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60.とある闇天使さんの日常 SS④
私には遊び相手がいない。それは娯楽的な意味ではなく、誰かと一緒に行動をするという意味。家ではいつも独り。親は仕事が大事。だから料理も得意だし、家のことも何でも出来る。もちろん、セキュリティも私が管理。だからでもないけれど、いつも無防備な彼のことが気が気じゃない。私の部屋と彼の部屋がほぼ、隣部屋みたいになっていて良かったと思う。
「お前また不法侵入してきて! 玄関から入って来てくれよ」
「親にバレてもいいのかな?」
「う……ぐぐぐ。とにかく、いきなりはびっくりするからひと声かけてくれよ」
それは無理だよ。君にサプライズしたいからね。 私を君に見せたいから。だから、今度は布団の中に入っててあげなきゃ……。




