表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Nostalgia world online  作者: naginagi
第一章
39/370

告知

 クラー湖に着いた私たちは、まずイカグモさんたちに挨拶をします。


「こんにちはー」

「―」


 私が湖の畔に近づくとイカグモさんが寄ってきます。相変わらず何か言っているんだろうけどわかりません…。ですが、足を上げてくるので挨拶をしてくれているんだなぁとは思っています。


「今日お魚持ってきたんですけど、一緒に食べますか?」

「―」


 イカグモさんたちは一斉に足を上げます。まぁ湖の魚だけじゃ種類がそこまで変わらないもんね。たまには海のお魚も食べたいよね。

 そもそもイカグモさんたちは丸ごとなのか、それとも刺身とかにしたほうがいいかがわからなかったので、まずは一匹刺身にしてその一切れとお魚丸ごとをそれぞれ手に持ち確認してみました。するとイカグモさんたちは全員刺身の方へ足を向けました。

 ということで調理に入ります。まずは焼くための準備としてたき火台を置いてっと…。この前キャンプ用にイジャードで色々買っといてよかった…。えーっと薪を入れた後に網を上に置いてっと…。火はえーっと確か…。


「レヴィ、あの薪に強めに火付けてくれる?」

「キュゥ!」


 最小サイズになっているレヴィが薪に火を付けてくれたので、串焼きを作ります。まずは魚の内臓を取ってから洗ってと。そして串を背骨を絡めるように頭から刺す。これで串を回しても回らないはずだ。

 これを二匹作って塩をかけて網の上に置いていきます。そして次はイカグモさんたちのために刺身を作ります。板前さんみたいに上手くはできないけど、まぁ人並みにはできるので均一の大きさに切ります。途中魚をひっくり返すのを忘れずにやります。そして皮が焼けた感じになったので端っこに移動させ中をじっくり焼きます。魚を何匹か刺身に切り終わると、串焼きにしていた魚も焼けたそうです。いい匂いです。


 焼けた串焼きを片手に持ち、もう一つを私は口で咥えます。残った片手で切った刺身が乗っているまな板を持ち、イカグモさんたちの方へ向かいます。レヴィもその後ろから追い駆けてきます。

 そして畔に刺身が乗っているまな板を置いてイカグモさんたちが食べられるようにします。イカグモさんたちは順番に刺身を一つずつ取って食べています。

 その様子を見ながら私はレヴィに串焼きを食べさせます。レヴィには手がないため串を持てないのです。なので私がレヴィの手の代わりに串焼きを持ってあげます。

 レヴィは串焼きを必死に齧っています。本当だったら丸呑みの方がいいと思うんだけど、せっかくだしこういった食べ方もいいよね。


「では私もいただきます」


 口に咥えていた串焼きを空いた片手で持ち、私も串焼きを食べ始めます。いい感じに焼けていて塩もいい感じなのでとっても美味しいです。

 イカグモさんたちも何週かして食べ終えているのですが、譲り合っている部分が見えるのでまだ食べたりないようです。レヴィの方も見てみるとまだ足りなさそうなので作りますか。まだまだ魚はあるのです。



 レヴィが獲った魚も全部使い終わって皆満足したそうなので、使い終わったたき火台等をしまいます。そのため画面を開くと何やら通知が来てました。


「何かな?」


 通知を見てみると、オープンからそろそろ一ヶ月が経ち、第二陣が入って来れるようになるためそれに合わせた闘技イベントの開催に関するお知らせだった。イベントは大体二週間後かな?


「闘技イベントかぁ…」


 参加者には一万G、本選出場者には十万G、ベスト四には五十万G、優勝、準優勝にはそれぞれ百万Gと七十五万Gが配られるらしい。まぁ参加するだけでお金貰えるなら参加してもいいかなと私は思っている。

 そんな時、再び連絡が来た。ルカからだ。


「えーっと…」


 どうやら闘技イベントについて少し相談したいことがあるとのことで、話したいとの連絡だった。私としても相談できる相手が欲しかったのでちょうどよかったのだが、いかんせんここから移動すると時間がかかるため、GTで次の日にエアストに集合して話すこととなった。

 ということで、イカグモさんたちにバイバイしてレヴィを召喚石に戻してエアストへと向かった。



 ---------------------------------------------------------------



「アリス」

「ルカ、お待たせ」

「だいじょぶ。少し前に着いた」

「じゃあどこか落ち着いて話せる場所に行こうか」

「んっ」


 とは言ったものの、どこがいいかな? あまり人がいないところと言えば…。


「マールさん、少しお話で席使っても大丈夫ですか?」

「そうねぇ。パン買ってくれたらいいよ」

「じゃあハニートースト二つで」

「あいよ。じゃあ席に座っておいで。できたら持っていってあげるからね」

「ありがと、マールさん」

「ありがと」


 私とルカは窓際の席へ向い合わせで座った。


「それでルカは何の相談?」

「闘技イベントだけど、アリス出る?」

「まぁ出てもいいかなーって思ってるけど…それがどうかしたの?」

「んっ。知り合いいるなら安心、と思っただけ」


 ルカ人見知りだもんね。そういう意味で確認したかったのかな?


「それで、アリスはPVPしたこと、ある?」

「オンラインゲームをしたことなかったからないかな? NWO始めてから色々調べてはいるんだけどね」


 そもそもこっちじゃ対人するようなことないしなぁ…。


「それで、掲示板見て考えた」

「何を?」

「戦い方」


 戦い方かぁ…。


「アリスは戦い方、考えてる?」

「んー私って近接だから接近しないと戦えないしなぁ…」

「アリス」

「ん?」

「PVPは、自分の土俵で戦う」

「自分の…土俵…」


 私の土俵かぁ…。と言われてもなぁ…。


「アリスの得意なフィールドは、どこ?」

「しいて言えば…水の中か…森…?」

「少なくとも水中のフィールドは、ないと思う。片方が有利になるのは、たぶんない」

「そっかぁ…。となると…森かなぁ…?」


 とは言っても森でどう戦えば…。


「私も、障害物があったほうが戦いやすい。だからそれだけに特化する」

「森の戦いだけに…特化…」

「それにアリスには、一つ武器がある」

「武器?」

「【切断】スキル。あれを生かせば一撃で倒せるずるい技」

「あー…。でもあれだけ強いなら皆取ってないのかな?」

「情報は出てた。でもあんなにうまく当てれないとのこと。判定シビアすぎ」


 情報が出てるっていうことは【狩人】と【解体】を取ったんだよね? でもその様子だと【解体】と【切断】を一緒にスロットに入れてなかったんだな…。

 ということは【切断】スキルの対処法とかもできてないって感じなのかな? とは言え…どうすればいいかな…。私は自分のスキルを見て考える。


「アリスがどう戦うかは、私もわからない。スキルと相談」

「んー…」

「私は、どんなフィールドでも戦おうとしないほうがいい、と思う」

「うん…」


 んー…自分のスキルと相談かぁ…。難しい…。


「はい、ハニートーストだよ」

「あっありがと、マールさん」

「美味しそう」

「とりあえず食べよっか」

「うん」

「「いただきます」」


 とは言ったものの、闘技イベントの事が気になって味に集中できない…。その後、ルカと別れて一人でスキルと睨めっこをして考えることとなった。これでどう戦えばいいかなぁ…。



 ―ステータス―

 SP:9

【刀Lv1】【AGI上昇+Lv3】【DEX上昇+Lv2】【水泳Lv23】【感知Lv2】【隠密Lv2】【鑑定士Lv2】【収納Lv27】【解体Lv28】【切断Lv19】

 特殊スキル

【狩人】

 控え

【料理Lv7】【促進Lv20】【猫の目Lv29】【採取士Lv1】【刀剣Lv30】【MP上昇Lv10】【ATK上昇+Lv1】【童謡Lv30】【童歌Lv1】

7話に記載しているデスペナの内容を少し変更しましたのでお伝えさせて頂きます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ