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Nostalgia world online  作者: naginagi
第一章
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第二の街『イジャード』

港街のハーフェンは第三の街扱いとなります。

「ここが第二の街かー…」


 街の雰囲気としてはエアストとあまり変わらなそうだけどね。っと、まずはポータルに行って登録しないと。

 ポータルに着くとプレイヤーがたくさんいました。きっと地点登録や移動で使ってるんだよね。

 って、あれは…。


「エクレールさん?」

「あらぁ? 貴女は…アリスちゃんじゃない」

「どうもです」

「貴女もイジャードに来たのね」

「イジャード?」

「この街の名前よ。名前がわからないってことはさっき来たばかりかしら?」

「そうです。エクレールさんはいつからこちらへ?」

「こっちでもう十日前には来てたかしらね。南の街道が終わった後こっちに向かったから」


 ほぇ~…終わったと思ったらすぐこっちに移動って…さすが有名なギルドは動きが早い…。


「エクレール、知人と話すのもいいがそろそろ行くぞ」

「あっ団長さん」

「ん? 君は確か…」

「あっアリスです! 南の街道の時にお世話になりました!」

「あぁ、悪かった。こちらこそ世話になった」

「いえいえ…あっ! お引止めしてすみませんでした!」


 あの戦闘を見てから団長さんがちょっと怖くてつい萎縮してしまう…。あうあう…。


「団長…女の子をそんなに脅しちゃダメでしょ?」

「むっ…そんなつもりはないんだが…」

「もう…。じゃあアリスちゃん、またね」

「あっはい!」


 私は二人にペコンとお辞儀をすると、エクレールさんが軽く手を振ってくれた。やっぱりエクレールさんって素敵な女性だなぁー…。

 っと、話してて皆のこと忘れてた。そう思って後ろを向くと何故かルカを除く皆が固まってた。


「どっどうしたの…?」

「いや…ホントにアリス銀翼と知り合いだったんだなってな…」

「…嘘だと思ったの?」

「いっいや…そういうわけでは…」


 むぅー…。嘘つきと思われてたなんて心外だよ!


「…ご飯」

「え…?」

「ご飯一回分で許してあげる…」

「はい…」


 ご飯一回分で許してあげる私はなんて優しいのでしょうか。ありがたく思うのだー!


「ご飯一回分で許してもらうって…」

「アリスだからねぇ~…」

「お姉さん将来…というか今後も心配よ~…」

「あぁ…純粋無垢なアリスさんがそんなことになったら…」

「そいつ、社会的に消す必要がある」

「アリスちゃんマジ天使っ!」


 なんかその他が言ってるけど人が多くてよく聞こえなかった。てかさっさとこの場から離れたい…。人多すぎ…。


 私たちはポータル登録も済んだことなので、少し場所を移して相談します。


「さてと、この後はどうする?」

「私はこの近くにもダンジョンあるらしいしそっちでスキル上げしようかしら~」

「俺らもダンジョンに行ってスキル上げと素材集めて金稼ぎってところか」

「お姉さんもそれに賛成ね~」

「お金は大切ですからね…」

「ルカはどうするの?」

「んっ、麻や木綿集め。リーネも欲しがってる。お金稼ぎ」


 ルカ…リーネでお金稼ぎって…てか知り合って少ししか経ってないのにATM扱いされているなんて…。実はルカ結構怒ってた…?


「アリスはどうするの~?」

「んー…」


 そういえばあの湖のあれってちゃんと食事してるのかな…? 少し食料持ってったほうがいいのかな? となると…。


「私はエアストの方の森で狩りでもしてようかな」

「アリス、スキルそんなに育ってないなら手伝うぞ?」

「アリス~…人助けもいいけど自分のこともやらないとダメよ~?」


 何故そんな心配するようなことになった…。


「ちょっと食料集めたくて…」

「そんな森で狩るほど食料が足りないんですか?」

「んー…そういうわけじゃないんだけど…」


 食料については、マールさんのところでパンを買ったりしてるから大丈夫なんだけどなぁ…。


「まぁ言いたくない事なら言わなくていいぞ」

「でも困ったらちゃんと言うのよ~?」

「わかったー」


 そんなに心配しなくても大丈夫なのにねー。

 では解散、と思ったらリーネさんから連絡が来た。どうやら装備ができたらしい。ということで私とルカがエアストに戻って、他がダンジョンで狩りということになった。



「んっ…」

「ん」


 んーまぁポータル移動した時のあの感覚に慣れないなぁ…。やっぱり訓練あるのみかな? そんな考え事をしていた私の裾をルカがクイクイっと引っ張るので、まずはリーネさんのお店に行くことにします。


「リーネさん、メッセージ見て来ましたー」

「あー…いらっしゃい…」


 お店に入って声を掛けると、お店の奥からリーネさんが現れた。まぁ物凄く疲れた表情してるんだけどね…。


「あのー…大丈夫ですか…?」


 心配するレベルなんですがその…。


「んー…大丈夫…それより時間かかってごめんね…」

「いえいえ! 作って貰ってる立場なので大丈夫です!」

「ふふっ…私なんかがアリス様のお時間を取らせるようなことをして申し訳ありません…」

「様っ!?」


 リーネさんだめだ…。疲労でネガティブになってる…。ここはさっさと話しを終わらせて寝かせないと…!


「とっとりあえず作って頂いた装備の方を…」

「あぁ…申し訳ありません…。こちらが作製させて頂いた装備になります…」


 リーネさんはトレードで私に着物を渡し、ルカにも装備を渡した。


「これでアイテムボックスに入ったので装備を変えられるはずです…」


 えーっと…これでいいのかな? 私は貰った着物を装備した。色は皆が指定した通りに、黒がメインの襟や帯に赤が混じっている着物だった。ちなみに装備のステータスを見てみるとさらに驚いた。



 木綿の着物(黒赤)【装備品】

 製作者:リーネ

 DEF+12

 DEX+4



 おーDEFが一気に上がったー。しかも思ったより動きやすいし肌触りも良い。


「ありがとうございます!」

「いえいえ…お気に召したのであれば幸いです…」


 えーっとルカはどうなのかな?


「どう?」


 ルカも私と同じく黒がメインのパーカーに紫色のTシャツ、それに黒のショートパンツ…って短すぎない!?


「えっと…似合ってるけどショートパンツ短い気がする…よ…?」

「これも依頼通り」

「それならいいけど…」


 ルカって長いのを履くのが嫌なのかな…? でも短すぎる方が恥ずかしい気がするけどなぁ…。

 ではあんまり長くいると、またリーネさんがネガティブロードまっしぐらになりそうなのでそろそろ出るとしましょう…。


「ではリーネさん、装備ありがとうございました」

「ありがと」

「またのご来店をお待ちしております…」

「とりあえず寝てくださいね…?」

「わかりました…」


 そう言うとリーネさんはログアウトして、私たちは強制的にお店の外に出された。どうやらお店の主がログアウトしてしまうと、店内の人は外に出されてしまうらしい。これが住人が同じ部屋の中にいた場合は別なのだろう。

 ホントに作りこまれてるゲームだなぁ…。今後も楽しみです。

 さてさて、あの湖の子は熊肉は食べてくれるかな?

暑いので熱中症に注意です。

それとコミケ行きたいですけど、ぼっちの場合は入場前に並んでる最中でのトイレはどうするんですか…?

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