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Nostalgia world online  作者: naginagi
第六章
348/370

共闘依頼

 さて、何とか代表とギルド長との話し合いは落ち着き、直接頼まれた依頼を一つ受ければいいという事にはなったんだけど…。


「さすがにこれは私たち二人じゃ無理だよねぇ…」

「まぁお嬢様ならなんだかんだで出来てしまうのでは?」

「トアさんは私を何だと思ってるの…」


 頼まれた依頼内容としてはモンスター討伐なのだが、ただのモンスターではない。

 名前をリバーヴィードラといい、やや大型のモンスターとのことである。

 そして厄介なのが両生類であり、HPが減ると川の中へと逃げてしまうのだ。

 つまり陸と水の中での戦いを強いられる必要があり、さすがに私たち二人では手に負えない状況なのである。


「いくらレヴィがいるからって代価がまだ育ってないから能力解放できないもんねぇ…」

「となると募集する必要がありますが…お嬢様平気ですか? 首狩り教は如何せん水中が得意というわけでもありませんし、他の方々も陸はともかく水中は無理でしょう。となると必然的にその他のメンバーを集めることになりますが」

「うっ…」


 知らない人とパーティを組むのはちょっと…気が引けるというか…。


「まぁそもそもお嬢様とパーティを組んでくれるかどうかの問題でしょうが…」

「ねぇ今小声で何言ったの? 絶対失礼な事言ったよね?」


 とは言ったものの、陸も水中も対応できる人なんて…。

 どうしようか悩んでいると、後ろから誰かが何か柔らかいものを押し当てながら私を抱き締めてきた。


「アーリス~」

「わふっ!」


 この声はリンかぁ。


「どうしたの?」

「ん~受ける依頼をどうしようかな~って悩んでたのよ~。でもギルドで受けるにしても今この街にいる人数が人数だから、他のところとの兼ね合いを考えたらちょっとね~」

「ギルドも大変なんだねー」

「それでアリスはどうしたの~? 別れた後に職員の人に呼ばれてたっぽいけど~」

「あー…」


 んー…大型モンスターだしリンたち銀翼に協力のお願いしてもいいかなぁ…?


「えっとね」




「なるほどね~」

「でも銀翼って水中戦できないよね? やっぱり厳しいよね…」

「確かに私たちはそこまで水中戦をやるわけじゃないけど、海じゃなくて川ってことならいくらでもやりようはあるわよ~」

「んー…ならお願いしてもいい? 無理なら無理でルカや海花たちに時間ある時にお願いするから」

「わかったわ~。じゃあちょっと相談してくるわね~」


 そう言ってリンは私たちから離れてギルド会館から出て行った。

 恐らくリンが依頼の選択をする形になっていたのだろう。

 リンも大変だなー。


 しばらくギルド会館の中でのんびりしていると、リンが団長さんとエクレールさんを連れて私のところへと戻ってきた。


「アリス~」

「お帰りー。それでどうだった? って聞くのも変か。団長さんたちがいるもんね」

「アリスの思ってる通り、勿論オッケーよ~」

「大型モンスターということであれば君たち二人だけでは大変だろう。勿論協力させてもらう」

「ただ元々貼ってあった依頼の難易度的に自由行動にさせちゃったから、いつもよりは人数は少なめになるけどいいかしら?」

「はい、大丈夫です」


 実際団長さんやエクレールさんたちがいたら銀翼の主力と言ってもいいと思うし。


「それにしてもそんな依頼見当たらなかったのによく頼まれたな。何かしたのか?」

「えっと…それは…その…」

「こーら。アリスさんをそんなに虐めてはいけません」

「むっ…そんなつもりはなかったのだが…」

「アリスさんの事なんですから、きっと無意識に何かをしてその結果依頼されたんでしょうし、あまり追及してはいけません」


 あの…エクレールさん…?

 何で私が何かをしたこと前提で話しているんですか…?

 隣でトアさんが「違うんですか?」とでも言いたそうな表情をしてるのはきになるところだけど…。


「ところで君たちは実際どのように戦おうと思っていたのか参考までに聞いておきたいのだが」

「戦い方と言われても…」

「ぶっちゃけ行き当たりばったりです。水陸両用ということしかわかってないので、具体的な対策も立てていませんね」

「…すまないが、大型ボスと戦うということで間違いはないか?」

「はい…」


 団長さんは私とトアさんの話を聞いて頭を右手で抑えるけど、実際そこまで対策を立てていくものなのかな?

 相手の姿だって攻撃方法だってわからないんだし。


「団長、アリスにそんなこと求めるのは無茶よ~。ほら、今までのアリスの経歴を考えてみたらわかるでしょ~?」

「ん? 経歴?」

「確かにな…。となると彼女はそういう咄嗟の反応が優れているということで間違いないのか?」

「それと対応能力ね~。ペットも含めて陸海空全て揃ってるもの~」

「そう考えるとアリスさんは一人でどの戦場でも戦えるため、そういった事前の作戦が必要ないということですね」

「そういうことよ~」

「…お嬢様、何か反論は?」

「言われてみれば確かに思い当たることが多々ある…」


 思い返せばミラのお父さんの件もあるし、フェイトの村の土地神の件もあるし、リエルとの件もある…。

 ついでに言えば茨木童子の件もか…。

 あれ?

 私ってちゃんとした対策取って戦闘しにいったボス系っていたっけ…?

大変遅くなりました。

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