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Nostalgia world online  作者: naginagi
第四章
177/370

Grow of the little Vampier

「んー…」


 イベントが終わり、家に戻ってリアたちにミラの事を紹介した。

 幸い二人はミラの事を歓迎してくれて何事もなく顔合わせは済んだ。

 私はリアとミラの話している様子を見つつミラのステータスを確認した。



 名前:ミラ【未解放】

 ―ステータス―

【槍】【血魔法(弱体化)】【漆黒魔法】【影魔法】【吸血】【飛行】【変身】【MP上昇(弱体化)】【INT上昇(弱体化)】【ATK上昇(弱体化)】【STR上昇(弱体化)】

 特殊スキル

【吸血鬼の目】【純血種の支配(未解放)】【吸血鬼化付与】【魅了の魔眼(弱体化)】


【血魔法】:自身の血を様々な形状に操作する。使用するとHPが減少する。

【吸血】:相手から血を吸い取り、HPとMPを回復する。

【飛行】:MPを使用して自身の影を羽にして飛ぶ。速度は自身の身体能力と変わらない。

【変身】:姿を別の生き物に変える。

【吸血鬼の目】:暗視効果があり、夜特に目が利く。

【純血種の支配】:眷属を作ることができ、眷属を召喚、使役することができる。眷属の上限は本人の技量と眷属の格によって異なる。

【吸血鬼化付与】:対象の血を吸い一時的に吸血鬼化させる。

【魅了の魔眼】:格下の相手を魅了状態にする。ただし発動には触れている相手限定で目を見る必要がある。


 未解放:契約者の血を大量に吸う事で解放される。弱体化も解放される。解放されると契約者にペナルティが課せられる。



「これはまた…」


 所謂魔法戦士という形になるのだろうか。

 レヴィが近距離、ネウラが遠距離、ミラが中距離という形になるのだろう。

 なかなかバランスのいいペット編成になったね。

 そしてこの【純血種の支配】というのが解放時のミラのメインスキルなのかな?

 でも解放可能な時間がわからないから調べないといけないんだけど、眷属を作るってやっぱり血を吸うってことかな?

 だとすると私は血を吸われたけど特に何もなかったし、やっぱり解放前だと効果がないってことだろうね。

 でも【吸血鬼化付与】は解放関係なく使用可能だし…。

 んーやっぱりミラの意思とかが関係しているのだろうか?


「アリス、どうかした?」

「えっと…ミラのステータス見てたんだけど、ちょっと気になる部分があってね。…んでルカ、どうしたの?」


 ルカは椅子に座ってる私の後ろから抱き着いて顔を私の肩に置いている。


「アリス成分補充中ー…」

「補充って…」


 でもイベント中の大半を一人で過ごさせちゃったし、しばらくは好きにさせてあげることにしよう。


「でもミラの能力は、確認しといた方がいいかもね」

「そうだね。そういう能力把握っていうのは大切だもんね」


 肩に顔を置いているルカの頭を撫でながらどこで確認するかを話す。


「そういえばミラって、日中動けるの?」

「一応家に戻ってくるときは平気そうにしてたし、HPも減ってる様子はなかったけど…」


 平然としてたから詳しく聞かなかったけど、そこは確認しとかないといけなかったよね…。

 私はミラを呼んで確認してみることにした。


「そうですね。特に陽の光に特別弱いということではないです。これでも純血種ですから、混ざり者に比べたら弱点は少なくなっています。とはいえ、日中よりも夜の方が動きやすいですね。夜目の方が利きますし」


 しかも空飛べるっていうし、これってまさか…。


「アリスたちって、順調に森の支配者として君臨しようとしてる」

「一瞬考えたけどそういう事は言わないの!」


 見通しの悪い森の中で地面からネウラの蔓が襲い、木の上からはレヴィ、そして空には飛んで攻撃のできるミラ。

 そして多種多様な効果で相手を攻撃できる私。

 うん、私が相手だったら絶対に近づきたくないね。

 しかもネウラの蔓なんて足音と混ざって感知しにくそうだし…。


「これで虫を使えるペット来たら完璧」

「何そのフラグ!? 虫操れるって何!? 蠅だけどベルゼブブとかでも仲間にするの!?」


 これ以上大罪の名を関するペット手に入れたらどうなることやら…。


「まぁそんなことになったら森でアリスと誰も戦わなくなるね」

「別に森で対人をしているわけじゃないんだけど…」

「そして森を通る時はアリスに通行料を」

「払わなくていいからね!?」

「てへぺろ」


 ルカは少し舌を出してお茶目をアピールする。

 しかもそれが可愛いから何にも言えなくなるという。

 この子計算してやっているのだろうか?


「まぁ話が逸れたけど、ミラの能力開放は血を吸えばいいってことなんだけど、どれぐらい吸えばいいのかな?」

「そこはやってみないとわかりませんが、ご主人様が試したいというのであれば失礼させていただきます」


 ミラも協力的だし、早速やるとしよう。

 私は肩に手を掛けて着物を開けさせようとする。

 そこにサイが待ったを掛ける。


「ご主人様。さすがに外から見えるここでそれをされるのはちょっと…。やるなら部屋で…」


 いまいちサイの言っている意味がわからなかったが、リアがフォローして「お兄ちゃんも男の子ですから」と言ってくれたのでようやく意味がわかった。

 いけないいけない。

 よく一緒にいるからそういう気づかいが抜けていた。

 サイに一言謝り、私とルカとミラは部屋に移った。


「さてと…じゃあミラお願いね」

「はい、ご主人様」


 ミラは私の右肩にゆっくりと牙を立てて血を吸い始めた。

 HPが徐々に減っていき、ミラのコクンと血を飲んでいる音が小さく響く。

 私の膝の上に乗っているミラだが、正直言ってかなり小柄だ。

 身長は120cm程しかなく、一般的な小学校高学年の子よりも小さく感じる。

 しかも歳はこれでも十四歳というのだから更に驚きだった。

 恐らくだが、あまり食事を取れなかったのではないかと思われる。

 食事と言っても、食物としての食事はとっていたが、血を吸う機会がなかなかなかったのではないだろうか。

 吸血鬼は血がメインの食事となるのだろう。

 しかし、ミラはあまり血を取れなかった。

 その影響がこの低身長に繋がった可能性がある。


「私も吸血鬼だったらアリスの…」


 ルカがミラを見つめて何か言ってる気がするけど…まぁ気にしないでおこう。

 それよりも今はHPの方を確認しないと。

 今は二割程減ってる感じだね。

 そしてHPは二割から三割程減ろうとした時に止まり、ミラが口を離した。


「はふぅ…」


 顔を上げたミラは恍惚な表情を浮かべ、口から少し垂れた血を舌で舐めとる。

 そしてミラは胸を両手で抑えると同時に、身体が徐々に成長していった。

 時間にして数秒だが、ミラは先ほどまでの小柄な体系ではなく、私の身長を超すぐらいに成長していた。


「随分大きくなったね…」

「はい、ご主人様」


 私の膝から降りて立ち上がる。

 髪の長さは小さい時と同様に肩より少し長いロングヘアーぐらいだったが、足や手の長さが1.5倍ぐらい長くなったんじゃないかと思うぐらいに感じた。

 瞳の色は赤いままだが、どこか色っぽさが増したような…。

 っと、そうだそうだステータスを確認しないと。



 名前:ミラ【解放済み】

 ―ステータス―

【槍】【血魔法】【漆黒魔法】【影魔法】【吸血】【飛行】【変身】【MP上昇+】【INT上昇+】【ATK上昇+】【STR上昇+】

 特殊スキル

【吸血鬼の目】【純血種の支配】【吸血鬼化付与】【魅了の魔眼】



 うん、ちゃんと解放されてるね。

 そういえば解放するとペナルティがつくってあったけどなんだろう?

 私はお知らせを確認してみると、そのペナルティの詳細が載っていた。



 ―INFO―

 吸血鬼ミラの能力を解放したため、ペナルティとして現在のHPが上限値となります。



 ん…?

 つまり…今私の七割になったHPが最大値で、回復できない。という事なのかな?

 ということは…HPが減ってる時に解放するとその分も回復できない…?

 ってことは、解放する時は戦闘前にしないといけなくなるのか…。


「活動時間については何もないけどどうなんだろう?」

「すみませんご主人様、そこまではわからないのでこのままで過ごして測りますか?」

「いきなり身体大きくなったけど、もし不調とかあったらすぐ言うんだよ?」

「はい、ご主人様」


 お店の方に戻って大きくなったミラをサイとリアに見せたが、リアはお姉ちゃんができたと言って喜んでいた。

 サイは何故か少し恥ずかしそうにしたけどね。

 しばらく経つと、ミラの姿は元の大きさになったのでその時間を確認すると、どうやら三十分程が活動時間なのだろう。

 おそらくだが、ミラの解放時間は私のHPの減った割合によるのではないだろうか?

 まぁこの辺は検証が必要だね。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 特に陽の光に特別弱いということではないです。 「特に」が被っていて違和感が有るので、 ·殊に(or別段)陽の光に特別弱い ·特に陽の光に弱い の方が違和感が少ないかと感じました。 ニ…
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