表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

14/25

第13話 [目覚めと保健室の先生]

「ん、んん……? あれ、ここは……」

「はっ!? お、起きたのね。おはよう」

「おはよう、ございます……?」


 目の前にいるこの人は……白衣を着てるから保健の先生かな?

 あれ、僕何してたっけ……。


 あ……うわぁあああ!!

 お、思い出した……。ボールを蹴ろうとしたらそのまますってんころりんしちゃったんだった……!


「えーっと、君はどうしてここに? 体育中に何かあったのかな?」

「え、っと……は、恥ずかしいので少し省略していいですか……?」


 少し恥ずかしかったので、掛け布団で顔を半分かけしながらそういった。


「ぬわあっ! 照れ顔プラス布団で隠すのは高得点すぎる……ッ!!」

「せ、先生鼻血が出てますよ!? 大丈夫ですか!?」

「だ、大丈夫よ……。ギリ」

「ギリ……」


 それから、一部割愛しながらも怪我をしたことを先生に伝えた。


「ふむ……今は特に異常はないかな? 自分の名前とかきちんと言えるかい?」

「はいっ! 一年D組の笹田七美、お母さんの名前は笹田千鶴です!」

「うん、問題なさそうだね。それじゃあどの辺打ったのかだけ確認させてもらえるかな?」

「はい!」


 僕にできたたんこぶの場所を見るため、先生は僕の頭を触った。


「じゃ、じゃあ触るよ?」

「わかりました。…………んっ」

「んんんっ!? い、今のは不可抗力……不可抗力だぁぁ……」

「???」


 急に先生があたふたし出してる……。どうしたんだろう……。


「ふぅ……。大丈夫よ、たんこぶができているだけみたいだったから」

「本当ですか!? よかったぁ……」

「まぁ……私が大丈夫じゃないかもしれないけど……」

「ん?」


 また先生が最後に何か言っていたけど聞き取れなかった。


 今度耳鼻科にでも行こうかな……。


「とりあえず保冷剤を渡しておくよ。もう大丈夫そうだけど……も、もう少しここにいても大丈夫だよ?」

「本当ですか? でも授業に遅れたくないので、もう教室に帰ります!」

「あ、ああ……。そう……。お大事にぃ……」


 ドアの前で一礼をして保健室を去ったけど、先生はなぜかすごく残念そうな顔をしていた。

 先生体調悪いのかなぁ……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ