第16話 [違和感はログアウトしました]
「ただいまぁ」
「お兄ちゃん、お帰り〜! そんでもってレッツラゴー!!」
「え?」
家に入ると同時に、華に手を引かれてそのまま外へ逆戻りした。
そして、華はなぜか制服のままだった。
「は、華、なんで制服のままなの?」
「これから用事って言ったでしょ〜?」
「うん、でも私服の方が動きやすいんじゃない?」
「いや……だって制服デート……」
「んぇ?」
「なんでもなーい!!」
「わ、わかったよぅ……」
それにしてもどこに行くんだろう?
華から何も聞かされてないんだよね……。
◇
「さて、ついたよお兄ちゃん!」
「え……ここは……」
ついたのはなんともファンシーで、男の子である僕が入るにはちょっお抵抗があるようなお店だった。
「ここに入るの……? 流石に僕が入ったら場違い感が……」
「何言ってるのか! お兄ちゃんは可愛いから問題ないよ!」
「むぅ! 僕は可愛いじゃなくてかっこいい方が……」
「さ、入ろ!」
「あ、ちょっとー!」
華に引っ張られ、そのままファンシーなお店に連れ込まれてしまった。
中は外よりもすごいキラキラしていて、僕がいていいような環境ではなさそうだった。
なんだかチラチラ見られてるし!
「ねぇ、あの子めちゃくちゃ可愛くない?」
「わっ、本当だ〜」
「この店にピッタリじゃーん!」
「お持ち帰りできたらしたいねぇ」
「顔ちょっと赤くして照れてるのも可愛い〜!」
しかもなんだかヒソヒソ話している気がする……。
自意識過剰なのかなぁ……。
「うぅ……」
「お兄ちゃん大丈夫?」
「早くこのお店から出たい……」
「えー!? 今日はあたしに付き合ってくれるんでしょ〜?」
「うっ……そうだった……。わかったよぉ……」
僕は渋々歩みを進め、席に向かった。
七美本人は場違いだと思っているが、側から見ればこの店に一番似合っている人物であった。
今日は1話だけの投稿です!すいません!!
少々プライベートの方が忙しくてですね……。
ほんっっとすいません!!
明日は2話投稿するので!!
m(_ _)m




