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 あれから......何時間が......経ったろう......?


 降り出した土砂降りは、止むことは無く永遠と私達を打ち続ける。


 ......くぅ......寒いよぉ......。


 自慢の毛も雨水に打たれ続けた結果、体にまとわりつき、体温を奪っていく。


 でも、私は絶対にここから離れない。


 根拠は無いんだけど、ここを動いちゃったらご主人様との繋がりが消えてしまうような気がする。


 私は倒れたご主人様の腕の下に潜り込んで、丸くなっていた。


 もう、二度と会えないかもという恐怖が私の足を掴む。


 あずきは、よく分からないけどずっと立っていた。


 何時間もずっと。


 理由は分からないけど、私にはそれを聞く気力も無い。


 この、芝生の生い茂った広場に強い風が突き抜ける。広場の隅に溜められていた落ち葉が空に飛び、宙を舞い、1部が少し私にぶつかる。

  

 もう、この光景を見るのは何度目だろう。


 ......くぅ......痛いよぉ......。


 でも......我慢だ。


 私には......あずきだっている。


 2匹で......出来なかったことなん1つたりとも......無いんだからね......!


 って......あれっ......? あずき......? どうしたの......?



────きなこが精一杯気力を振り絞り、顔を上げる。



────その先には、大量の落ち葉が毛に絡まり、ずぶ濡れの状態で小さく小刻みにブルブルと震えながら立つあずきの姿があった。



────そして、1歩、また1歩と2匹の元飼い主から離れていき、そこで嘔吐する。



────覚束無い足取りで、ゆっくりと2匹の元飼い主に近付き、そこでパタリと倒れた。



 え......?  あず......き?


 怖いよぉ......寒いよぉ......痛いよぉ......



 生きたいよぉ。



 クゥ......あずきが居ないと不安だなぁ......


 なんか、心にあった支柱が無くなった感じ......元々私の支柱は2本しか無かったみたい......不安で心が潰されそうだよ......



 ああ、なんか......もう......げんか......い......。


 どうせ......死ぬんだよ。


 どうせ......終わりなんだ。


 どうせ......あずきも目覚めないんだ。


 どうせ......私の事なんて覚えてないんだ。


 どうせ......平等じゃないんだ!!


 あれ......? なんか暖かくなってきたよ......? むしろ......なんか暑すぎる......感じ?


 これで......寒さからは解放される......のかな?


 ふふふふふ......遊ぼうよ......。


────ドサッ。


────広場の中央には1人と2匹が倒れていた。そこには雨が降り注ぐ。2匹の体温は雨によってどんどんと下がっていく。


────そこには慈悲など無い。悲しみすら無い。



       なぜなら。



────君にとってはただの憂鬱な雨なのだから。




 そして、気付いた時には私達は逃げられない檻の中に居た。


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