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47.閑話 テーレが思うには。

日付間違えた。

突如、更新。

マリーのことをグンミにお願いして、わたしはこれから説教タイムに入らせて頂きます。

本当になんてことをされたのか、あの方は!!

幾ら人間が心から信用できないと言われても、それは人間という種族であってマリーという個ではない。

それは卵の時からご一緒におられて、よ――――く、御存じのはず。

ただでさえ、我々精霊の為に負担をかけてしまっているというのに・・・。


我々の力を淡々と請うだけで村だけでなく隣村、いえ国までも掌握できるだけの力を今でもマリーは持っている。だけどその力を外に向けることなく、みんなで幸せになりたいと、森を育て慈しみ、そして作物を想像する。


マリーの脳内はとても面白いものに溢れ、見たこともないものを造る。

最近では卵がなる木とか面白いと思ったのだけど、逸脱しすぎてダメだと止めてしまったのは、とても残念。


ソルは『車』という面白いものを造って、マリーを喜ばせて旅行というものを可能にさせた。それでまた騒動が起きたのだけど、それは想定内だったからいい。


あの巫女の厚かましさでだけは容認できない。マリーからどれだけ与えられたら気が済むのか。あの心地よいずっと浸っていたほどの魔力を卵だからと要求し続ける、あれは本当に世界樹しか見えていない、厄介な女だ。まあ、教育(調教)の許可を貰ってあるから、生まれてから楽しみにしている。


話が逸れた。

兎に角、我々に命じるだけでなく、共に魔力を行使することを楽しみ一緒に遊ぶ。一緒に食事を楽しみ、慈しみを与えられ、大事にされている。

その恩人の主人の精神をいじるなど、言語道断!

二度とその様な非道が出来ないよう、懲らしめて差し上げる必要があります。


私たちが洞窟の捜索に当たっている間に、グンミたち水の精はマリーの護衛と黒助の見張りをお願いしている。

普段あまり役に立てないとしょんぼりしていた水の精は、役割を与えられ張り切っているからきっとやり遂げてくれるだろう。


様子を見に行くと水の精が張り切ったことがよく分かった。

黒助を浄化せんと特別な生簀を作り、そこに黒助を放り込んでおくそうだ。当然黒助の周りには水の精が張り付いていて、まるで黒い毛が白い毛になれといわんばかりに、浄化を促している。


流石に黒助も反省したのが、心なしか毛がへにゃっとなっていた。

チラリと視線を寄こされたが、無視をする。視線を投げかける余裕があるなら、もっと反省をして頂かなければ。


「水の精たちよ。その黒き獣はまだ私に視線を寄こせるほど余裕があるようだ。更なる反省と浄化をして頂きましょう!今後二度とマリーに立てつくような真似をさせないよう、煩悩をすべて洗い流して差し上げてください。それは水の精にしか出来ないことです」

「「おおっ!」」

「「我ら水の精は酒を造ってくれたマリーに、大いなる感謝を捧げたい。それを害する者は例え黒助殿であっても、排除せねばならない。よって禊の儀式を行う」」

「「禊の儀式発動!」」


生簀の中に次々と水の精が飛び込む。何人かを残してすべて入れば黒助が見えないほどに、水に溶け込んでいった。

生簀の周りが凍っていく。

辺り一面が一瞬の間に冷気に包まれ、そこだけが氷山に囲まれた。


初めてみた。これが水の精一族が行う『禊』

自分の命を賭け、一族の存在意義をも一緒に問う、正真正銘の浄化。


本当であれば空の精が揃った後に、その空間だけを切り取って周囲に影響を及ぼさないよう、万全の態勢でするべきもの。

それを今しなければならいほどに急いでいるのは、マリーが見たという洞窟が見つかり、火の精の根源たる宝石エレメントを持ち帰った時に、悪影響を及ぼす可能性があるためだ。


宝石エレメントが魔化しかけている時に、黒助の闇を封じておかなければスタンピードどころではない。

宝石エレメントが暴走すれば、この村ごと魔が呑み込み、サクレが枯れると同時に魔の森へと変貌するだろう。

そんなことはさせない。


マリーの精神を弄って、成長を促すのは悪い方法でない。今でなければ、という注釈がつくが。

本当に、何故今なのか。

フェンリルの長の言うように言葉にすれば良かっただけのこと。もしくは我々を使って頂ければ良かったこと。


あの方の考えは、本当にわからない。

闇落ちだけは避けてもらわなければ。


水の精の禊の周りに、サクレの枝で囲う。

「サクレ、水の精を頼みます。私たちは火の精の宝石エレメントを救うための洞窟を探してきます」


沢山の綺麗なピンクが舞い降りて来る。森の精がサクレの枝にどんどんと張り付き、綺麗な花が咲いたようになった。

サクレの枝に魔力を与え、育成しているようだ。

魔力が枯渇すると仲間が果物を与え、復活させる。


それをずっと続けていく。それが遅れると周りが氷に覆われ地に死をもたらせる。結果自分たちが育てた作物やサクレまでもが根が凍る。

それを防ぐために必要なことなのだ。


「では、マリー(とあの方)を頼みます」


さあ、黒助どの覚悟してくださいね。

マリーを敵にすると、精霊一同、いえ今はフェンリル一同もはいりますかね。

敵に回しては、ボッチの称号を与えられますよ?

そのときはみんなで。『ボッチ君』と呼んであげます。


嫌ならさっさと降参してください。




ああ・・・。

いつも以上にまとまりがなくなってしまいました。

脳内がとっちらかってます。


読んで頂き、ありがとうございました。


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