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139.森の精無双

みんないい感じに馴染んできたところで、酔っ払った精霊達がそれぞれにはしゃぎ始めた。

まあ、こうなるよね。

水の精は噴水のように水を出したり引っ込めたりして水のカーテンを作り、その裏で火の精達が赤・橙・黄色・青等それぞれの火をお手玉のように操り、それらを森の精が飛び交う。

どこかのショーをみているようだ。

それらを見ていた地の精達がならば我らは・・・なんて、火薬のような物を作ろうとしたので、必死に止めた。そんなものが響き渡ったら、知らない者が聞けば戦争が起きたと勘違いされそうだ。

空の精もどこかわからないけど、空間を繋げようとしないで!!

いいから、食べて飲んでくれてていいから!能力を教えてくれなくていいから!あなたたちのチートぶりは、しっかりとわかったよ。

うん、凄ーい。凄いよ!



精気を養うどころか、疲れたんだけど。

これを機に精霊との付き合い方みないなマニュアルを作った方がいいかな?それだと精霊の個性を無くししちゃいそうだし。これもいずれ相談かな。


あたしも久々に甘酒飲んで、いい気分。ちょっとだけ自重が抑えきれない。

以前ダンジョンに生やしていたチョコレート。食べたら美味しいだろうな。だけどここで出したら最後、生やすことになるのは決定事項。どこまで能力を使っていいのか悩むんだよね。何度も言うけど、言われてるけど、今更かな。

精霊村の特産品とかいうと、訳の分からないのが湧いてきそうだし、この際あたしの土地認定されている聖女の森に生やしちゃう?摩訶不思議が転がっていても、フェンリルたちがいてドラゴンがいるのだ、問題ない気がしてきた。

――問題ないよね?


『『さんせー』』


森の精達の声とともに、ピンクの毛皮を着ているように見える程纏わりつかれた。

『新しいしょくぶつ、たくさん、うれしー』


『そだてるの、すき』


なるほど?

砂糖生みだしている時点で変わらないかな?

『そーだよ』


フムフム。

ピンクのふわふわなもふもふに纏わりつかれてご満悦のあたしは、色々考え始めた。

じゃあ、お茶の葉とかもいいかも。日本茶、飲めたら嬉しいし、紅茶とかもあったら果物で味付けて、色んな飲み方できる。

ハーブティーが好きな人もいるし、ミント、カモミール、レモンバームとか。

花でいうなら、ジャスミン・・・は似たのがあるから、ハイビスカス、バラとか。

精油で考えたらラベンダーとかイランイランとか、それこそ薔薇。

これらは妖精族の人たちの方が育てるのが上手そう。抽出の仕方とか覚えてないし。

調味料でいえば、白ゴマ、黒ゴマ欲しいね。油も取れば、香りづけにいいし。スパイス類も欲しいけど、豆板醤、ラー油とかは材料だけしかしらない。カレー粉とか、更に欲しいけど味の好みあるからなー。



果物もブルーベリー、レモン、スダチ、柿、バナナ、マンゴー、メロン、桃、とか言い出したらきりがないね。種類も豊富だから研究し始めると、キリがないからね。

ブドウはワインが出来るからいろんな種類あったらみんな喜ぶかな?

今思い浮かべるとそんな感じ?


お菓子も色々研究したら色んなものが出来るしね。

野菜の種類も増やすのもいいかも?

・・・なんてね。



『『わーい』』

『『ふえたー』』


な、何事?増えたって何が?森の精達、何したの?

あたし思い浮かべただけで、どんなものかとか言ってないよね?


――ああ、テーレか。

『ふふふッ♪』


「ちなみにどこに作ったの?」

『チョコレートは流石に聖女の森よ。後ブドウ以外の果物も』

「ああ、ブドウは水の精がここに作れと言ったんだね。どうせなら白をこの村で、元々作ってた妖精族の人たちのところに、赤の種類を植えたら?交換するのもいいでしょ」

『ハーブ系のものは手がかかると思うから、庭を広げたからそこにしたの』

「広げた!ああ、そうですか」

『うん、そう。流石にスパイスはマリーが曖昧に浮かべるから、カレー粉の実だけ作ったわよ』


そんなあたしのせいで出来なかったと言われても。

いいのかねー、これ。

この村限定のもの、増えすぎじゃない?


『まりー、ちょーこーれーと‼』


「あ、はい」

目の前がピンクで染った視界の中に、チョコレートを投入した。受け取った者たちから散っていく。どれだけいるだろうかと思いながら流れ作業のように配った。

疲れてきたよ。

まあ、こんなにみんなチョコレートが好きなら、色んな種類つくってもいい。精霊たちのお礼に渡すのもいいし、これはダメだろと言われたものは全てリュックの中にしまい込めばいいや。


「え、なに、この匂いチョコレートよね?」

「か、か、お母さん」

「チョコレートよね?」


かなり強調された言葉に逆らうことなく大きく頷いたが、もうほとんど残っていない。間違いなく村の人全員分はない。だから恐怖に慄きながらも、もうなくなったと告げた。

崩れていく母さんに、なんだなんだと周りのおばさんたちが近寄る。そして甘い匂いに気づいてあたしを見るが、母さんの様子を見て悟った様で、同じように目の前で崩れた。


怖い、怖いよ。チョコレートパニック。何で忘れてたんだろう。それでダンジョン潰したというのに。


「一ヶ月後、一ヶ月後に、みんなに配るから!」

あたしの安全のためには、それしかないのだ。

そう思ったのがいけないのか。増えた森の精が気合入れて品種改良して新種を作り、一年後聖女の森は果実園とチョコレートの木で占められるとは思いもしなかった。



***


なんだか疲れた。

どうせもうすぐ収穫祭でまた騒ぐことになる。その時までに色々と準備が必要だと強く認識した。

精霊がいるこの村では、この数年気候が安定している為にあまり季節感がない。それでも全くないわけではないので、季節に応じた行事はある。今までは神への祈りがメインになっていたが、今はそれに精霊達への感謝を伝える日にもなっている。きっと今日の比ではない騒ぎになることは間違いない。新しい酒の仕込みが行われ、去年の酒が熟成させる分を除いたものが振舞われる。残ったものはその年の功労者に配られることになっている。


その時用に時間があればまた狂牛捌いて貰って、保存しておかないと。デザート用にチョコレートも確保して。出来ればクッキーだけでも作ってもらっておいて、保存しておくのもいい。それにチョコを掛けると美味しいと思うのだ。

パンに掛けるのも美味しいけど、美味しい食べ方を知られたらその分の需要が大きくなりすぎる。今はまだそれは避けたい。だから精霊用に、クッキー作りも頭に入れておこう。


――となると、森の精とテーレにここはチート発動してもらって、聖女の森でチョコレートのなる木を優先に作ってもらい、収穫してもらうことを明日にでもしてもらわないとね。忘れたら逃げるという選択肢しかなくなるから。


さあ、気を取り直して甘酒飲んで、寝よう。



読んで頂きありがとうございました。

少しずつ、周りの国のことが分かってきました。


これからもよろしくお願いします。

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