いざ海へ
首狩る事ばっかりしてますが、元々アリスは食べ物のためにNWOやってます。
では泳ぐためにまず港へ向かいます。もしかしたら泳ぐのにも申請とか許可が必要かもしれないし、一応組合とかで偉い人に一声掛けといた方がいいよね。
ということで港に着いたんだけど、まだ午前にも関わらず船が一杯港に着いている。漁師って朝早く帰ってくるんだっけ? その割にはなんかワイワイしてる様子がないけど…。とりあえず近くの人に聞いてみよっと。
「おじさーん、ちょっといいですか?」
「お嬢ちゃんどうかしたか?」
「いえ、なんかまだ午前中の割に賑わいがないようなのでどうしたのかなーって思いまして」
「お嬢ちゃん異邦人か?」
「そうですけど…」
「ならちょっと手伝ってもらいたいんだがいいか?」
「私に出来る事でしたら構いませんけど…」
一体なんだろう?
「実は沖合にサーペントの群れが現れてな、そのせいで漁ができないんだよ」
「なっなんですとー!」
ということは海産物が取れないということですか!?
「サーペント自体はそこまで大きくもなくて強くないんだが、それが5匹程うろついていてな…。いかんせん水の上で戦うと分が悪くてな…。そこでギルドに頼んで異邦人たちにサーペント退治をお願いしてもらおうとしてんだ」
「それで異邦人の私にも手伝ってもらいたいと?」
「あぁ。そういうわけで手伝ってもらえるか?」
「えぇ、構いませんよ」
私はおじさんにニッコリと笑みを帰した。
「でも少し様子を見たいので、防波堤とかってあったら案内してもらえます?」
「あぁ、それぐらい構わんぞ」
私はおじさんに防波堤まで案内してもらった。
「案内してもらってありがとうございます」
「これぐらい気にするな。多分明日明後日には返事が来るだろうし、予定が合うようならこの街のギルドホールに来てくれ」
「はい、わかりました」
おじさんは気を付けなよと言ってその場を去って行った。さてと…。
私は海の様子を確認する。特に海は荒れている様子はなく、波も穏やかだった。そして私は周りを見渡して誰もいないことを確認してレヴィを召喚する。
「キュゥゥ」
「レヴィ、ちょっと聞いてくれる?」
「キュゥ?」
「実はね、この港の沖合にサーペントが出たせいで海産物が食べれないの」
「キュゥ!?」
レヴィも驚いている。まぁレヴィも楽しみにしてたもんね。気持ちはわかるよ、私も楽しみにしてたし。
「だからね、そのサーペント私たちで狩ろうと思うの。レヴィも手伝ってくれる?」
「キュゥゥゥ!」
「ありがと、レヴィ。じゃあ…私たちのご飯の邪魔をするサーペントたちに教えてあげよっか」
「キュゥ!」
「私たちの食事を邪魔するやつは絶対許さないということを」
そう吐き捨てて私は着物と防具を外して海へ飛び込んだ。その姿を追うようにレヴィも海へ飛び込み、【体形変更】で大きくなり、私を背に乗せて沖合に向かった。
しばらく陸から離れたのを確認してからレヴィと背に乗っている私は水面から顔を出した。流石にこの状態の私たちを見られるのは拙いと思ったための行動である。
「レヴィ、狩ったサーペントは全部食べていいよ。証拠は残したくないし」
「ギュゥゥ!」
「っと、見えてきたね」
沖合に向かってしばらく進んでいると、全長五メートル程の六匹のサーペントが周りをうろうろしながら魚を捕まえて食べている姿が見えた。しかもご丁寧に食べる時は頭を水中から出して伸びきった状態で食べている。
サーペントたちは食べる事に夢中なのか、こちらに気付いてなく、完全に油断している状態だ。
「レヴィ!」
そんな油断しているサーペントの内の一匹を、レヴィがその鋭い牙で襲い掛かる。レヴィに襲われたサーペントはその身を暴れさせ振り払おうとするが、レヴィの牙は深く食い込んでいるためか振り払えないでいる。
私はレヴィの身体を蹴って、首を水中から出して伸ばしているサーペントに襲い掛かる。首が伸びているため、切断ポイントもちゃんと出ているのでそこを狙っての行動だ。
私は作製してもらったばかりの脇差――桜花を抜いて勢いの付いたままサーペントの首を切断した。首を切断されたサーペントは、崩れる様に水中に身体を沈めていった。
流石に私も空中で移動はできないので、そのまま海へと落ちて行った。私が海へ落ちると同じぐらいに、レヴィもサーペントを倒したのか、別の個体に襲い掛かっていた。流石レヴィ。
と言ってもあちらもただやられるだけではない。襲われていないサーペントがレヴィの身体に噛み付こうとしている。しかし、噛み付かれたにも関わらずレヴィは平然としている様子から、【物理軽減】と【自動回復+】の二つのスキルでほとんどダメージがないのではないだろうか。レヴィ、それはずっるい。でもまぁ大海魔だから仕方ないのかな…?
さて、こっちもレヴィの援護するとしようかな。幸い私よりレヴィの方が目立ってるから私のことに気付いていないようだし、攻撃されないと油断しているその首を貰うことにしましょう。
そうやってレヴィを必死で噛み続けているサーペントの首を【切断】で切断します。これで残りはレヴィが今倒そうとしてるのとその他の二体の合計三体だ。一体はまぁ時間の問題だろうし実質二体だね。
ようやく残ったサーペントが私の存在に気付いたのか、二匹の内一匹がこちらに迫ってきた。しかし、レヴィがこちらをカバーしてくれているのか、その長い尻尾で迫ってきたサーペントを締め上げた。しかも切断しやすいようにわざわざ首から上の頭だけ動かせるようにしてる。ここまでお膳立てしてもらって倒せないのはちょっと恥ずかしいから頑張ろう…。
首から上を動かして私を近づけないように威嚇するが、サーペントは身体を締め付けられて苦しそうにしているため、簡単に接近することができ、切断することに成功する。
その間にレヴィはいつの間にか残りの一匹に噛み付いていた。ちょっとレヴィ強すぎない…? 封印状態でも水中に関しては当分レヴィに勝てそうにないな…。
そうして合計六匹のサーペントを私たちは狩り終わった。死体はレヴィが全部沈んだのも含めて美味しくいただいたようです。まぁ最初に食べていいって言ったもんね。…一匹ぐらい残しておけばよかったかな…? でもサーペントって海蛇だったよね? 蛇肉って美味しいんだっけ? と思っていたらレヴィが一匹身体に巻きつけて運んできてくれました。
「レヴィ、一匹くれるの?」
「ギュゥ!」
「ふふっ、ありがと」
せっかくレヴィがくれたので、ありがたく貰います。ということで【収納】の中にサーペントの死体を入れてっと。
「じゃあレヴィ戻ろっか」
「ギュゥゥ!」
レヴィが首を振ったので、おそらく海産物を食べたいということなんでしょう。
「そうだね。じゃあ少し獲ってからにしようか」
「ギュゥゥゥ!」
って、しまった。魚を獲るための道具がない。網とか持ってればレヴィが移動してるだけで捕まえられたけど、今使えるような物は手持ちにない…。となると、自力で魚を捕まえるしかないかな?
そんな事を考えていると、レヴィが私を背中に乗せようと身体を動かしてきました。何かアイディアがあるのかな? そう思ってレヴィの背中にしがみ付くと、レヴィは勢いよく移動し始めました。
「(どっどうしたのっ!?)」
【水泳】スキルがある程度育ってて助かりました。育ってなかったら移動だけで水死体になってました…。一応息継ぎするために少し海面に出てくれたけど、少しの間しか息継ぎできなかったからあんまり変わらなかった感じが…。
そしてレヴィは沖合にある小さな小島の砂浜に私を降ろします。するとレヴィが口を開き、何かがぼとぼとと落ちてきます。
「これって…」
そう、落ちてきたのは魚でした。おそらくレヴィは、口を開けて移動して口の射線上に入った魚を次々に捕まえていったのでしょう。
私はレヴィの口から落ちてきた魚を次々に【収納】の中に入れます。短時間だったため、三十匹ぐらいの魚しかありませんでしたが、私とレヴィとイカグモさんのお裾分けで考えれば十分な量でしょう。
私が魚を入れ終わったのを確認すると、レヴィはまた背中に乗るように身体を動かします。今度こそ港へ帰るのでしょう。私はレヴィの背中に乗ります。
さて、問題は帰りも見つからないことと、手に入れた魚をどこで食べるかだよね…。いっそのこと塩と包丁とまな板だけ手に入れてイカグモさんのところで食べようかな? あそこなら邪魔はいらないしレヴィも出せるもんね。塩焼き楽しみだなぁ~…。
ということで私たちは、特に見つかる事もなく無事に必要な調味料と道具を買ってイカグモさんのところへと向かいました。
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[ネタ]ハーフェン雑談スレ Part17 [求む]
1 : 名無しプレイヤー
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840 : 名無しプレイヤー
>>839 それ単にサーペントがいなくなっただけじゃねえの?
841 : 名無しプレイヤー
>>840 漁師の話によるとサーペントがそんな短期間に移動するのなんて記録にないんだってさ
842 : 名無しプレイヤー
>>841 じゃあ誰かが倒したとかじゃね?
843 : 名無しプレイヤー
>>842 5匹以上いたのを誰が倒したっていうんだよ しかも船とかも誰も貸した記録はないんだとよ
844 : 名無しプレイヤー
>>843 水泳もちがいったとかは?
845 : 名無しプレイヤー
>>844 沖合まで何キロあると思ってんだ… それに海ん中じゃまともに武器使えないだろ
846 : 名無しプレイヤー
今更だがGTが昨日になるが昼間にモンスターだかなんかの悲鳴だか叫び声が海の方で聞こえたらしいぞ
847 : 名無しプレイヤー
>>846 ふぁっ!?
848 : 名無しプレイヤー
>>846 っつーことは他の水生モンスターに襲われたんかねぇ?
849 : 名無しプレイヤー
>>848 そこまではわからんがそんな群れのサーペント倒すやつがいる方が厄介じゃねえかよ…
850 : 名無しプレイヤー
>>849 でも漁師がプレイヤーと一緒に向かった時には何もなかったんだろ? まじで何だったんだろう…
851 : 名無しプレイヤー
>>850 運営が…っていうのはねえな となると気まぐれ幻獣がそいつらを追っ払ったっていうのが今のところの有力か
852 : 名無しプレイヤー
ホントマジで何が起こったんだか…
レヴィ「キュゥゥゥ!(まだ変身(封印)が一段階残っているよ!)」




