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学校に着いたのです

本気でこの先どうしようか思案中。

 ガラガラと馬車に揺られることしばらく。


「エレナ、起きなさい」


 はっ、とその声で目が覚めました。


 いやいやうっかり寝てしまったのですよ、てへ。


 目を開けるとニールとジェレミーが微笑ましそうにわたしを見ていたです。


 うん、わたしそんな子供ではないと思うのでその目はやめてください。


 ニールの手を借りて馬車からおりると、そこはすでに広大な敷地を持つ学校の中でした。


「ほわわわー」


 思わず声が出るですよ。


「姉様、手を」


「ほえ? 手?」


「はい、興奮してどっか行かないように、手をつなごう? 迷子予防にね」


「…………」


 馬鹿にするでないですよ、と言いたい。


 が、前科があるので何も言えないのです。


 くっ。


 わたしはしぶしぶジェレミーと手をつなぎました。


「エレナ、ジェレミー。これから事務局へ行って、入学・入寮手続きを済ますからついてきなさい」


「はい、ニール兄様」


「はいなのですよー」


 わたし達はニールの後について歩き出しました。


 ニールは歩きながら、ここは何、それは何、と案内もしてくれます。


 が、無理です。


 一度言われたくらいじゃ覚えられないのですよ。


 という気持ちを込めて首を傾げたら、ニールが後で案内図をくれると約束してくれました。


 うん、覚えるまでは常に持ち歩こう。


 だってこの学校、大きすぎるのですよ。


 事務局での手続きは何だかニールがささっとやってくれました。


 うん、面倒事はニールにおまかせ! なのですよ。


 その後は寮に連れて行かれました。


 寮は男子寮・女子寮と二つあるのです。


 学校に通っている生徒ほぼ全員が入るので、それなりの大きさなのですよ。


 まあ、貴族メインの学校で生徒数は限られますが、その年頃のお子さんが5年間いるわけですし、貴族の子供をタコ部屋のようなところへ詰め込んでおくわけもないですし、まあ妥当な大きさなんでしょう。


 男子寮と女子寮は並びに建っているのですが、それぞれ個別に高い塀に囲まれてます。


 塀をよじ登るなんでわざはまず無理な高さです。


 それに入口に厳重なガードが敷かれています。


 まあ、貴族メイン以下略。


「じゃあエレナ、わたしはここまでしか一緒にはいられないけど……」


「大丈夫なのですよ、ニール兄様」


「エレナ姉様、また明日、学校に行く前はここで待ち合わせて行こうね?」


「はいなのですよ、ジェレミー」


 心配する二人に手を振り、わたしは寮の中へ入ります。


 いざゆかん、これから五年は過ごすことになるマイホーム!




 

取り敢えず次回は寮の話で。

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