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それでも彼女は俺のカノジョじゃないわけで。  作者: 遥風 かずら
第六章:美少女と日常

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80.某お嬢様の日常すぎる日常 SS⑤


 あゆとは友達ではなかったけれど、友達になることが出来た。それは湊のお友達である、浅海さんのおかげでもあったのだけれど。それでも引き合わされただけで、仲良くなんてなれなくて、結局のところは湊がいるからこそのお友達。


 二人でどこかに行くわけでもなく、普段もお話なんて出来ない関係。そんなのはお友達なんかじゃない。湊がわたしとあゆを同じように見てくれているだけなんだわ。


「さより……高洲君は私のモノだから。あなたもそのつもりがあるなら、敵。容赦しない」


「の、望むところよ」


 本音はそうではなかったけれど、まさかあゆも、湊のことを本気で好きになっていただなんて思っても見なかった。仲良しでもなかったから、いつかは敵となるって思ってはいたわ。


 わたしからライバル宣言もしていたけれど、まさかの展開にわたしの思いが追いついて来ない。あゆとは、家の関係とは別にしてお友達になれるって思っていたのに、わたしだけが勝手に思ってしまったのね。あんなあゆ……あれがあゆの本性なのね。


 それでも、あゆを嫌いにはなれないし、なりたくもないわ。湊のことで彼女と話すのが、とても楽しかったのですもの。いいわ、あなたがわたしを突き放しても、湊の近くにいる限り、わたしもあなたに近づいてみせるわ。


「湊……いえ、高洲さんを指名するわ! 彼はいつ来ていただけるの?」


 湊の声とセリフは、わたくしの身も心もとろけさせてくれる。彼の魅力は背中だけではなかったわ。学園はもちろんだけれど、いつも傍にいてくれるとは限らない。でも、ここなら……それも彼を指名すれば、いつも傍にいてくれてわたしをもっと見てくれる。湊の傍に居続ければ、彼もきっとわたしを意識してくれるに決まっているわ。


「湊! わたくしはここにいるわ」

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