を今回付けたので、そこを押せば本当にリタイアするかの確認が出てくる。この場合は特に痛みなどなく死亡するので痛みの心配はしなくていい。なお、このイベントに限り、どのような方法で死に戻ったとしてもデスペナルティにはならないから安心してくれ』


 キャンプかぁ…。ということはサバイバル生活をするってことかな? そういえば時間はどれぐらいなのかな?


『それとイベント時間は七日間だ。なお、イベントの時間は通常の時間では一時間程となっている。時間に関しては気にしないで十分に楽しんでくれたまえ。それとイベント内では何種類かの幼獣の幻獣や幼獣のモンスター、それに特殊なユニークモンスターもいる。うまくいけばペットとすることができるだろう。また、このイベントマップに関しては特殊ダンジョン扱いのため、一部のモンスターたちを除きリポップするようになっている。では皆、楽しんでくれたまえ。以上だ』


 モニターが消え、周りも盛り上がったようだ。

 ほほぉー、それはいいことを聞いた。これで皆に幻獣が行き渡れば、自然にレヴィも外に出せるもんね。

これが後に伝わる正妻戦争の幕開けだった…(嘘です)


2016/8/25 文章の修正を行いました。

嘔吐、下痢、熱、目眩、頭痛のコンボはやばかったです…。

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― 新着の感想 ―
[一言] イベント内容のところでオンリーセンスオンライン思い出した
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