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背伸びと屈み

「四捨五入ってとんでもないわよね」

「そうですか?」

「だって四十九点は零点と同義で、五十一点は百点と同義なのよ」

「そりゃあ、十の位をいじればそうですけど」

「四捨五入って滅茶苦茶よね」

「歳で言えば僕は十六なんで、四捨五入すると二十歳。大人ですよ」

「違うわ。あなたと私は零歳になるはずよ?」

「十の位から離れて下さい」

「私は四捨五入すれば三十だわ」

「三十四歳なんですか?」

「二十五よ、老けてて悪かったわね!」


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