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Nostalgia world online  作者: naginagi
第二章
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失敗は後から気づく

すいませんが今回短めです…。

 ヒストリアへ飛び、メッセージで教えてもらった地点に向かうと確かにギルドホールらしき大きな建物が建っていた。

 そして案内として外に出ていたであろう料理倶楽部の人が私の姿を見つけて声を掛けてきた。


「アリスさん、お待ちしておりました」

「急に来てしまってすみません…」

「いえいえ、同じ志をお持ちでいるアリスさんに来てもらえて嬉しいです」


 そこまでの事はしていないと思うんだけどなぁ…。


「そういえばイベントの時にお渡ししたオリーブの苗木はどうなりましたか?」

「えぇ、順調に育っていますが収穫にはまだ時間が掛かりそうです。ですがブルーベリーとレモンについてはそろそろ収穫できそうな気配があります」

「おぉ…」


 ブルーベリーとレモン…実を一つ貰って栽培したい…。


「その…収穫の時に実を一つ貰えたりは…」

「えぇ、構いませんよ。そもそもアリスさんに提供していただいた物ですから大丈夫ですよ」


 うへへー。そしたらこれでリンゴにレモンにブルーベリーが家で収穫できるようになるぞー。

 お肉にレモンかけてさっぱりとかでもいいし、ブルーベリーを使ったパンとかもいいしなー。

 おっと、つい浮かれて本題を忘れていた。


「それで本題なんですけど、遠心分離機って料理倶楽部の人たちは使ってるって聞いたんですけど、いくらぐらいしたんですか…?」

「そういえばその用事で来たんでしたね。えーっと確か…100000Gしましたね」

「じゅっ…十万…」


 おぅ…やっぱり高かったよ…。

 とはいえそれを購入しない事には…。


「ですが少し変わった遠心分離機なので高かったんですけどね」

「少し変わった?」


 一体どういうことだろう?

 私は彼について行き実際に遠心分離機を見せてもらった。

 見た目は通常の遠心分離機のように中心に物を入れて回転させて分離させる機構のように見えた。

 だがその機器の周りを見て一つ気づく。


「これ、手回しとかでやるにしてもそういった機構が見当たらないんですけど…」


 そう、通常は電気や手回しをして回すものなのだが、これにはそのような物が付いているようには見えなかった。

 するとその理由を彼が答えてくれた。


「これは自分たちで回転させるのではなく、MPを送り込むことで回転するタイプの遠心分離器なんです」


 どうやらこの遠心分離機は【付加】スキルがなくてもMPを送り込めるようになっていて、その送り込んだ量に応じて回転数と回転速度が決まるようだ。

 確かにその機構なら高いのも頷ける…。


「ところでアリスさんは遠心分離機で何を分離させるつもりなんですか?」

「えっ…その…実は…」


 私はヒストリアの南の森で蜂の巣を取ってきたことを伝えると、彼は驚いていた。

 まずどうやって蜂の巣を回収したのかを聞かれたので、煙出して蜂をどっかに行かせた後ぱぱっと巣だけ回収したと言うと、更に驚いていた。

 実はヒストリアの外れに養蜂をしているところがあるらしい。

 彼らはそこで蜜が溜まった巣箱を購入して自分たちで蜂蜜を作っているとのことだ。

 なので自ら巣を取ってきた私に驚いたというわけだ。


 てかそもそも巣だけ取ってきても蜜が集まっているかが分からないのではないかと言われた。

 まぁご尤もな事で反論しようがなかった。

 しかも丸い巣を丸ごとなので、そこからどう蜜だけを取るかという問題に至るわけだ。

 今度取ってきた場所に戻して来ようと思ったが、ある意味巣を持っているならわざとミツバチをその中に集めて時間経過しない【収納】の中にしまい養蜂所を作ってそこで養蜂するのはどうかと提案された。

 それならば一定数のミツバチさえ確保できれば養蜂は可能になるので購入する必要はなくなるからだ。


 しかしその場合だと一つ問題がある。

 私とかは別に大丈夫なのだが、リアたちも家にいる以上その管理をしなくてはならない事もある。その場合をどうするかだ。

 体型が違う私とリアたちでは防護服が体型に合うように何枚か必要となるが、確実に二人は遠慮するだろう。

 安全のためと言って説得する方法もあるのだが、畑に養蜂となったらサイの手が回らないのではと思う。


 それにミツバチを逃がさないための施設の作製も必要となる。

 てかそもそも街中でミツバチが飛んでるとか住人的には嫌だよね絶対。

 個別エリアとか作れるなら別なんだけどね…。


 とまぁ、そういう案と遠心分離機について知れたので来た甲斐はあっただろう。

 でも、砂糖と蜂蜜についてはまた遠くなったなぁ…。

 一応空いている時ならば料理倶楽部の人が遠心分離機を貸してくれるとは言ってくれてはいるが、自分で用意したほうが迷惑掛けないしそっちの方がいいんだよなぁ…。

 うーん…。購入だけしとこうかなぁ…。


 はぁ…。借金が減らないなぁ…。

 リアがレッドポーションを作れるようになれば一気にお金が増えそうな気もするけど、もう少し時間掛かりそうだから私が何とかお金を稼がねば…!

右の骨盤が何かの拍子に少しずれてたらしく腰が痛いです…。

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