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10話:ジュエルバトル

《バーストキラー》


ビューティーの手元に長い大型のハズーカが現れ、ビューティーはそれを掴んでアキラとフウヤに向ける。


トリガーを引くとドン!!という低く大きな音と共に強力な砲撃が放たれ、アキラとフウヤはそれを避ける。

さっきまで二人がいた場所が爆発し、地面が抉れた。


フウヤはすかさずカードを差し込む。



《エレメントキラー》


フウヤの鞭に風が纏われる。

アキラもカードを差し込む。


《アームキラー》


アキラの腕に装甲が装着される。


アキラはビューティーに殴り掛かる。


ビューティーはバズーカを手放すと、左手に赤と白の縞模様の銃を持って、それにカードを差し込む。


《バーストキラー》


ビューティーの肩にキャノン砲が装着される。

ドン!ドン!と、エネルギー弾が放たれ、アキラを吹き飛ばす。



フウヤは鞭を振るい、ビューティーの足を縛る。

ビューティーは宙に上げられたかと思うと、地面に叩きつけられる。


ビューティーはフウヤを射撃して鞭から逃れる。

続けてカードを差し込む。



《サモンキラー》


ビューティーの後ろにライオサードニクスが現れ、鬣からミサイルを発射する。


フウヤは鞭でミサイルを撃墜していくが、落とし切れずに何発か着弾する。


「グアァッ!」


フウヤは悲鳴をあげて地面を転がる。


「うおおおおおおお!」


ビューティーはアキラの拳をかわして、至近距離で射撃する。


アキラは拳で銃弾をガードし、ビューティーの腹に拳を叩き込む。



「ガ・・・・・」


ビューティーは痛みで悶絶する。

そこへ、フウヤは鞭を叩き付けた。


アキラとビューティーに鞭が当たる度に火花が散る。


フウヤは続けてカードを引こうとする。が、ライオサードニクスがフウヤを突き飛ばし、フウヤは突き飛ばされて川に落ちる。



アキラはなんとか起き上がり、カードを差し込む。


《エレメントキラー》


アキラの拳から炎が吹き出し、ビューティーの腹に叩き込む。


ビューティーは吹き飛びながら銃を撃ってアキラを攻撃する。


アキラは銃弾を何発も喰らい、火花を散らしながら倒れる。



《スナイパーキラー》


ビューティーはスナイパーライフルを手にし、引き金を引いた。


赤い光線が直進し、アキラの胸に命中する。


アキラを後ろに吹っ飛ぶが、なんとか起き上がる。



アキラとビューティーは同時にカードを引き、セットする。


《ファイナルキラー》

《ファイナルキラー》


アキラとビューティーの後ろにそれぞれの契約モンスターが現れる。


アキラが拳を振りかぶるとガーネットカンガルーがアキラにタックルし、カンガルーが炎となってアキラを包む。


そして、ロケットのように爆発的に加速し、ビューティーに殴り掛かる。


「はあああああ!!」


「フンッ」


ビューティーは前髪を掻き上げ、不敵に笑う。


ビューティーの後ろに四つん這いで立つライオサードニクスが雄叫びをあげ、全身に武装する。

そして、全身から砲撃を放つ。


鬣からミサイル、両肩からレーザー、前足からガトリング、後ろ脚からは大量のミサイルが発射される。


全てがアキラに命中し、アキラの炎とぶつかり大爆発が起こる。




煙が晴れ、ビューティーはアキラがどうなったか確認する。

しかし、アキラの姿はどこにもない。


「仕留めた・・・・・いや、逃げたのかもね」


ビューティーはその場を去る。


フウヤも川に落ちてから姿を見せないのでここにいても仕方ない。

ファイナルキラーも使ってしまった以上、長居は無用。そう考えた。







《キャノンキラー》


トモヒコの側に砲台が出現し、光弾を発射する。


《マッハキラー》


テルは加速して光弾を避ける。


「ワンパターンだな、全く!」


トモヒコは何枚もカードを読み込ませる。



《キャノンキラー、キャノンキラー、ガトリングキラー、ガトリングキラー、ガトリングキラー、ガトリングキラー、ガトリングキラー》


五つの砲台が散開して設置される。


「ワンパターンなのはどっちよ」


テルは光弾を避け続ける。



(このままじゃ埒があかない。なら力付くで)


テルはトモヒコに向かって進んでいく。

光弾をかわしながら段々距離を詰めていく。


「フンッ!」


トモヒコはバイザーのコンパスで線を引く。


その線から水が吹き出し、テルの進路を塞ぐ。が、


「ハァッ!」


テルは水壁に突っ込み、壁をぶち破って来た。


「何ぃ!?」


トモヒコは驚き、無防備になった隙にテルは剣を振るう。




「なーんてね」


《チェンジキラー》


一瞬でトモヒコと連射砲台の位置が入れ代わり、テルの剣が砲台を切り裂く。


「な!?」


テルは急にトモヒコと砲台が入れ代わったため、驚いた。


「おら、死ねぇ!」


トモヒコがテルに手を向けると、全砲台がテルに発射し始めた。


テルはまともに砲撃を喰らい、火花を散らしながら倒れる。


砲台が休まず発射してきたため、テルは急いでその場から離れる。



《イリュージョンキラー》


テルは五人に分身し、トモヒコに襲い掛かる。

これならば、どれに狙いを付けたらいいか分からないはず。


「甘いんだよ!」


トモヒコはカードを差し込む。


《オフェンスキラー》


テルを中心に地面に三角形が描かれる。

するとその三角形が光り出す。


「!?」


テルは危険を感じて逃げようとする。

しかしギリギリで間に合わない。


次の瞬間、三角形に囲まれた範囲が光の大爆発を起こす。

テルの足が光に呑まれ、傷を負う。



「ああぁ!」


テルは短い悲鳴をあげる。

痛みで思わず足を手で押さえる。



「おらぁ、次だ!」


トモヒコはコンパスを地面に叩きつける。


すると、そこから水が吹き出し、テルを飲み込む。


水に押されてテルは吹き飛ばされる。



「オラオラ!」


トモヒコが指示を出し、砲台が一斉に砲撃を放つ。


「くっ!」


《サモンキラー》


バードアメジストが現れ、翼でテルを覆って光弾から守る。


そして、テルはバードアメジストに乗ってトモヒコに突っ込む。

これなら避けられても続けて飛行出来る。


トモヒコは前方に線を引いて水壁を作る。


(これくらいの壁なら突き破れる)


バードアメジストは水壁を突き破る。



「よお」


《イアイキラー》


トモヒコはバードアメジストが水の壁を突き破ってきた瞬間にカードを差し込む。


するとトモヒコの周囲を薄い球型の光が囲う。



「やばい!」


テルはあの中は危険だと察知したが、既に遅く、中に入ってしまう。


中に入った瞬間、光の刃がバードアメジストとテルを切り裂いた。

範囲の中に入った物を切り裂く罠だったのだ。


「がぁっ!」


テルは地に堕ちて倒れ伏せた。

起き上がろうとするが、すぐには立てない。



「残念だったなぁ。じゃ、あばよ」


トモヒコはテルから距離をとり、指を鳴らす。


それを合図に、全砲台が一斉に射撃を開始した。


(ここまで・・・?)


テルは唇を噛み締め、地面を叩く。まだ死ぬわけにはいかない。

叶えたい願いがあるのに・・・


そんなテルの意志に構わず、多くの光がテルを襲った。







「終わったか」


トモヒコは勝利を確信し、煙が晴れるのを待つ。そこには・・・・・



「・・・キラ?」


両腕にダイヤシールドを装着したダイヤモンドが立ち、テルを守っていた。


「お前・・・」


トモヒコはキラの乱入に驚いた。


キラは俯いたまま呟いた。


「いつまでこんなこと続けるの」


そして、トモヒコを真っ直ぐ見つめて言った。



「こんなの私は認めない!私は、戦いを止めるために・・・戦う!!」


キラはそう宣言した。

トモヒコはそれを聞き、地面を踏み付けた。


「うぜぇ・・・うぜぇ、うぜぇ!」


トモヒコは砲台の照準をキラに合わせ、一斉射撃する。


キラはカードを引いてバイザーにセットする。



《サモンキラー》


ダイヤドラゴンが現れ、尾で光弾を全て弾く。

キラはその間にカードを差し込む。


《バーストキラー》


キラの周囲に七色の宝石が現れる。

そして、キラが手を前に向けるとダイヤがキラの意思通りに飛ぶ。


ダイヤは光弾を掻き消しながら進み、砲台に直撃して爆散する。


砲台が無くなり、トモヒコは次の攻撃に移る。


《オフェンスキラー》


キラの周囲の地面が三角形を描く。

キラはすかさずダイヤドラゴンを掴み、その場から素早く離れる。


光が大爆発を起こすが、キラは完全に回避していた。



「くそっ!」


トモヒコは新たに砲台を召喚する。


《キャノンキラー、キャノンキラー、キャノンキラー、ガトリングキラー、ガトリングキラー》


次々と新しい砲台が現れる。


キャノンはダイヤドラゴンの背に乗り、カードをセットする。


《オフェンスキラー》


キラの右手にドラゴンヘッドが装着され、キラは右手を砲台に向けて突き出した。


するとダイヤドラゴンはキラの右手の向きに合わせて頭を向け、強力な光線を放つ。


光線は絶えず放たれ続け、地面をえぐりながら砲台を破壊していく。


全ての砲台が消え去り、トモヒコは舌打ちしながら次のカードを使う。


《オフェンスキラー》


トモヒコの前に水色の球体が現れる。

そして、そこに手を突っ込む。


すると、激流がキラめがけて直進する。



《ディフェンスキラー》


キラの周囲に光の竜巻が現れ、激流を防ぐ。


それを見てトモヒコはイライラが頂点に達する。




「お前、いい加減死ねぇ!!」


《ファイナルキラー》


それを見て、キラも必殺技を使う。


《ファイナルキラー》


トモヒコが指を鳴らすと、ラビットアクアマリンが現れる。

口から泡をブクブクと吹き出し、多くの泡がトモヒコを包んでやがて大きな一つの泡になる。


そして、ラビットアクアマリンは奇声をあげた。


「キャシャアアアアァァァ!」


すると泡が激流となってトモヒコを包み、カーブや回転を織り交ぜながらキラを狙う。



キラは宙に浮かび、七色の分身と重なって足底に巨大なダイヤモンドを出す。


「ガオオオオオオオ!!」


ダイヤドラゴンが口から光線を放ち、キラを包んで威力と速度を劇的に上げる。


「ッダアアアァァァ!!」


ピンク色の光に包まれたキラがトモヒコに向かって進んでいく。


そして、二人の必殺技がぶつかった。




「うあああああああ!」


トモヒコはドラゴンダイヤキックに押し負け、地面に叩き付けられた。


「ぐ・・・」


トモヒコは手をついてなんとか起き上がろうとする。



《スラッシュキラー》


バイザーから流れる声を聞き、トモヒコはハッとキラを見た。


キラはダイヤの剣をトモヒコに向けながら、ゆっくり歩み寄って行く。


まるで恐怖を与えるように。



「お、お、覚えてろよ!」


トモヒコは捨て台詞を残して走り去って行った。


キラはトモヒコが完全に去ったのを確認すると、安堵の息を漏らす。

そして、テルに駆け寄って手を差し延べた。


「テル、大丈夫?」


テルは差し延べられた手を叩くと自分で起き上がり、キラの胸倉を掴んだ。


「答えなさい。貴女・・・・・一体、今まで何匹のモンスターを倒したの!」


キラはテルの剣幕に驚いたが、質問に答えた。


「20体ぐらい・・・かな?」



テルはキラの回答に驚いた。


キラがジュエラーになってから二週間。この期間で20体はあまりにも多すぎる。



そこで、テルは前にパサランが言っていた事の意味を理解した。


『倉四季キラはやがて君にとって最大の壁になるだろう』


「そういうこと・・・」


普通、ジュエラーはモンスターとの戦いを拒みはしない。モンスターを倒すほど自分の契約モンスターの力が増す以上、避ける理由は無い。


ただ、余り積極的に倒しに行く者はいない。

何故なら、モンスターとの戦いは命懸けである以上、死ぬ可能性がある上モンスターと戦った後を他のジュエラーに襲われることもある。


これらのことを考えると、契約モンスターが限界にならない程度にするのが定石であるし、テルもそうしている。



(でもキラは・・・・・人を少しでも守るために、積極的にモンスターと戦っている)


だからこそ、この短い期間でここまで強くなった。






(私、よりも・・・・・)


テルは悔しさで震えた。

キラはどうしたらいいのか分からず、ただテルの手を握ることしか出来なかった。

美八ビューティー CV.水島大宙



サードニクス

デッキ構成


バーストキラー

ミサイルキラー

スナイパーキラー

ガトリングキラー

ディフェンスキラー×1

スターキラー

サモンキラー×1

ファイナルキラー×1

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