プロローグその1 それは突然に。
オリジナル小説は初となります。
拙くはありますが、温かく見守っていただければ幸いです。
「ああ、疲れた…さすがにこれ以上は明日の昇段試験に響くし、今日は
もう寝よう」
俺の名は鈴影透哉。一応、それなりには全国に名を知られている程度の
大学の一回生である。
とはいってもその大学には普通の試験に合格して入ったわけではなく、
所謂スポーツ推薦というやつである。自分で言うのも何だが、小学校に入学
してからずっと続けている剣道において俺はそれなりに知られた存在であり、
高校の大会では完全負けなし(相手から一本も取られる事も無し)で三連覇を
果たし、大学や社会人剣士にも注目を集めていたりする。
その期待に応える為にもまずは明日の昇段試験にしっかり合格して三段へ
の昇格を決めたい所なのだが…どうにもこの数日身体が重い気がしてならない。
以前は多少の気怠さや疲れなど、鍛錬を続けている内に消えていたのに、どう
にも疲れが取れないような感覚が抜けない。しかも何とかそれを払拭しようと
何時もの数倍の量の鍛錬をしたせいか、余計に身体が重くなったような気も
する…まあ、今はまだ11時だし、このまま寝ていつも通り朝6時に起きれば
元に戻るはず。明日の試験に合格したら次の日は少しゆっくりするのも良いか
もしれないな。
そう思って布団に入ったのだが…その直後、俺の意識が今までに無い位に朦朧と
し始める。どう考えても眠りに入るようには思えない程に。
やばい!一度、目を覚まして…と思っても何故か瞼を持ち上げる力すら出ない。
そして、段々と手や足の先から冷たくなっていく感覚が伝わってくる。何だ!?
何が起きたんだ?どうなるんだ俺は!?
そう思った瞬間、俺の意識は闇に落ちたのであった。
これからよろしくお願いします。
続きは出来るだけ早く投稿する予定です。




