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Nostalgia world online  作者: naginagi
第六章
358/370

建国祭④

「これでいいのか?」

「はい、よくお似合いですよ」

「お似合いって言われてもなぁ…」


 俺ら男性陣はメイドさんに別室に運ばれ、パーティー会場に入るための正装に着替えさせられていた。

 服装は黒のタキシードで、着慣れてないためかガウルやシュウたちもちょっと服装に違和感を感じているようだ。


「んで女性陣は?」

「別室でお着換えしております。流石に男性のようにすぐ着替えられるわけではありませんので我々がお手伝いをしております」

「まぁそうなるよなぁ…」


 恐らくドレスとかそういうのに着替えさせてだろうしなぁ。

 女性陣は大変だなと考えていると、部屋のドアをコンコンとノックする音が聞こえてきた。

 アシュリーさん辺りかと思ったが実際中に入ってきたのはアリスだった。


「着替え終わったー?」

「あぁ、って着替え中だったらどうしたんだよ」

「そうしたらメイドさんが止めてくれるかなって」

「一応ガウルやシュウがいるんだからある程度は遠慮しろって…」

「遠慮? 何を? 男水入らずで何かするの?」


 あぁ…そうだったこいつにはそこら辺通じなかったんだった…。

 てかシュウ、マジかよ的な顔はやめろ本気でマジなんだよアリスはよ…。


「まぁ着替え終わったならさっさとパーティー会場に行こうよ。美味しいご飯一杯あったけどモタモタすると無くなっちゃうよ?」

「わかったから引っ張るなって!」


 アリスが俺の腕を急かすように引っ張っていく。

 てかマジでSTR上がりすぎだろ!?

 何で俺より力強いんだよおかしいだろ!?


「…俺らも行くか」

「何でショーゴばっかり…」

「行ってらっしゃいませ」

「…ちくしょおおおおお!」

「諦めろ、メイドのあの人も仕事でやってるだけだ」



 パーティー会場に連れてこられた俺は先に戻っていたトアさんとアワリティアのところへとアリスに案内された。


「おやショーゴ様、その姿よくお似合いですよ」

「そういう社交辞令はマジでくるもんがあるからやめてくれ…」

「そういうわけではありませんが…」

「んで、結局何で七つの大罪の一人がアリスと面識があんだ?」

「その話、私も聞きたい」

「そうです! 前回トアさんの知り合いってことでしたからスルーしてましたが、七つの大罪となれば話が変わります!」

「あっ二人とも着替え早いね」


 話に割り込んできたルカと海花はそれぞれ紫のミニドレスと呼ばれるドレスと青のスレンダーラインと呼ばれるドレスを着ていた。


「あっ二人とも可愛いドレスだね」

「ありがと」

「お姉様には敵いませんが…ではなくて! お話の方を聞きたいのです!」

「んーっと…トアさん説明よろしく」

「丸投げですか…まぁアワリティアの事を説明するのは不本意ですが仕方ないですね」

「おい、不本意ってなんだ」



「つまりトアさんの知り合いって事でいいんだな?」

「はい、それで間違いありません」


 一先ず話を聞く限りアワリティアはあの事件には関与がないようだな。

 まぁあったらアリスが何かしらの対応してるだろうしな。

 にしても七つの大罪がまさか国に関わりのあるやつになってるとは思わないよなぁ…。


「やっぱりトアさんって何者…」

「メイドってなんなんでしょう…」


 確かに話を聞いてるとメイドって何だろうって思うよなぁ…。


「二人とも早いですー」

「クルル~…ちょっとそんな早く行くとお姉さんコルセットが~…」


 どうやらクルルとレオーネも着替え終わったようだ。

 二人は一般的なAラインって呼ばれるドレスを着たようでクルルが水色、レオーネが黄色だった。

 ただレオーネはちょっと辛そうだが…。


「そういやガウルとシュウは? 見当たらねえんだけど」

「あーあの二人なら…」


 クルルの指差した方を見ると…。


「アンタあの奇襲で私の攻撃防ぐなんてやるじゃない」

「まぁそれが盾職の役目だからな…」

「ねえねえお兄ちゃん! 早くこっちのも取ってよー!」

「わかったから引っ張るなって!」

「キャっキャルンちゃん…そんな引っ張ったりしたらダメよ…」

「ホントイルナスって鞭持ってないと気が弱くなるよねー。でもそんなんだとこのお兄ちゃんあたしが貰っちゃうからね」

「だっダメっ! っ!?」


 えーっと…なんだありゃ…。


「ありゃー随分と気に入られたようっすねえ」

「あっエルザさん。よくわからないけど私の警護ってのはもういいの?」

「問題ありませんアリス様。このヘレンがすぐ側でお守りいたします!」

「あ、うん。よろしくね」

「はい!」

「と、いうわけでアシュリーから会場入りしていいって言われたんでここにいるっす」


 確かにエルザって暗部の子も含めて全員ドレス着てるな。

 って、アリスのやつ頬に食べかす付けてんじゃねえか。

 俺は近くのテーブルに置いてあった口拭きでアリスの頬についていた食べかすを取る。


「んっ、ありがと」

「おう。一応ドレス着てんだから汚すなよ」

「そこは気を付けるから大丈夫」

「ならいいけどよ」


 全く仕方ねえやつだなぁ…って何か背後から悪寒が…。


「なにさり気なくアリスのほっぺに触ってるの…」

「しかもお姉様も全く気にしてないどころか当たり前のように…」

「ぐぎぎ…アリス様の頬をそんな軽々しく…」


 何故だ…アリスの頬拭いてやっただけなのにこんな殺気を向けられなきゃいけねえんだ…。

 そして何故かエルザって暗部の子に肩に軽く手を置かれ「ドンマイっす」って言われるんだ…。


「やっぱり嬢ちゃん俺よりモテんじゃねえのか?」

「お嬢様は天性の人たらしですからね。人っていうのは無条件の好意に対して惹かれるものがありますからね」

「しかも嬢ちゃんって本気で行くだろ? そりゃモテるわな」

「と、言うわけでくれぐれもショーゴ様を変な店に誘わないようにしてくださいね? マジで刺されますからね」

「あいつも付き合いに苦労しそうだなぁ…」


 トアさんとアワリティアが何か話してるが俺はこの針の筵の現状をどうにかするので精一杯だった。

おろろろろ(砂糖微吐き

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― 新着の感想 ―
[良い点] いい感じに糖分が出てきた!←女性向けなろうの読み過ぎ
[一言] 砂糖で足りるか?糖分的にwwwまあ、三人になったら砂糖の代わりにマーマイトの海ができそうだがwww
[一言] (水は)お前じゃい!になるかもしれんっていう突っ込み入れていい?
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