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いざ行かん森の最奥、母の元へ(所要時間1時間以内)

 ストックために時間がかかってました。並行作業って苦手なんですよね。

「なんで?なんでなんで?なんでなんでなんでなんで?」

 なんで小さいの私これじゃあ白い部屋にいたときと変わらないじゃないと言うかこのまま成長しなかったら私前よりも小さいんじゃ………イヤ――――――!!


——身体が小さいのはおそらく実際の年齢と身体年齢がリンクしているからだと思われますのでそう悲観されることもないかと思いますよ——


「うぅ、ほんとかなぁ」

 取り乱して涙目な私をセフィロがなだめる。今嘆いても正直どうしようもないもんね。切り替えないと。

「それでめでたく人型にはなれたけど、さすがにこの体格じゃあ1人旅とかやってたらものすごく怪しまれるよね。今からどうすればいいかな」


——それならば今から現大精霊であるリュアラス様の元に向かわれてはいかがですか?そこで次期大精霊としていろいろ学べると思いますよ——


 そうか~、その手があったね。そういえば私はこの世界について常識とか当たり前のこととか全く知らないんだよね。学んどかないと恥ずかしい思いをすることになるよね。

「うん、そうだね。常識とか学ぶべきだろうから行こうかな。幸いなことに時間だけはいっぱいあるんだし。すぐに継承がどうだとかそんな話があるわけでもないだろうしね」

 そうとなれば場所と方角…じゃなくて方向を確認しないと。森の最奥にいるんだったよね。大樹の時にかなり遠くの方に村らしきものがあったから、その反対の方向の、とても大きな——あの~すいません——なに?


——いえ、方向とかはあっているのですが、徒歩ですとそれなりに日数がかかるので、私の背に乗って空を駆る方が断然早いと思うのですがどうしますか?——


「そうなの?徒歩とセフィロが飛んでいくのってどれくらい差があるものなの?」


——およそ6000倍以上ですね。徒歩ですとスタミナのあるドワーフの大人でも森を住みかとしていて歩きなれているエルフの大人でも最低4ヶ月以上、私の足ですと空を行くので、1時間以内でたどり着くことができます——


 ちょ、ちょっと!6000倍ってそんなに差があるものなの?しかもエルフやドワーフの大人とセフィロを比べてだよね。最奥ってそんなに遠いの!?私の足、しかも人型に成りたてだから年単位で時間かかるかも。それだったら間違いなく一択でしょう。

「それだったらセフィロの背中に乗っていこうかな。セフィロお願いしていい?」


——もちろんです、私の背にお乗りください——


 そう言ってセフィロは私が乗りやすいようにしゃがむけど、それでも私の身長の2倍弱の高さがある。10分くらい悪戦苦闘していると、セフィロが私のワンピースを咥えて(ワンピースはどうやら私の一部じゃないみたいだから全然痛くない)持ち上げ、背中に乗せてくれた。


——それではリュアラス様の元へ向かいましょうか。落ちないようにしっかりつかまっててくださいね——


 そういうや否やセフィロはものすごい速度で駆けだした。あまりの勢いに思わず目を瞑ってしまう。速さに段々と慣れてきて、恐る恐る目を開けると、

「ふ、ふわぁぁぁぁぁぁ」

 こんな声が漏れてしまうくらい絶景だった。時間を忘れて景色を見ていたら、あるものが目に留まった。

 大きな湖に浮島があって、その島の上を覆い尽くすほど、枝葉を大きく広げた大樹がある。私はここが森の最奥だと直感的に感じ取った。大樹だった時に見たものと同じだったからだ。


 セフィロが浮島に向かって降りて行った。


 評価とか感想とか欲しいです。どこがよくてどこを修正したらいいとかあると思うのでそういうところあったら教えるというつもりで送ってください

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