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Nostalgia world online  作者: naginagi
第七章
369/370

大空洞を探検しよう⑦

 さてと、ポータル登録もできたしこれで何があっても大丈夫だね。


「それで地底湖ってどこだろ?」

「少なくともドワーフの方々が取って来れる距離となるとそこまで遠くないのでは?」


 まぁ道なりに進んでればその内見つかるかな?

 んにしても……。


「あの正面に見えるデカいワニが邪魔だよね」

「どうやら他のPTが戦っているようですね」


 確かに薄っすら人影が見えるような気が……。

 もしや苦戦してる?


「あれ手伝った方がいいかな?」

「できれば横狩りはあまりしたくないですね」

「善意で助けても文句言ってきたりするものね」

「まぁ横狩りはMMOではよくあることとはいえ、向こうから助けを求められなければ揉め事の原因になりますからね」

「終わるまで見てりゃいいんじゃね?」


 皆も横狩り? 横槍? はしたくないらしいので見守っていよう。

 するとワニと戦っていたPTの1人が私たちに気付き大声で叫ぶ。


「頼むから見てないで手伝ってくれー! このままじゃ俺ら死に戻りなんだよー!」


 何やら悲痛な叫びが聞こえてきたし、ここまま見殺しにするのもなんかあれなので手伝うことにしようか。

 幸い私たちは死に戻ってもすぐそこのドワーフの村からだ。

 最悪あの人たちだけでも逃がせばいいでしょ。


「じゃあ助け求められたしいこっか」

「そうですね、これなら横狩りにはなりませんしね」

「にしてもでっかいワニね」

「そういえばワニって革として高級品でしたね。良いお土産になるのでは?」

「もう倒せること前提に話してるけど絶対あれフィールドボスクラスだよな!?」


 まぁアルトさんたちもいるし大丈夫でしょ。


 参戦した私たちは各々巨大ワニに襲い掛かる。


「ちょっと硬いね」

「まぁ柔らかかったらフィールドボスとしてあれでしょうし、リバーヴィードラよりはマシですね」


 確かにあれ岩のように硬かったからなぁ……。

 てかここ最近硬い系のモンスターばっかり当たってるような?

 休憩地点のゴーレムとか。


「そちらも危なくなったら逃げて奥にあるドワーフの村に避難してくださいね」

「マジかよ! お前らぜってえ死ぬなよ! 二度とこの場所に戻ってこれる気しねえからな!」

「「「「「うおおおおお!」」」」」


 どうやら彼らは迷いに迷ってこの場所に辿り着いたようだ。

 まぁ無理しないでもらいたいところだが、ダメージ次第ではいきなりやられるということもあるだろう。

 それにしてもこの巨大ワニ、ワニだけに攻撃方法が今のところローリングと尻尾による薙ぎ払いといったところだが、若干戦い辛い……。


「ローリングは身体を振る動作があるから避けやすいけど尻尾が厄介ですね」

「今のところ私は押し退けれてるけど盾職とかSTR高めじゃない人は厳しそうね」


 確かにアヤさんは完全パワータイプだから可能だろうけど、アルトさんやトアさんは厳しいだろうなぁ……。

 ノイさんは……なんか受け流してるから平気だと思う。

 それにしてもワニかぁ……


「ワニ肉って美味しいのかな……」


 私の呟いた一言に周りが凍り付いた。


「お嬢様、何故このタイミングでワニ肉を食べたくなったんですか?」

「え? いやだって……ワニと戦ってるし……?」

「いくら戦ってる相手がワニだからって食べたいとはならないでしょう……」

「まぁアリスさんですから……」

「やっぱり首狩り姫ってどこかぶっ飛んでると思うんだ……」


 皆酷くない!?

 皆だってワニ食べたことないでしょ!? 味気になるでしょ!


「まぁ一応ワニ肉は鶏肉のような触感で低カロリー高タンパク、更には様々な栄養素が詰まっているという話ですが……この世界だとダイエットや体つくりにはならないですし私たちプレイヤーには関係な「「ちょっと後でその話詳しく聞かせて(ください)」」……え?」


 何故かトアさんの発言にアルトさんとアヤさんが食いついた。


「つまりここでワニ肉の良い調理法を知って現実で試せば良い体つくりとなるわけですね」

「良いこと聞いたわね。俄然やる気が出て来たわ」


 何でこの二人いきなりやる気を出したんだろう……。

 その疑問に答えるようにノイさんが口を開く。


「二人とも現実で剣道やってるからなー。やっぱり体つくりとかそういうのは気になってるんだろ。まぁ私は食っても太らないから気にしてないけどなー」

「「っ!!」」


 ノイさんの発言にアルトさんとアヤさんが殺気をノイさんに飛ばす。


「ノイ……後でゆっくり話をしましょう……」

「後でしばく……」

「ひぃっ!?」


 凄まじい殺気とともにワニに襲い掛かる二人。

 まぁノイさん、ドンマイってことで……。


 二人の恨みを込めた苛烈な攻撃で巨大ワニのHPが半分程減ってくると、突然巨大ワニがゴォっと鳴き声を発した。

 すると近くの水辺から通常サイズのワニが何匹も出現してきた。


「どうやら配下を呼んだようですね」

「ってなると召喚モンスターじゃなくて通常モンスターってことかな?」


 通常モンスターってことなら死体は残る……。

 つまり……。


「取り巻きのワニ、私が全部狩るね」

「えっ? いやそれは流石に……って、お嬢様……」


 トアさんに呆れられてしまったが、このワニ肉は私が全部確保するんだ!

 手元が狂わないように大人しくしてるんだよ!

久しぶりに更新できました

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― 新着の感想 ―
[良い点] お帰りなさい!待ってました!! [一言] ワニ逃げてー、超逃げてー(棒) あ、ワニの味は本当に淡白な鶏肉ですよー、屋台で串焼きにされてましたーw
[一言] 召喚系で手下を呼ばないから……www
[一言] 流石の食い意地(誉めてるつもり)
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