クーロン王都へ!…トラブル発生?!
遅くなり申し訳ございません。
休みが…欲しい…
おはようございます。時刻は大体午前四時、昨晩早く寝過ぎたので日が昇る前に目が覚めた。隣でスゥスゥと寝息を立てるナーナに毛布を掛け直しベッドから降り立つと私は砦の外に日課の鍛錬に出掛ける。十周を終えると訓練所に移動し隅で動きの確認を始める。
五月も後半に差し掛かり少し暑いくらいだ、夢中でやっているとそろそろ六時半に差し掛かる。朝食を食べて出発するのでそろそろお風呂に入って準備しなきゃ!と、そこで周りを見渡すと私を囲む様に兵士達が扇状に立っているのに気が付いた。
何事?!と驚きつつも将軍が私の前に立って声を掛けられる。
「おはよう御座います、センティス卿。朝から鍛錬に精が出ますな!」
「どうも、日課で身体を動かすのが癖になってるからねー。」
「今日旅立たれるのでしたな。近頃何処も物騒だ。お気を付けて」
「有難う、将軍さん!ご忠告しっかり胸に刻んでおくよ!」
「それと小国連合の件、誠に感謝している!我が国の領土が増え、儂も近々大貴族の仲間入りだろうな!ハッハッハ、笑いが止まらん!その折には貴国に莫大な謝礼を約束しますぞ!」
「あぁ、うん。まぁ程々で良いからね?それじゃ私はこの辺で!」
何というか強かなおじさんだ。曲がりなりにも貴族軍人だろうから出世欲もあるのだろうけど、人間あれもこれもと手を伸ばしていると何処かでその手を刎ねられてしまうものだ。私を見てご覧なさい!伯爵令嬢から自らの手腕で準子爵、子爵となり、伯爵になった。あれ?私って少し活発に動き過ぎてない?あ、あれだ!反面教師って奴だ!だから問題ない!…多分。
食堂で一同と合流し、ナーナとマルシェラちゃんと一緒にそれ程広げてはいない荷物を纏めているとノックと共にですわ口調のお姫様がクロッカスを引き連れやってきた。
「間もなく定時された出発の時刻ですわ!まさか自分から約束を破るなんて事はないですわよね?」
「げッ…うん、だいじょーぶ。もう終わるから北門で待ってて?」
「そ、そうでしたの!なら、良いのですわ。既にクロッカス中隊も待機しておりますのでお早めに来られる事ですわ!」
「うん、今行くよー」
バタン、と扉の閉まる音を聞き私は安堵の息を漏らした。
正直、メイリーは苦手だ。押しが強いというか何というか。見た目はとても可愛らしくて小国連合が、何処が嫁に取るのか、と延々議論をするのも理解できる。が、なーんか胸に突っかかるというかスッキリしないというか。幼い頃のマシューを思い出すのだ。私が原作の知識を思い出した頃、アレは何処に行くにも私の周りをうろちょろと歩き回っていた。アレが七歳を迎えるころにはそれも収まりつつはあったけど、それでも私の後を付いて来ようとする素振りを見せていた。
メイリーを見ているとあの頃の自分を思い出してしまうのだ。
「リリィお姉ちゃん、どうしたの?」
「ん…?いや、何でも無いよ。そろそろ行こうか。」
「変なリリィやな。いつもはこう、シュッとしてババッて感じやのに。」
「分かるわ、マルシェラさん。リリィお姉ちゃんは何時如何なる時でも皆の前に立つ誇り高き戦士であり指導者なの!マルシェラさんにそれが理解出来て居て嬉しいわ!」
「せやろせやろ?付き合いは短くても濃い時間を過ごしとるからな!ウチかて伊達にリリィと旅してんねんからな!最初の出会いなんてーーー」
「あー、マルシェラちゃんや。そろそろ行こうか?話は移動中に幾らでも出来るし。」
会ってから日の浅いマルシェラちゃんとナーナではあるが、凄く仲が良い。共通の話題が王国の事や私の事なのでお互い話し易いのだろうと推測している。原作では仲が悪過ぎて一騎討ちをする様な間柄なんだけどなー、不思議。
×+×+×+×+×+×+×
クーロン王都リンシャルを目指して旅を続け五日が経った。
四つの村を経由して最短距離で移動を続け漸くリンシャルのお膝元の宿場町ブレンダーへと到着した私達は明日の夕方にはリンシャル入りをする。
思って見ればこのクーロン王国、鉱山が多く、その周辺では鉄や銅を始めとした鉱石が主な収入源らしい。中でも希少鉱石を使った武具はガルム帝国やアムスティアでも重宝されていると聞く。
そして更に私を惹きつけたのは天然温泉である。
なんとこのブレンダーの街には源泉を引っ張りそれを活用した温泉宿が多数存在しているらしい。
温泉…何年振りだろうか…転生してから一度も入った事が無いので前世まで遡る事になるだろうな…先程から妙に身体がダルい…
「このブレンダーの街の温泉は美容に効きますのよ!お肌がツルツルになり、老廃物を全てお掃除して下さいますの!わたくしも年に数回は通っていますのよ!勿論王室専用の宿ですから警備やサービスも整っておりますし、安全ですわ!センティス卿も温泉をきっと気に入りますの!」
メイリーさんが鼻息荒く私にご高説を垂れるのでその後をゆっくりと着いて行く。
昔の事を考えながらだからか、フラついている様に見えたのだろう。マルシェラちゃんが私の肩を支えてくる。
「リリィ、フラフラしとるけど、大丈夫なんか?うわっち!熱が有るやんか!」
「熱ですって?誰か!リリィお姉ちゃんを直ぐにベッドへ案内なさい!」
マルシェラちゃんの言葉に反応したナーナがメイリーとの会話を中断し、私の元へと飛んで来る。
一応王族同士なので猫を被っているナーナだが、緊急時だからか素が出てしまったらしい。メイリーさんは目を白黒させて呆然と立ち尽くしていた。
直ぐにランゼが私を抱き抱えベッドまで連れて行かれると私はそのまま眠りに付いてしまった。
参ったな…体調については結構気を配っていたつもりなのに…
そんな事を考えながら私は意識を手放した
原作のナーナ、マルシェラ仲悪い理由
ナ「祖国を裏切り弓引くとは何事だ!それでも王国貴族の端くれかッ!」
(下僕の周りをウロチョロして何様のつもりだ!これ以上増えては堪らん、ここで斬り捨てる!)
マ「ウチかてそんな事したくない!だけど、今まで世話になった分を返さな、いかんのや!」
(ゴッサムに攫われたけど、数百年面倒を見てもらった。だけどマシューのことは気になる…どうすれば?)
ナナは武断派な性格、マルは義理堅いが少し優柔不断な性格
お互い頑固で融通が効かない、ではどうするか?
ナ•マ「「よろしい、ならば戦争だ」」
ってな感じです
まぁ、その後マシューが乱入して有耶無耶になるんですけどねー
後二話で二百話ですねー。ここまで時間は掛かりましたが、なんだかんだやって来れたのも読者の方々の支えがあったからです。目指せ、三百話!そしていつかは完結へ…
これからも頑張って参りたいと思います!




