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140.神託とチョコレート


『神託があった』

『それは、どのような・・・』

『まだ幼い聖女に心労を負わせるとは、何事かとお叱りを受けた』

『それは、隣国の動きのことでしょうか』

『そのようだ。ルーレッセ連邦が兵を動かせることがあれば、止めよ、と』

『どのようにされるつもりですか?』

『今すぐに伝令を出す。連邦の議会に神託の内容を伝える。それでも動きがあれば、秘密裏に全ての神父を引き上げさせよ』

『かしこまりました。御心のままに』

ああ・・・夢のようで夢じゃないこの会話。甘酒飲んだからかな。大事になったなぁとおもうけど、争いが大きくならないのなら、それでいいかと思う。何か不合理なことをされていたなら、これから頑張る人たちと交渉して決めていってほしい。勿論、それが平等になることがないと知っているけども。武力よりましと思うのは、浅はかかな?

大司教様か教皇様かわかんないけど、頑張って!


目が覚めたら何故かクロが傍に居た。

どうやら夢の内容を知って来てくれたようだ。

「取りあえず、大丈夫」

「そうか。夜明けまでまだある。もう少し寝るといい」


頭を優しく撫でてもらっていると眠りがやって来た。多分朝までぐっすりコースだ。

おやすみ。



目覚めバッチリに目が覚めた。夢を見た気がするけど、あまり覚えていない。覚えているのは出来るだけ早くチョコレートを確保することだ。この際だから蜂蜜も確保しておこう。色々と果物が出来るし、酢と合わせて漬けておけば、体に優しいジュースが出来る。その後、果物はジャムにしてしまえば、一石二鳥だ。

蜂蜜酒も水の精が好きなら作るのも簡単だから作ってもいいかも。ドライイーストは不思議茸を改良して、出来るようにすればいいから、失敗しないしね。

チョコレートを作るなら、大概のものが出来てもいいと思うのだ。


「ということで、作って~」

『『はーい』』

「蜂蜜も収穫お願い」

『『はーい』』


そんな感じで朝から色々考えていたら、騒動の根源が現れた。(精霊へのお礼をしただけで、今回は自分は悪くないと思っている)


「マリー起きたの」

「うん。まあ、色々と」

「色々ってなにかしら?」

「ああ、森の精に収穫お願いしてた。ちなみにチョコレートじゃないよ」

「・・・そう」

「で、どうしたの?」

「ご飯食べて。食べたらこれからのことの相談があるみたいだから顔出して」

「あ、うん。わかった」


直ぐに着替えてご飯を食べた。昨日疲れたからか、味噌汁が美味しい。やっぱり日本食っていいよね。その内ふりかけとか作っても面白いよね。ただ、嵌ると危険なのは、鰹節が欲しいとか、シャケがとか、わかめがなんて思わないでもない。落ち着いたら海に行くのもいいかもね。

ああ、海行きたい。でもダメだチョコレートが先。これは絶対。


それ繋がりでいえば、やっぱり甘い物が先だよね。

ソルに村用に、本格的な冷凍庫作ってもらおうかな。蔵に保存しておけば冷凍しなくても腐ることないから、要らないっちゃー要らないんだけど。あ、でもあれば誰でもシャーベットが作れるし、食べられるか。子供たちが増えてきたから、あってもいいかも。かき氷なんて、もっとシンプルでも美味しいし。大人でもあればお酒飲むときロックで飲むとか出来ると人気かもね。


「ソル~。聞こえてると思うけど、作れる?」

『簡単やで。箱作って極端に冷やせばいい』

「まあ、そうだね」

『グンミと協力して作るし、氷を作る機械も作るから、かき氷食べさせてな』

「りょうかーい」


今日することは、まずこのあと話し合いに参加。

終わったらチョコレートの件で聖女の森へGO。そのまま収穫して、お礼にみんなにも配る。足りなかったらまた作って収穫。シャンスの兄たちにも食事を振舞う。

これで一日が終わるかな。


「ごちそうさまでした」

片づけを済ませて奥にある会議部屋に行けば、既にみんな揃ってた。どうやらあたしは母さんが起こしに来るぐらい、寝すぎてたらしい。


「お待たせしました」

「マリーちゃん、疲れてるのにごめんな」

狩人の取りまとめをしてくれるおじちゃんだ。解体ではいつもお世話になっているし、子供たちにも教えてくれるし、いい人だ。ちょっと酒癖がアレだけども。


「いえいえ、こちらこそお願いします」

今更だけど猫を被って椅子に座る。座ったのを確認されたところで、話し合いが始まった。


議題は次の冒険者見習いをいつ出発させるかだ。クロに確認とってもここからボルテモンテまでは、平和そのものだそうだ。マッハで帰ってきたかったひこちゃんが気をまき散らして村に戻っているので、魔物の類は全くいないらしい。それって完全にアウトドアレッスンにしかならないね。それでも外に出るという体験はした方がいい。


「準備は出来ているし、何も問題ない今の方が混乱は少ないかも。時間が経てばアルバンティス王国のことは噂に上るし、ジャーラント王国がどう動くかで研修生に被害が及ぶと危ない気がする。ただ心配だと思うので、大人がついて行くのはいいかも。あくまで付き添いで、アドバイスはするけど、手出しはしない、とか決めて」


「そうだな。それが一番問題ないか」

「ただ大丈夫だと思うけど、色々と女の子一人だと不都合が出てくる場合もあるので、二人にした方がいいかも。ついでに男子も増やして5人の子供と大人二人とか、どうでしょう」


「人選してみよう」


その後は皆で決めてもらうことにして、あたしはあたしの使命を果たさねば!


「ところでマリー。新しい酒がどうだこうだと小耳にしたが」

「えー、父さん、気が早くない?朝に提案したばかりだし、作るとか言ってないよ。(まあ、作ってそうだけども)」

「そうなのか」

「それに甘いお酒って興味ないでしょ」

「甘いのか」

「甘いね」


項垂れたおじさんたち数名。どれだけ楽しみにしてたのか。蜂蜜酒はすぐだけど、ワインはね。ブドウ作るところから始めないといけないし。のんびり待っててよね。


「じゃあ、チョコレートどうにかしてくるね」

「ああ、急いでくれ。村の平和のために」

「ですよねー。最悪蜂蜜酒が出来たら、美容にいいからと言って飲ませて、ご機嫌を取ればいいよ。チョコレートのこと誤魔化す為に」

「わかった」


話は終わったし、気分はチョコレート。

いざ、聖女の森へ


読んで頂きありがとうございました。

甘いものって、一度欲しくなったら最後、食べたいですよね。


ブックマーク&評価ありがとうございました。


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